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吹き替えアニメ 英語表現 (3) 神之塔 / Tower of God

韓国原作とのこと。シーズン2のリリースに合わせて、Crunchyrollで推されまくってたので、シーズン1だけ見てみた。

あなたは星になりたいんだ / It's clear that you want to become a star

英語を聞いたときは「スターになりたい」という意味かと思った。芸能界的な意味合いとはもちろん思わないが、「admireされたかったんでしょ?」みたいなセリフもあり、愛される人気者みたいな意味合いで、日本語の「スター」に近い意味かと思ってしまった。

ここでは特別な力を持つとか、人を惹きつけるとか、そういうニュアンスが強いが、実は境界は曖昧かもしれない。物語全体を通じて「塔を登って星を見たかった」とか、特別な才能を持つ主人公を star と呼んで空の星とかけてある流れもあり、日本語で「スターになりたい」と訳すことはどうせできない。

ラヘル / Rachel

ヒロイン(?)は日本語では「ラヘル」という名前。英語ではRachel。普通に「レイチェル」と読む。 Rachelをラヘルと読んだのか!と気付くにもちょっとかかった。韓国語の原作ではラヘルだったのかな?
なお主人公の名前はBam。発音は /bɑm/ 。bomb と同じ音。こちらは韓国語で夜という意味のようだ。日本語でも 「夜」(ヨル)という名前になってる。

英語で全話見た後では、これは結構な違和感がある……。

虫けらはやっぱり踏み殺さなきゃね / Insects should be squashed to death underfoot.

squash という単語は、 日々コードを書く人には馴染みがあるかもしれない。ぐしゃっと潰す感じだと思うが、これから git で squash するときには、insects が underfootで潰されるのをちょっとイメージしてしまいそう。

worm や bug という言葉は選択肢に入るのかな?どれも靴の裏に張り付いたりしそうで、例えとしてはともかく、実際に squash したいものではない。コードでも、bug 入りのまま squash すると、除去が面倒になるかもしれない。

私はそのおまけ。星が作る影にもなれない / I'm just supplemental. The moon borrowing the sun's light.

上記を書くのに日本語を確認していて、訳が結構自由だったので目についた。日本語のほうが humble になっている。

実際、英語で聞いたときに、ちょっと違和感があり、「自分には何の特別な才能もない」くらいのシーンで、実際に何ひとつ立派なことはできてないのに、それで自分を月に例えるのか!と思った。太陽に照らされるだけでも、月は特別だよ。いっぽう日本語では、凡庸である感がもっと明確だ。文化の違い?

日本語音声にすると、歌が日本語になった! これは珍しい。英語のほうで聞きなれたけど、日本語も悪くない。


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