鴻です。

 こんにちは。Tohoku Space Community所属の鴻唯(びしゃご ゆい)です。東北大学工学部機械知能航空工学科の新2年です。最近はコロナウイルスの影響で家にこもりっぱなしなのでちょっと書いていこうと思います。

 今回の内容としては自分の自己紹介と、私が今までやってきた宇宙に関する活動、特にCan Satプロジェクトについて書いていきたいと思います。自分語りが多くなってしまいそうですがお付き合いしていただけると嬉しいです。

 まず、私が宇宙に興味を持ったきっかけについて語らせていただきます。もともと多くの理系の分野(ロボット、医学、生物etc)に興味を持っていた私は、その一環として宇宙についてもいろいろと調べていました。小学生の頃の「はやぶさ」のエピソードはとても感動したものです。しかし、高校生になり、進路選択を迫られた私は、数ある興味のある分野から一つを選ばなければなりませんでした。その時に今からお話しするCanSatプロジェクトに大きな転機が訪れたのです。

 CanSatプロジェクトは、私が中学3年生の時に何となく応募した、東京の九段下にある科学技術館が、STEM教育の一環として立ち上げたCanSat制作プロジェクトでした。(科学技術館のホームページはこちら)ここで、CanSatとは「Can=空き缶」サイズの「Satellite=衛星」つまり、「模擬人工衛星」です。中学3年生から高校1年間までの約2年間、月に1回のペースでCanSat制作に必要な工学やプログラミングなどのスキルを学んでいきました。特にプログラミングはCやVBA,Processingなど多くの言語を学び、頭がパンクしそうだったのを憶えています。そんな中2017年、つまり高校2年生の時、ついにARLISS2017というCanSatの打ち上げ大会に科学技術館のチームの一員として参加することになったのです。当初科学技術館は高校生をARLISSに参加させることを目的としており、私を含め4人の高校生がチームとなり出場しました。ARLISSとは先程の通りCanSatの世界大会のことで、主に日本人の学生が主体となって運営している大会です。アメリカネバダ州ブラックロック砂漠で毎年夏行われています。(ちなみにTSCメンバーの何人かは今年参加予定です。あるかどうかわかりませんが…)(ARLISS運営団体のホームページはこちら

 ブラックロック砂漠はココ↓

地図

 2017年は9月10日から9月15日という日程で行われました。(そのため学校の公欠をとりました…。)暑かったですが日本の湿度の高い暑さと違ってからっとしていたので過ごしやすかったですよ。

図1

 砂漠はこんな感じです。砂漠といっても砂ではなくもともと塩湖だったらしく、地面も車が走れるくらい固く、想像した砂漠とはちょっと違いました。

 ARLISSでは、現地のロケット愛好家団体の方々にお願いしペイロードとして、作成したCanSatを載せてもらい、上空3000メートルで放出後パラシュートなどで下降してミッションを行います。競技は大きく分けて2種類あり、Mission CompetitionとComeback Competitionと呼ばれます。Mission Competionは独自に設定したミッションをクリアするもの、Comeback Comepetitionは着陸後運営が定めたゴール地点まで移動しゴールとの距離でそのチームの得点が決まるという競技です。参加団体のはとんどは日本の名だたる大学の研究室のチームです。メンツに圧倒されました…。

 私たちが参加したのはMission Competitionです。我々の目標は「CanSat放出後、着地までの動画を撮影、および気圧・温湿度等の環境データを取得し、CanSatを破損なく着地させ、確実に回収する。」というシンプルなものです。そのための機体の構造はこんな感じです。高さ約24cm、直径約14cmです。CanSatといえど必ずしも缶で作らなければいけないという決まりがあるわけではありません。とはいえロケットに入るようにしなければいけないので大きさ、重さともに厳しい制限があります。これが我々のCanSatです。

CanSat全体図

 オレンジ色のはパラシュート、その下の黒い塊はカメラです。黄色と黒と緑のところに通信機、CO2センサ、地磁気センサ、温湿度・気圧センサ、GPS、バッテリー、マイコン”mbed”などが入っています。これらを使い、上空3000メートルから降りてくる間に多くのデータを観測しました。

気温気圧湿度データ

磁束密度データ

 最後のプレゼンテーションでは英語で発表を行いました。英語でのプレゼンは学校の授業とかを除いてこれが人生初だったと思います。この時の経験が今の大学生活にも生きてきていると実感していますね。

 実はこの後パソコンが壊れてしまい、ハードディスクを交換したのでデータが全部なくなってしまいました。今は2代目です。詳しい写真や思慮王などが提示できないのが残念です。

 さて、このようにCanSatプロジェクトでは工学についてはもちろんのこと小型人工衛星について触れる機会がたくさんあり、低コストで効率的に制作できるこれらの衛星に私はとても大きな興味を持ちました。そこで宇宙工学研究で有名である東北大学に受験し、また東北の宇宙開発についてもっとよく知るためにTohoku Space Communityに入ったというわけです。

 私の活動はこんな感じです。2000文字と少々書きすぎてしまいましたがこれくらいにしたいと思います。これからどんどん記事を投稿していこうと思うのでどうぞよろしくお願いします。

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