「自衛隊の闇組織」を読んでみた件

 今年大ヒットしたドラマVIVANTを観て、盛り上がって買いました。そもそも2018年の本なのに、ドラマ効果でよく売れているそうです。同じ様な人はたくさんいるってことですね。

 著者は「別班」の存在を明らかにしようと、取材を重ねています。そして、新聞に掲載されますが、防衛大臣とは噛み合わない。著者は「ある」、大臣は「ないと聴いている」の水掛け論で噛み合わず、結局「ある」証明には至っていない。本書は自身の身の安全確保の為に書いたとのこと。著者は別班の存在の仕方に問題があると主張している。大臣が知らない組織があるとしたら、文民統制が取れていないことになるという主張。スパイ活動をする組織が存在していることを問題だと言っているわけではない。

 日本は平和。テロもない。もし、ドラマで言っていたように、別班が事前に防いでくれているなら、その平和を享受しつつ、その存在や活動のあり方を否定するのは都合が良すぎる様な気もする。また、ドラマの様なことが、大臣の知りうる範囲で行われていたら、あれらは全て大臣の責任となる。それこそ一大事。もちろん、こういう組織があるとしたら、暴走し始めると厄介だというのは理解できるが、本当に箱があったとして開けて良い箱なのだろうか。読み終わって、面白かったけど、な〜んも解決してへんやん!と苦笑しました。

https://www.amazon.co.jp/自衛隊の闇組織-秘密情報部隊「別班」の正体-講談社現代新書-石井-暁/dp/4065135885

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