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天皇即位に重要だった 大日如来 と 荼枳尼天

おはようございます。



平安後期から江戸後期の天皇の即位の密教儀式



それが即位灌頂




この時代 天皇へと即位する際に

摂関家、二条家の主要な人物から

天皇に印相と真言を伝授します。



即位する際 高御座へと向かうのですが

その道中 もしくは 高御座へと上がった際




灌頂水という水が頭に注がれます。



即位の際

天皇が結ぶ印相は 金剛界の大日如来の智拳印




日本では神道では天照大御神が御祖の神とされていますが




本地垂迹においては 大日如来が天照大神と同一視されます。

※本地とは仏で 垂迹は 仏さんが神様に姿を変えること




その 即位の時 

大日如来の印相(智拳印)を結ぶのですが





その際に 天皇が唱える真言が 

荼枳尼天の真言を唱えたとされます。

※あるいは大日如来の胎蔵界の真言



ナウマク・サマンダ・ボダナン・キリカ・ソワカ

※他にもたくさんあります。




大日如来がこの世界に顕現した姿としては

不動明王が有名だと思いますが

まさかの荼枳尼天の真言だとは。




荼枳尼天は 人の肉を食べる魔女であったので

これまた 大日如来の化身である大黒天に

調伏され仏道に帰依することで神なるので 




ここを見ると 大日如来との繋がりも見えるのですが




しかし なぜ 天皇の即位に 

荼枳尼天の真言だったのでしょう?





こういう古い記述が残っているようです。


東寺を中心とする真言僧徒は狐を辰狐王菩薩と称して神仏化し、天照大神に比定した。



つまり 辰狐王菩薩を天照大神と

比べ合わせて同種類と推定した。

※辰狐王菩薩(荼枳尼天)



であれば天照大神=大日如来=荼枳尼天



という構図になりますよね。





そして 大日如来は宇宙であり大きい存在であるから

現世での力の強い 人に近い存在の

荼枳尼天の真言を唱えられたのかもしれないですね。



まぁ言ってみれば 全部 大日如来の化身なんでしょうけど




また 中世時代では 天皇の即位で

荼枳尼天の真言を唱える際 


左右に 金と銀の荼枳尼天の像を祀る

という文献もあるようです。




左右にある荼枳尼天の

金と銀ってなんだろうと考えたのですが



銀が新月 金が満月 ではないかなぁと思います。

始まりと終わり。

オメガでありアルファである。



ちなみにこの神仏習合に則ったことを

両部神道といいますが




両部神道の思想では

🔶伊勢の内宮の天照大神を 胎蔵界の大日如来 日天子

🔶また外宮の豊受大神を 金剛界の大日如来 月天子 

とするといわれています。



面白い‼️✨💖

僕一人かもしれませんけど(笑)



で。。。




即位灌頂の終焉は

孝明天皇の即位から


江戸の後期では 仏教と神道の神仏習合に批判的な

意見が多くなったため 終焉を迎えたといわれています。






本日も最後までご覧いただき

ありがとうございました


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