見出し画像

Twitterにあげた詩(2021/12/22~2022/01/25 10作品)

『スポットライトが消えるとき』

輝く自分に当たるライト
当たり続けるのが
美しいのか

ただ照らされ続けるだけなら
明るいだけの場所に
なってしまわないのか

スポットライトが消えるとき
見えるものが何なのか

スポットライトが消えるとき
そこは暗闇だけなのか 

スポットライトが消えるとき
そこに何が残るのか

まだ分からないけど

誰もいない場所で浴びる
スポットライトは
ただのまぼろしだ
(2022/01/25投稿)


『ブルーライトの視界』

私の視界は
無機物を通して見ないと
ぼやけてしまう

それでもこの目で
見たいものも
確かめたいものも
たくさんある

私の視界は
デジタルによって
狭くなったかもしれないが
私の世界は広がった

視界はぼやけても
世界はくっきり鮮明になった
(2022/01/24)


『静寂』

肌を刺す寒さに
澄み切った空の朝は
時間さえ凍るよう
息をするのも忘れる

忘れられたように
静かに佇む
細い枝達は
花を咲かせるのを
夢見ながら
白い衣を纏い眠っていた

ハンドルを握る手は
悴んでいたけど
止まった時の美しさに
目が眩む温かい光
スポットライトのように
傷を癒すように注がれていた(2022/01/17投稿)


『眠りの唄』

夢も見ないくらい
深く落ちたい

ミントの香りを
嗅ぎながら
あなたの歌を
聴きながら

暗闇の中
溶けていきたい
(2022/01/14投稿)



『シンデレラになれない』

階段を上るように
大人になんてなれなかった

時間は私を
大人にしてはくれなかった

自分だけ子供のままなのか
怖くて震えた日も

大人になる怖さに
泣いた日も

私は私のままだった

大人になろうとしないで
あなたはあなたになって欲しい

目を閉じて
胸に大きく新しい息
新しい自分
(2022/01/10投稿)


『甘い誘惑』

甘い言葉で
甘い声で
甘えてみても

誘惑にはならない

辛いもの好きの
甘いあなたに
舌までしびれる
(2022/01/03投稿)


『恋の始まり』

空が青すぎて
泣けてきたから
聞いてみた

「神様も恋をするの?」

囁いた唇に
ひとひらの雪
冷たい口づけ

「どうして恋なんて作ったの?」

涙の跡に
風がやけにささる

「この世界で最初に恋を知ったのは誰だと思う?」

風に揺れる
乾いた枝が
笑っている気がした
(2022/01/03投稿)
 

『カウントダウン』

1秒前と1秒先で
世界が変わる
そんな瞬間を見ていた

神様から見たら
同じ1秒なのに
この瞬間にそばにいること

それだけで
未来への言葉
これからも一緒にいたい
あなたが笑顔でいられますように

口にしなくてもわかる
特別な1秒
(2022/01/02投稿)


『必要だから』

明けない夜も
止まない雨も
大好きだよ

ゆっくり休んで
蓄えて

笑顔を見せて
(2022/12/22投稿)



『時間よとまれ』

重なった手の平
隙間さえ
温かくて

このまま
冷たい雪が
降っていてくれたら

離さないって
言えるのに
(2021/12/22投稿)






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?