20230810

絵の話。

4コマ漫画。
「ギャップは死んだ」ーフリードリヒ・ニーチェ pic.twitter.com/swvoabaXSx

— 棘アイロン (@TOGEAIRON) August 10, 2023

創作ないないというタイトルだが、扱ってるネタは創作あるあるだ。

タイトルだけでは不安で、「ギャップは死んだ」という副題をつけた。説明的になると面白くないんだけど、これを説明なしでぶつけるのも難しいよなというネタのため。

最初、性に奔放でないシスターのほうに「保護対象」とか書いてある札をつけようかと思ってたけど、説明くさすぎ＆小さくて読みづらく、ゴチャゴチゃしすぎと思ってやめた。

これひとつ描くのにすんごい時間がかかった。ネタを思いついたのはシャワー浴びてたときで、1分くらいでまとまった。でも完成までに8時間とか…？

時間がかかった原因は、4コマの構図の引き出しがないので調べながら・参照しながらやったこと、セリフの推敲、あとシスターの絵。

半分くらいはシスターの絵かな。シスター服を調べるのと、性に奔放なタイプのシスターのイラストと、そうではないシスターの資料と、探しながら描いていたせいだろう。シスターなんか一回も描いたことないし。
ちなみに、「シスター」は大体オタクナイズドされたイラストやコスプレしか出てこないので、まともなシスターの画像を探したい場合は「修道女」の方が楽です。
下書きもしたし、4コマの感じで浮かないように線画もやったし、線で完成したらなんか見づらかったのでグレーで塗ったし、塗ったらシルエットが分かりづらくなったから調整して……みたいな。普通にイラスト描くくらいちゃんと描いた。
まあ、この4コマのヒキの部分(情報量が他のコマと違うので絶対サムネ位置になる)だから気合入れてしかるべきではあるけど、やっぱ描くの遅いよなあ。

4コマ漫画を毎日のようにポンポン投稿してる人ってスゴイ。改めてそう思った。

筆早い人ってどうなってんの？資料探してないの？
絵に時間がかかる人は、だいたい修正に時間がかかってしまってる場合が多いという。線画を直すとか、塗ってから色変えたり、質感変えてみたり、やっぱやめたり、一部コントラスト上げてみたり、やっぱやめたりとかしてるから時間がかかる。
変えてみることで良くなったり、良くはならなくてもそのときの加工方法が別の絵に活きたりするのでしてはいけないなんてことはないはずだが、じゃあやっぱり時間決めてないのがダメなんだろうな。

俺はヘタに根気がある(というか絵に時間がかかることになんの苦痛も見出せない)ので、時間がかかるの嫌って早く完成させる工夫をしてこなかった。
頻繁に絵の依頼を受けるとか、商売にできていれば別だったかもしれないが…

しかし、30秒くらいで読んでその後二度と思い出すことのない4コマ漫画にこんなにコストをかけていたのでは心身ともに保たない。そんなこと言ったらイラストは2秒しか見られないのだが。

コマにセリフを置き終えた時点で、セリフが本体だしこれ絵なくても成立するな……ネタツイでいいんじゃないか？と思った。実際ネタツイでいいものもたくさんあるんだろう。これはシスターを描きたい欲が勝ったからやり切れた。性欲ってスゴイ。改めてそう思った。

ギャップ。キャラクターのギャップが苦手だ。
現実でも創作でも、相手に構築したイメージが崩されるような姿は疲れる。
「〇〇という一面がある」くらいなら耐えられる場合もあるが、「普段のその人は偽りで、本当はこういう性格」みたいなものになると全てがイヤになる。
後者はむしろ、ギャップのデフォルメなのだろう。

そしてギャップのある姿が定着しきって、ピエロといえば殺人鬼、シスターといえばビッチ、巨漢マッチョといえば弱い、ツンといえばデレ、みたいな……
上はあるあるの例だが、他にも特定のキャラクター性ではなく、そのキャラクター性によって生じたギャップの姿が好きなだけだろと思うことは多々ある。疲れる。本来の姿を取り戻していただきたい。嘘をつかないでいただきたい。

俺はできるだけ自分にギャップが生まれないように生きたいと思っている。もし俺について意外なことがあったら、直したいので教えてください。