裏千家流 茶の道(8)

竹の花入れで茶友とのQ&A交信をしての纏めの記録です:
Q: 土本業躰の大炉での指導に「竹の花入れは掛けて使え」とのポイントがありますが、竹の根がついている花入れは、床に置いてあるとそこから生えているように見えますが、ここでいう『竹の花入れ』とは、スパッと切れている花入れのことでしょうか。
A: ご理解の意味でしょうね、そもそも根のある竹花入れは誰の好みなのでしょうね?

* 個人認識では疑惑が残ると思い風興集、鉄中夜話と調べましたが根付きの花入れの記述まではありません!
それでも根元の様子の絵図があるので「床と床荘」の教本を調べると「一重切というのは、二節以上の竹で、なるべく根に近い部分を切り、窓を横一文字に深く切り、上の輪に節を残す」との記述です!
小生知識での利休好み円城寺、利休好み夜長(二重切)、千叟好み旅枕など、 竹中切りの認識で余り根元を気にしないで花入の自作をして来ております!
そのため根元強調で大きめの花入れが竹細工師に作られているのには、違和感をもった昔の印象があります!
でも最近禅堂では孟宗竹の大竹花入れも良く見ますので、床に掛けない花入れにも慣れてきております!

Q: 竹の花入れには直接水をいれますか? かつて先生より、竹が割れるから中に細いコップを入れるとよい、と習いました。きちんと乾燥させてあれば割れないでしょうか?ちなみに自分で竹をきった煙草盆の火消しの筒は割れてしまいました。蓋置もです!また、竹にヒビが入らないようにするにはどうしたらよいのでしょうか?
A: 竹花入れをお茶事しか使わず、水切って大切に保存なれば、直接水入れでも大丈夫かもしれませんが、その確証もないです!
小生など掛けっぱなし/置きっぱなしなので中に水入れを使用しています!
竹はマンションなどでは乾燥しすぎて直ぐに割れてしまいます、小生宅などではそれ程過酷ではないですが、全く割れずとも言えません! 割れれば留金や漆がけをしたりの修理で基本使用を続けます!

Q: 竹二重切花入は下に花を入れ、上には水だけを入れておくのはなぜ?
A: 取敢えずは感性レベルです!
師匠からは杉の敷板は濡らして飾るとの教示ですが、花入も濡らして水入れて飾る訳で、まずは上が水なしの空には違和感がでます!
上下に花を入れるが基本でしょうが、利休の朝顔茶事の逸話の如く 垣根の朝顔は全て切って床の花入に一輪のみ飾るのがわび茶の神髄ですので、二重切花入でもまずは一輪、でも花が小さくて不調なら 三輪と入れますが、でも上下に入れて飾れば視点が二重に別れて乱れます!

追記です:禅堂茶人は二重切花入なら上下に花を飾ります!
小生の初見では違和感がでましたが、大きな竹花入を床に飾ってのことなので、わび茶とは別感性でそれも良しかと!  小生も自作で真似して75㎝の二重切花入を持っています、これを床に飾ることはないですが、玄関においたりして花次第で上下にも 入れています!

以上、前半分の記述ですが、ご興味があれば追記もしますが、如何?

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