『シン・エヴァンゲリオン』     庵野監督からの挑戦状(ネタバレあり)

最終作としてようやく発表された『シン・エヴァンゲリオン』


劇場にて配られた冊子には
「ネタバレ注意」の文字と共にかわいいアスカのイラスト
そして中には意味不明の文字列が羅列されていた!!


これは庵野監督からエヴァンゲリオンファンへの挑戦状、および最後のプレゼントと受け取りました。


頭の中で理解したと思える事柄も、実はうまく説明できなかったり、穴があったりするもの。
考察を語るうえでこの挑戦状は良い"演習問題"であり、ディベートでいう争点の整理にも役立のでは?というか三回も見た理解をまとめたい!
そう考えてそれぞれの単語に対して自分の見解を書いてみました!
一部、抜けがあります。私の限界です
それでも良ければ是非読んでみて、感想をお願いします。


『汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン 正規実用型(ヴィレカスタム)8号機β臨時戦闘形態』
ユーロネルフ奪還作戦で戦っていたマリの機体
今作では『EVANGELION Mark.44』たちの攻撃からヴィレクルーたちを守っていた。
ATフィールドを破るほどの威力を持つ機関銃を両手に装備している。
今なら第10の使途(破で登場した最後の使途)も倒せそう。

『DSRV』
いつ出たんでしょう?

『ユーロネルフ 第1号封印柱』
名前からはユーロネルフを封印していたものと推察される。
今作ではこれを起動(解除?)し、ユーロネルフの機能を回復させていた。
ユーロネルフ奪還作戦(カチコミ)の目標はユーロネルフの物資の補給を獲得することだった。

『アンチLシステム』
ニアサードのL結界から人や土地を守るシステム。

『EVANGELION Mark.44A』
空飛んでロンギヌスの槍を持ってるあれ。

『EVANGELION Mark.4444C』
陽電子砲を撃つやつ。あれ完全に使途を流用しているのでは...

『EVANGELION Mark.44B』
足だけで痙攣して電力を配給する生命を侮辱してるやつ。

『Kredit(クレーディト)』
ヴィレが作った支援組織。

『DSSチョーカー』
使徒化や覚醒の核になった装着者を爆殺する安全装置(装着者としてはアスカ、シンジ、カヲルの三名)。

『ネルフ第二支部N109棟跡』
シンジくんが落ち込んでた場所。
ペンギンがいる 魚も取れるはず

『相補性L結界浄化無効阻止装置』
ニアサードによるL結界浄化から土地を守る赤い柱。
破で使徒に取り込まれたアスカを封じていた棺の周辺にもあったはず
加地さんが開発に関わっている?
海を再生していたあの組織と関係があるのだろうか?

『ハイカイ』
L結界浄化された土地で頭のないエヴァンゲリオンが徘徊している現象。
柱で侵入を防げるらしい

『汎用ヒト型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオン超極限空間対応応用特殊装備追加型改8号機γ 両腕暫定的補強仕様』
多分最終決戦時での8号機。
主に近接戦闘用のさまざまな武装を搭載している。
ユーロネルフでの物資でオーバーラッピング機能も搭載されている。

『無人式全自動型の方舟』
地球上の生命体を生きたまま保管し大気圏外へ逃がす加地さんの悲願。
息子が作ったスイカも入っている。

『黒き月』
ネルフから出てきたデカイよくわからんオブジェクト。
富士山を引きずったのもこれ。
『地獄の門』を開き『アナザーインパクト』を起こした槍の原材料にもなっている。

『アドバンスド・アヤナミシリーズ』
アダムスの器と呼ばれていた雌雄のない完全な生命体(おじさんの趣味で綾波の顔をしている)4匹いる、一匹欲しい
ヴンダーと同系の戦艦に乗っていたと思われる。
ヴンダーを乗っ取ったマーク9にもおそらく乗っており、のちに8号機に喰われている。


『アヤナミタイプ ナンバー6』
かわいい
黒波
綾波の中で一番感情に素直であった。
なぜ殺したし

『停止信号プラグ』
停止信号をエヴァに送るプラグ。
十字型になってコアに突き立てるという使い方。
今回は13号機に対して使われたが失敗。
アスカが使途を開放するタイミングを見計らって再起動した13号機が二号機の腕ごと破壊した。
偶然なのか戦略なのかは不明だが、のちの展開を考えると戦略だと思われる(冬月たちの計画に使途を開放したアスカが必要不可欠であるため)。
冬月たちの読み勝ちである。

『深々度ダイブ用耐圧試作プラグスーツ』
最後にアスカ、マリが着ていた白いプラグスーツダイブ用らしい。
一応南極に潜航していたから実は海中なのかもしれない、違う気がする。
2人とも可愛い。

『汎用ヒト型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオン 正規実用型 新二号機α(ニコイチ型)』
改8号機γと同様ユーロネルフからの支援で生まれ変わった?二号機。
武装も筋肉モリモリのマッチョマン並みにゴテゴテである。
機関銃にミサイルなど基本的に遠距離系の武装が多い。
案の定弾切れを起こし、マリから近接武器を貰って戦っていた。
これらの武装は13号機に近づくまでの迎撃用であり、本作では夥しい数のマーク7に対して扱われた。


『ヤマト作戦』
最後の戦闘におけるヴィレの作戦名。
名付けたのは絶対ミサト。
古めかしいセンスを感じる作戦名だが、人類を救うために船を用いて敵を迎撃するという意味ではドンピシャなのかもしれない。
ヴィレがネルフ本部に対して攻撃を行いゲンドウの計画を防ぐ作戦である。

『L5』
加地さんの方舟を乗せる軌道。

『L結界境界面』
「原罪に穢れた生命体を寄せ付けない」白い結界。
この漂白された空間はセカンドインパクト後にも存在し、ゲンドウたちがポエムバトルをしていた。
恐らく海のコア化の元凶。
アンチLシステムのおかげで潜航が可能になったらしい。

『NHG Erloesung (NHG-***2)』
『NHG Erbsuende (NHG-***3)』
『NHG Gebet (NHG-***4)』

ヴンダーを追い回した機体。
光の翼を出してセカンドインパクトと同様の儀式を起こすための材料として使われた。
黒き月から槍を作り出したのもこれ
恐らくアドバンスド・アヤナミシリーズが乗っている。
それぞれをアダムスの器とマリが呼んでいる。
恐らくパイロットのことであろう

『エヴァインフィニティ』
L結界界面に突入した後の第二層に大量に存在していた。
ハイカイしているのもこれかな?
首無しエヴァンゲリオン
=>服着てないマネキン
=>様々な生命体
のように、作中ではインパクトの段階と共に形態が変化していく。
ニアサードの際に大地のコア化に巻き込まれた生命体と思われる。

『カルヴァリーベース』
セカンドインパクトの爆心地。
13号機再起動前にすでに『地獄の門』が開いていた。

『地獄の門』
『カルヴァリーベース』にて爆心地に空いていた紫色の穴。
光の翼を持つ四つの存在(今回はヴンダーを含めた四つの艦隊)がいる状態でここに槍が入っていくと生命のコモディティ化が発動する。
らしい
条件に「13号機が使徒を食べる」も含まれていると考えられる。
Qでのエサはmark.06の中にいた使途。
今回の餌はアスカでした。

『光の翼』
よくわからん。
NHG(ヴンダーと同系の戦艦)にアダムスの器が搭乗している際に発生させることができる?
多分ミサトパパが知っている。

『ガフの守り人』
ヴンダー達がそう呼ばれている。
正しい使用法はそうなのかもしれない。

『アナザー・インパクト』
ゲンドウ達がヴンダーと使徒を食べた13号機を用いて行った死海文書外の儀式。
セカンドインパクトをモチーフにしているらしい。
『地獄の門』ので紹介したような条件を満たす際に、本来ロンギヌスの槍二本をここで消費するはずであったが、ゲンドウたちは『黒き月』を素材に『光の翼』を持った戦艦4隻を用いて槍を新たに製造し、槍を二本温存した形で生命のコモディティー化を行った。

『裏CODE999』
新二号機に搭載された使徒に侵食されたアスカだからこそできる裏の手。
第九使徒(破にて三号機を取り込んだ使途)を解放し、二号機に『エンジェルブラッド』を注入することでエヴァンゲリオン+使徒として戦闘能力をあげる(覚醒も起きているかもしれない)。
今回は13号機を拒絶する新二号機のATフィールドを中和するために、アスカ自体のATフィールド(第九使徒)を用いていた。
このCODEの発動はゲンドウたちの計画に組み込まれてた。
使途化したアスカが利用されることを防ぐためにアスカ自身が『DSSチョーカー』をつけていたが、ネルフは対策済みであった。

『エンジェルブラッド』
裏code999の為に二号機に搭載されたドーピング薬。

『シキナミタイプ』
式波・アスカ・ラングレー
そのクローン体達である。
今回のアスカはシキナミタイプの中で競争に勝ち残った個体であり、当然父も母もいない。ぬいぐるみも母からの贈り物ではない。
恐らくダブルエントリーシステムが必要と分かったネルフが、
アヤナミタイプとシキナミタイプの二種を作るに至ったと考えられる。
ネルフ本部にいた13号機に乗っていたのはカヲルとアスカのオリジナルであり、予定通り使徒ごとアスカを取り込まれた。
行動制限のために感情が搭載されている。アヤナミタイプのように第三の少年に対し好意を示すように調整されているかは不明。
一匹ください
大事にします。

『エヴァ・オッパータイプ』 『EVANGELION Mark.09-A』
マーク9の新調型 パターン青を示す。
Aと書いてあるのでB,C,...とさらに存在するのかもしれない。
ヴンダーを乗っ取り『アナザー・インパクト』の一助となった。

『VD防壁』
ヴンダーの指揮系統の最終防壁。
流れるように突破された。
『NHG Gebet (NHG-***4)』によるヴンダーへの強襲
そしてその混乱に乗じてヴンダーを乗っ取る。
冬月の戦略の勝利である。

『ネブカドネザルの鍵』
ゲンドウの肉体にヒトの理解を超えた情報を書き込むのに使われた。
ゲンドウがなんか変になってたのはこれのおかげ。
相補性L結界浄化無効阻止装置も同様の情報を用いていると考えられ、加地さんの関与が疑われる。
元々ユーロにあったはずなのだが…。

『人類の神化と補完』
ゼーレの悲願
死海文書による記述では人類の結末は
1. 使徒に滅ぼされる
2. 使徒を殲滅した後使徒となり自我のない生命体となる
この二択である。
この絶望的な二択に対して、
「使徒のようになりながらも自我をなくすのではなく、自我境界を無くし補完された生命体として存在する」
という後者の選択を少し曲げた形を人類の結末とする。
これがゼーレのシナリオである。
ゲンドウたちの目標とは違う。

『生命のコモディティ化』
アナザー・インパクトの最初の段階
フォースインパクトの正しい形。
名前から生命体全てを一般化する行為だと考えられる。
魂と肉体の補完である。

『海の浄化』
セカンドインパクト
海が浄化される。
海の生命体は死滅した。

『陸の浄化』
サードインパクト
陸が浄化される。
L結界密度というのは陸地において
この浄化を受ける度合いを示し、まともな生命体はコア化する。
エヴァパイロットは別。

『魂の浄化』
生命体のコモディティ化がこれにあたると考えられる。
ここから「浄化」とは単一化と考えられ、海は単一な真っ赤な液体となり住める環境ではなくなり、
陸の場合はニアサードの名の通り土の全てが単一化されてはいないが真っ赤な同一成分になっていく状態であるのだろう。
生まれ、老いて、死ぬ生命の営みとは存在の多様化であり、この浄化とは相反する。故にエヴァパイロットが老いない理由は、
すでに肉体が部分的に浄化されているからかもしれない。
これがエヴァの呪縛と呼ばれていると考えれる。

『汎用ヒト型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオン試験初号機』
ヴンダーに鹵獲されていたがゲンドウが地獄の門に連れて行ってしまった。
ゼルエルを捕食しており、破の綾波の魂が未だに残っている。
ゲンドウの目指す『アディショナル・インパクト』に必要なパーツである。

『Horseman』
直訳すると騎馬の乗り手という意味らしい。
ゲンドウは初号機を鹵獲した後、これが揃ったと言っている。
今回であればシンジとゲンドウ自身であろう。
マリも入っているかもしれない。

『マイナス宇宙』
地獄の門の内側をリツコはこう呼んでいた。
よくわからないが、おそらく量子力学がかかわっている。

『オーバーラッピング』
8号機の持つ性質であり、ユーロで手に入れたパーツによって搭載された。
この機能を存分に使い、マリはアダムスの器たるmark09 その他mark.07mark.10mark.11mark.12を道連れにしている
この機能によってよくわからん『マイナス宇宙』へと突入する資格を得ていた。

『プラス•フォー•イン•ワン』
いつ出たのでしょう?わかりません

『量子テレポート』
マイナス宇宙上において13号機が行っていたよくわからない挙動。
まともに議論しても意味がない気がする。

『ゴルゴダオブジェクト』
『アディショナル・インパクト』の要であり
『エヴァンゲリオンイマジナリー』が存在している場所。
カシウスの槍を持つ希望の初号機
ロンギヌスの槍を持つ絶望の13号機
この二機が互いに調律し、二つの槍を『エヴァンゲリオンイマジナリー』に捧げることで、『エヴァンゲリオンイマジナリー』を起動、制御し
『アディショナル・インパクト』を起こしていた。

『アディショナル・インパクト』
ゲンドウの悲願。
魂の浄化ののち、空想と現実の狭間を無くすことで肉体までも浄化していく『アナザー・インパクト』の先。
これによりユイと共に生きることが彼の欲望である(個人的には”その先”まで想定していだのではないかとも思っている。というかそうでなければこの男、なかなか身勝手である)。
結果的には空想の中にユイを見つけることができずゲンドウは自分の弱さ故と挫けてしまう。

『エヴァンゲリオンイマジナリー』
なんかリアルな綾波
旧劇場版でも似たようなやつが出てきてはいた。
魂(空想)と肉体(現実)を同時に補完(一般化)することで空想と現実の境目をなくしてしまっている。
これを破るには再び境界を作る必要があり、それを成すための槍の建造を人類(ヴィレ)が行うこととなる。

『AAA Wunder(former NHG Buβe) ヴンダー』
ヴィレがネルフを裏切る際に強奪していった船。『神殺し』とも呼ばれており、事実エヴァンゲリオンを砕く鍵となっている。
色々な武装があり、L結界内でも問題ないように『アンチLシステム』を導入している。(最後に搭乗員が脱出したプラグにも搭載されていた)
大きな疑問点としては謎の戦艦群であろう。戦略自衛隊のものだとかいろいろな考察ができるが結局
監督の趣味ですよね、きっと

『ガイウスの槍』
リツコ率いるヴィレの技術班の解析によってヴンダーの脊髄から作られた人類の槍。
ヴンダーの槍とマリは呼んでいる。
全てのエヴァンゲリオンを砕いた槍である。
シンジがアスカやカヲルを救ったのち、エヴァと共にこの槍を用いて心中しようとしていたが両親がそれを引き受けた。
ユイさんがここまで予想していだとしたらとてつもない策士である。
ユイさんの目標はエヴァンゲリオンの開発者であるが故にエヴァンゲリオンに頼らなくて済む世界だったのかもしれない。

『反動推進型エンジン』
アポロ11号等で使われている神秘とか何も関係ない人類の発明品の一つ。
最終的には人類の力で『エヴァンゲリオンイマジナリー』を倒すという熱い展開である。
個人的には眼球に突撃はちょっと幻痛が…
( ゚д゚)ハッ!! まさかこれも『エヴァンゲリオンイマジナリー』のせい!?

『イスカリオテのマリア』
冬月がマリを指して放った名前。
おかしな名前である。
常識的?に”イスカリオテ”とくれば”ユダ”であり、”マリア”は聖母マリアがマグダラのマリアしかあり得ない。
裏切り者のマリアということなのだろうか?
マリについては謎が多い
なぜパイロットになっているのか?
ゲンドウの研究室にいたにも関わらずなぜ容姿が変わらないのか?
個人的には「ユイとマリは共犯関係にあり、全てのエヴァンゲリオンを処理するために全てのエヴァンゲリオンを集合させ、共に心中しようと計画をしていたのではないか?」と考えている。
エヴァの開発段階でパイロットになっているのであれば容姿が変わらないのも頷けるし、裏コードを知っているのも頷ける。
破の最初の戦闘でもしっかりと4号機を破壊している
冬月が彼女に支援を行う理由も説明できる。
おっぱいがでかい

『生命の書』
エヴァのものがたり。
カヲルの書いた物語。
真空崩壊以外で死ぬことのないカヲルがひたすらに紡ぎ続ける物語。
最終的にシンジにエヴァを終わらせる責務を任せて、カヲル君はスタジオから出ていっている。
彼にとってはシンジを幸せにすることが自分の目的だと思っていたが、その実シンジを幸せにすることこそが自分の幸せであったことに気づく。
だがシンジはもう救う必要はなく
もう彼はシンジと関係のない自分の幸せを模索して良くなったのである。
次回。カヲル、DASH島へ参戦!(二次創作待ってます)
...正直これが一番わからない。
旧劇場版ではシンジは空想上で救われていたが今回はリアリティで救われているという差異をカヲル君は最後に指摘している。
新劇場版と旧劇場版の大きな差異はここであろう。


いかがだっただろうか?
読みやすかったでしょうか?
正直細かいところに穴があることが自覚していますので、ここから『エヴァンゲリオン』を振り返り、より考察を深めていきたいと思います(まだ卒論が終わっていないので終わってからゆっくりと)。
長々と書きましたが、物語からそれぞれの読み手がその知見や人生を通してメッセージや学びを透かしだすことこそが、作品鑑賞における至上の楽しみであると思うので、薄いレンズから通した、一つのエヴァンゲリオンの形として話半分で楽しんでください。
Blu-ray を楽しみに待っております。

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