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授業のスキル基本のキ、其の十六、お手本を見せる

例えば、新聞作りをさせる時、笑を書かせる時、作文を書かせる時、いきなり自分の描きたいように書きなさいと言って子供たちはできるでしょうか?

授業のスキル、基本のキ、その十二、教科書を音読する、で述べたように教科書を音読するから学習内容が分かるのです。それと同じに、お手本がなければ、完成形がどのようなものかイメージできず、完成に至るまでの何をすればいいのかも全く判りません。

例えば、かけ算の筆算の仕方(アルゴリズム)を例題で教えずに、筆算はできません。算数の例題は基本形、解き方のお手本なのです。

何も教えずに勉強ができるようにはなりません。知識や技能は教えるから習得できんです。

教師がお手本を示す、またはできる子をお手本にすればいいんです。

お手本と言う基本型をインプットするから、応用してアウトプットできるんです。

いや、自分で考えさせなきゃダメだと言う意見があります。しかしそれは、たくさんのお手本や基本形、学び方をインプットできた子だから、アウトプットできるのです。

河田孝文先生は、見開き2ページのノート指導の最初に、今までのノートまとめの素晴らしかったものを子供たちにいくつも見せ、どこが良いのか評価基準を教えるそうです。

酒井式描画指導法の酒井臣吾先生は、一つの授業シナリオで、まず自分で十枚以上描き、それを子供たちにお手本として見せます。

いくつものいくつものパターンのお手本があるから、子供たちは完成形が分かり、お手本の中から取捨選択して、自分の作品を作り上げていくのです。

まだまだインプットの少ない低学年や、新しい単元のを始めるときなどは、まずはお手本を示し、どうやって学習するのか、完成形はどうなのか、示しましょう。それがプロ教師です。

自分で考えなさいは、教育の放棄、アマチュアの指導ですよ。

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