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越美北線魅力発見隊 まち歩きin酒生

【経緯】
新幹線開業に向けて越美北線を考える会は、福井県福井市、東郷地区の有志を中心に、新幹線開業時に歴史・文化・風景などを中心とした見どころを伝えられるようにしたいという思いで、景観について考えたり、利用促進につながる事業をしてきた。
今年3月には、沿線地域住民や行政の方と座談会を開き、越美北線や地域交通のあり方について自由に意見を交わした。
地域住民が主体となって、自分たちの住むまちや周辺地域全体のことを考えていくことが大切なのではないか、協力できることはみんなでという気運が高まってきている。

【目的】
沿線地域の方たちと協働して、沿線地域の魅力発掘作業に取り組み、越美北線の利用促進を促すために、1年かけて「越美北線沿線魅力マップ」を作成したいと考えている。

イベント主催者: 新幹線開業に向けて越美北線を考える会

【事前打ち合わせメモ】
 酒生公民館にて
 スタッフのW伊藤と、山形公民館長と山形さんというW山形さんとの対面で若干紛らわしい打ち合わせとなった。
酒生地区が誇る古墳の数は北陸最大級とも言われる。越美北線越前東郷駅や一乗谷駅で下車してレンタサイクル等を使えば十分見て回れる距離感だ。        「オカマ」と呼ばれる古墳の存在も気になる。そして、国道158号線を通ると目に入る「亭(ちん)の水」という大きな看板。近隣住民も気になってはいるものの、水の湧き出る場所までたどり着いた人は少ないのではないか?朝倉氏の時代医学に通じた谷野一栢が薬を調合するのに用いたと言われている。
  まち歩きにかかる時間を確認するため、打ち合わせ後、二人の山形さんと二人の伊藤とで早速歩いて下見した。サワガニや珍しいカエルを見かけるなど、まるでトトロが住んでいる場所に迷い込んだようだった。

公民館のみなさんがとても協力的で活気を感じた。
雨上がりのため、公民館で長靴をお借りして亭の水を目指した。

【越美北線魅力発見隊 まち歩きin酒生】
 7月16日は蒸し暑く、23名参加の隊員の多くは首にタオルを巻いての参加となった。また、今回歩く場所は坂も多く、時間内にできるだけ多くの場所を案内したいと、途中車でワープする方式を採用した。
 ガイドは山形さんお二人。「古代の遺跡巡りコース」と「薬師神社・発電所跡コース」との2コースに分けた。参加者には各自の興味関心と足腰の具合に合わせてコースを選択していただいた。

古代の遺跡巡りコース
酒生公民館⇒篠尾横山古墳⇒車塚⇒おかま(石棺)⇒長者池⇒篠尾廃寺⇒酒生公民館

篠尾廃寺礎石 奈良時代の塔の心柱の礎石
穴の大きさから奈良の法隆寺の五重塔と同規模の塔が建っていたと推定される。
普段車で通りすぎてしまう看板。歩くとじっくり読むことができる。
オカマ(石棺) 古墳内の石室が露出したもの。
石室のフタとなる石は横幅4m近くあるとのこと。

薬師神社・発電所跡コース
酒生公民館⇒高尾町 薬師神社、亭の水⇒宿布町 発電所跡⇒酒生公民館

薬師神社には薬師如来立像が鎮座。


谷野一栢が薬を調合するのに用いたと言われる亭の水。
冷たく柔らかい。
コーヒー用に汲んでいく人もいるとか。


明治32年(1899)北陸最初の水力発電所
当時福井市内約600戸の電灯をともした。
昭和31年に廃止。
第2号水力発電所は美山の小和清水にあり今も現役。


公民館に戻ってからの情報共有・意見交換の場では、「歩ける範囲に古墳が点在していて興味を持った」「亭の水について発信していきたい」「現代までそのまま残っていることが素晴らしい」などと実際に訪れた感動を分かち合った。
また、越美北線+自転車の可能性についての意見も出された。

隣の地区が(自分にとっての)観光地!という発見

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