弱化(正の弱化)の種類
正の弱化には大きく5つの種類があります。
正の弱化1) 叱責 Reprimands
叱責とは、口で怒ること・叱ることで行動を減らす手続きです。
例えば、「小さな弟のおもちゃを取るなんて許せないやつだな!」などの声かけです。
叱責は日常生活で最もよく見る弱化の形態です。簡単に行えるので多用されがちという問題点があります。また、行動の機能が注目である場合はむしろ強化してしまう危険があります。
正の弱化2) 条件的運動 Contingent Exercise
条件的運動とは、した悪い行動とは関係のない身体的苦痛を与えることで行動を減らす手続きです。
例えば、「授業と関係のないお喋りをしたから腕立て伏せを100回させる」などです。
正の弱化3) オーバーコレクション Overcorrection
オーバーコレクションとは、した悪い行動以上の改善を求めることで行動を減らす手続きです。
例えば、「1つの空き缶をポイ捨てしたから、町全体の掃除をさせる」などです。
正の弱化4) 正の練習 Positive Practice
正の練習とは、なんども繰り返し正しい行動をさせることでした悪い行動を減らす手続きです。
例えば、「単語の綴りを間違えたから、正しい綴りを30回ノートに書かせる」などです。
正の弱化5) 負の練習 Negative Practice
負の練習とは、行なった悪い行動をあえてなんども繰り返しさせることで、した悪い行動を減らす手続きです。
例えば、「落書きをしたから、その落書きをずっと続けるさせる」などです。
弱化の注意点
このように弱化は困った行動を減らす効果がありますが、弱化自体は良い行動を教えてくれるものではありません。すべき行動を教えること、必ずその手続きが倫理的に許されるかを検討する必要があります。
まとめ
正の弱化の解説をしました。
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