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縄文楽検定(初級)第15回27.28.29 三脚石器

【27】
火焔型土器の時代に作られた三脚石器を以下の写真からひとつ選べ。

a)


b)


c)


d)









答:d  三脚石器
十日町市城原遺跡や南魚沼市原遺跡など魚沼地方の一部集落遺跡で多量に出土する傾向がある。手裏剣状の三脚形。


a)三角形土製品
省略形の土偶の一部と理解されている。
乳房と想定される凸部表現と女性性器表現と思われる孔が穿たれるものである。一部には男性性器と推測される垂れ下がる凸部表現も含まれる。

b)三角とう土製品
用途不明な三角柱を呈する。左右表面には意匠文様を描く資料が多く、表面に女性性器と推定される凹文を表現した資料が魚沼市柿ノ木遺跡から出土。

c)石錘せきすい
漁労網用の錘と推定される。








【28】
縄文時代の石器の中には、丁寧な加工がされているのに、不思議な形をして道具としての使い方や目的がわからない石器もある。
このような石器を何と呼ぶか?

a)呪術石器
b)異形石器
c)不明石器
d)自由石器









答: b)異形石器
異形石器は、不思議な形状で用途が想像できない石器の総称として、古くから使用されてきた用語である。
現在では、石鏃と同じような石材(黒曜石やチャートなど)を使用して作られた、小形の打製石器を指すのが一般的である。丁寧に加工されているが、いろいろな形があり、何のために作られたのか今でもわかっていない。

異形石器
道尻手遺跡・沢田遺跡
縄文中期・晩期








【29】
南魚沼市の原遺跡など、魚野川流域で特徴的に出土が少ない遺物は何?

a)王冠おうかん型土器
b)土偶
c)滑車形耳飾かっしゃがたみみかざり
d)打製石斧だせいせきふ









答: b)土偶
魚野川流域では土偶の出土が少なく、地域の特徴となっている。

魚野川
信濃川火焔街道ガイドブック
信濃川火焔街道ガイドブック


a)王冠おうかん型土器
王のかぶる冠に似ていることからつけられた名称。短冊状の突起、波状の口縁。

縄文文化と火焔土器


c)滑車形耳飾かっしゃがたみみかざり
集団象徴として耳たぶに穿孔して装飾をはめこむ風習があった(現在のピアスのルーツ)。
耳飾装着の風習は珍しい。

縄文文化と火焔土器
津南町歴史民族資料館


d)打製石斧だせいせきふ
伐採用の斧ではなく、地下茎や球根などを掘るための堀具の先端に装置されていた可能性が指摘されている。

縄文文化と火焔土器

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