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#8 餌のヘビ話

孵化待ち別話題。
◆魅惑の餌やり

「コイの餌やり1回〇円」「ウサギのエサ1カップ〇円」生物好きには魅惑の看板では無いでしょうか?
少なくとも昔から自分はこの手の看板にもれなく釣られていたと思います。水族館や動物園の園内イベントにも餌やりタイムがあるし、爬虫類喫茶にも「餌やり体験できます!」ってポップ有りません?
世の人の多くは生物の食事風景を見るのが好きなんです!メイビー。

◆完全栄養食
 ヘビの食事は基本的には「ネズミ」です。完全栄養食と呼ばれる程、これだけ食べてりゃ間違いなしの食糧です。
中にはヤモリ・カエル・魚・卵等を食べる種類も居るのですが飼育する、となると一気にハードルが上がるので「変態ヘビ」なんて呼ばれたりします。
カタツムリ食いとか、餌をコンスタントに用意する方法が分からない…

 餌用ネズミは種類や大きさ、サイズに仕分けされて販売されています。
種類的にはマウスと呼ばれる「ハツカネズミ」、ラットと呼ばれる「ドブネズミ」の2種。
先に警告しておくと、つい興味本位で餌用ネズミを検索しようものならPC・スマホの広告にオススメされてくるので覚悟を。
 餌日には冷凍されている物を解凍して与えておりますが、1ヶ月分でも結構な量になるので餌専用の冷凍庫を用意してストックしております。
(というか量が多すぎて入らない)

 解凍の方法一つでも飼育者それぞれ、ヘビの好みもそれぞれなんですが…
自分はバケツに低温調理器を取り付け40℃に設定。湯煎で解凍しています。
袋から出してそのまま水に浸けていますが、臭いが少なくなるので…等の意見も有ります。基本的には飼育個体が食べればOK。
濡れてたら嫌!という個体だけ個別で対応する感じです。
(餌の状態より食べ方の方がこだわりが多いと思う)

 自分の所での給餌ペースは週1回~10日間隔。
与えすぎて太らせるよりも痩せない程度に少なめに与えてます。SNSで見かける成長記録より育成速度はゆっくりです。
食べるだけ食べさせたら早く大きくはなりますが、太った個体は突然死リスクが高まります。野生でそんな毎度毎度餌が当たるわけでは無いし、ケージ内でそんなに運動出来る訳でも無いし…。
ガリガリで背骨が浮く様な感じで無ければ大丈夫かな、と。

 懐かない爬虫類ですが、飼育者は「餌を置いていくヤツ」程度には認識されますので、毎日様子を見に生物部屋に入ると、餌日が近づくにつれ視線を感じる様になります。一斉にこっち見られると結構な無言の圧力…。

 ◆食べ方の個性
 基本は口で餌をガッツリ咥えた後巻いて絞め殺そうとする(死んでるけど)個体が多いです。
ただし
・とりあえず温度の高そうな物に噛みついてくるタイプ(手を噛む)
・臭いを確認してから慎重に口を開けるタイプ
・床に置かれた物をこっそり奥に引き摺っていってから食べる
・人間の気配が有る間は手を付けないタイプ(でも翌朝には無くなる)
など、食事風景もなかなかに個性的です。

あむあむ

  不思議な事に大半の個体は頭を探し、頭から呑み込みます。
確かに尻側から噛り付くと尻尾が大いに邪魔な気がするし、呑み込む途中で手足が邪魔で口の端に引っ掛かりそうな気がしますが、経験的にか、本能的にか、ちゃんと頭を探してからかぶりつきます。
中には向きを全然気にしない鈍感個体も居て…大変親近感が沸くのですが…
横から噛みついて力技で呑み込む個体はかなり逞しいと思います。
噛み付いた後は器用に顎を左右に動かし口の奥へと送り込んでいきます。手も使わず筋肉だけで餌が口に入り、喉を過ぎ胃の場所まで動いていくのを見るのが何とも不思議で気持ち悪く楽しい!ずっと見てられる。

 不思議な事に、食後のルーティーンも存在します。大体はお腹がすくと餌を探してケージ内をウロウロと動き回るの様になるのですが、餌が足りない場合は1匹目を食べた後にもキョロキョロしたり動き回ったり…
追加で餌を与えて満足すると風呂に入るが如く全身を水入れに入れて休憩を始めます。食後の風呂みたい。こちらは個体差というよりも、コーンスネークでもレインボーボアでも大多数がこの動きをするのでヘビの世界では一般的なのかもしれません。

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