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『遠野物語』現代語訳

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ゆっくり遠野物語。 ちくま日本文学全集『柳田國男』、青空文庫を底本としています。
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#家の盛衰

遠野物語13

この老人は数十年の間山の中でひとりで住んでいた人である。良い家柄なのに若い頃財産を失って…

mikovskaja
4年前
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遠野物語18

座敷わらしは女の子のこともある。同じ山口という旧家の山口孫左衛門の家では、童女の神がふた…

mikovskaja
4年前
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遠野物語19

孫左衛門の家では、ある日梨の木のまわりに見慣れないキノコがたくさん生えているのを食べるか…

mikovskaja
4年前
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遠野物語24

村々の旧家を大同と言うのは、大同元年に甲斐の国から移ってきた家だからだと言う。大同は田村…

mikovskaja
4年前
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遠野物語25

大同の祖先たちが、始めてこの地方に到着したのは歳の暮で、春のいそぎの門松を、まだ片方立て…

mikovskaja
4年前
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遠野物語38

小友村の旧家の主人で、今も生きている某爺という人、町から帰りるときにしきりに御犬が吠える…

mikovskaja
4年前
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遠野物語63

小国(おぐに)の三浦某という人は村一番の金持ちであった。今より二、三代前の主人は、まだ家は貧しくて、妻は少しくどんくさかった。この妻がある日、門の前を流れる小さい川に沿って蕗を採りに入りったのだが、いい物が少なかったのでより谷奥深くに登って入っていった。さて、ふと見ると立派な黒い門の家がある。あやしいと思ったけれど門の中に入って見ると、大きな庭に紅白の花が一面に咲き、鶏がたくさん遊んでいる。その庭を裏の方へ廻ると、牛小屋があって牛が多くおり、馬舎があって馬が多くいるけれども、