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チキンなわたくしがクリエポに出展したお話~立志編~出展準備編~

こんにちは。イラストレーターのトウドでございます。
今回は6/28(水)~30(金)開催されましたクリエイターEXPOへの出展記録及び裏話です。
ようやくね、失われたHPが回復してきたので忘れぬ内に記していこうという訳です。

わたくしも出展準備の際は皆さんの記録を参考にさせて頂きました。
正直参考になるかはわからないのです。何しろチキンですから…それでもお読み頂けたなら幸いです。


・クリエイターEXPOとは

クリエイターEXPO(以下クリエポ)とは夏、冬と年に2回東京ビッグサイトで開催されるコンテンツ東京内で開催される大規模商談会です。
コンテンツ東京では他にも色々な展示がありまして、まるでお祭りのようです。

今回わたくしはそのクリエイターEXPOのイラストレーターゾーンで出展していましたが他にも絵本ゾーン、デザインゾーン、音楽ゾーン、書道ゾーンなど様々なクリエイターさんが企業様との商談をすべくブースを構えている訳です。

イラストレーターゾーンだけでも約300ブース
とんでもない数のクリエイターさんがしのぎを削る訳ですねぇ恐ろしや。

・22年クリエイターEXPOを見学&出展を決意

そもそも今まで一切表舞台に出なかったわたくしが何故故急にクリエポに出展しようと思ったかと申しますと
存じ上げているイラストレーターさんが沢山お出になっていたのでご挨拶がてらに見学に行ったのがきっかけでした。
皆様のご活躍を実際にこの目で拝見するチャンスですし、なんならポートフォリオを頂戴したり、直接お話を伺える、同業としては大変勉強になるありがたいイベントなのです。

そこでお会いしたイラストレーターさん達に
「トウドさんは出た方がいい」と勧めて頂いたのが決め手となりました。

正直、誰でも出展すれば仕事に繋がるというものでもないと思いますが、今、植物画を正しい知識で描ける絵描きさんはそう多くはありません。

そういう意味ではもしかしたらわたくしの事をお探しの出版社様と知り合う機会になるかもしれない。

各ブースを巡っている内
「自分ならどうブースを作るか」などと考え始めている自分がおりました。

こういうのって勢いがないとダメなのでその場で申し込み。ブースは空いている所から申し込み可能で後からでも空いてさえいれば変わることもできるとの事でした。

わたくしの申し込んだブースは「N-19」
大通りから2本目の言ってみれば路地みたいな場所です。
運営さんは大体大通りをオススメします。
人通り見込めるからでしょうね。そして角番がやはり人気で +¥15000なのにも関わらず角から埋まってゆく傾向があります。
何故わたくしがその場所を選んだかと言えば
「目立たなそうだから」です。
本末転倒ですが、自信がなかったのでとにかくひっそりと設営したいと思っておりました。

めっちゃ真ん中

・9か月位はすることない

申し込んでから、翌年の3月頃までは特に何もする事がありませんでした。
ただ1度だけ運営さんから連絡が来たのはメールアドレスについて。
わたくしの登録したメールアドレスは記号が入っていたのですが、記号の入ったメールアドレスは使えないそうで後からメールアドレスを別のものに変えました。

3月頃に出展者サイトが立ち上がり、ペンネームやクリエイター名など登録します。

その後パスワードが送られてきて、4月下旬の出展者サイト公開に向けて『作品・PR情報登録用サイト』への登録を促されます。
締め切りは一応4/19までとなっていますが、このサイトの自分のページの編集は基本的に会期終了まで更新する事が可能なので今思えば急ぐ必要もなかったかと。

運営さんからは「サイトオープンまでに用意ができていないとクライアント様に準備が整っていないと判断されてしまう」などと急かされますが、わたくし的には公開時「とりあえず」の準備しかできていない方を拝見しますと「あぁ、仕事が忙しくて後回しにしてるんだな…」という印象を受けました。
わたくしは4/19が絶対の締め切りだと思っていたの必死に準備しましたがね。

実際に会場にお出でになった企業様はあまり事前に出展者サイトをチェックしている印象はありませんでした。
何しろえげつない数ですから、お目当ての人はチェックする位じゃないかという感触でしたね…

ちなみにわたくしは親しい編集さん達がサイト見てくれたそうなんですが、「プロフィール写真が料理研究家みたい。美味しい焼き菓子でも焼きそう。」との感想が寄せられました。
わたくしが作るのはお菓子じゃなくてイラストです…プロフ写真間違えた…


これですよ…もうサロペットがエプロンにしか見えへん(涙)

・出展者サイトへ登録

出展者サイトに登録する内容は
・クリエイター名
・事業内容
・住所、電話番号
・取り扱いブランド
・対応可能なコンテンツジャンル
・解決できる課題
・製品及びサービス(これは画像で登録します。)‥等

沢山あって全て入力できて100%になります。
電話番号や住所など個人情報も含めての100%なので、ここで100%を目指す必要はありません。
また登録しないと次へ進めない仕様になっているんですがもちろん住所など個人のクリエイターは晒す必要はないので「-」とか何かしら入力すれば次へ進みます。
誤って住所など正しく入力したまま公開になっている場合は運営さんから注意喚起の連絡がきます(笑)

そしてわたくしを苦しめたのはこの「対応可能なコンテンツジャンル」や「解決できる課題」いずれも当てはまらない人はどうすれば…ってとこで止まってしまい、カスタマーセンターへ駆け込むも解決できずクリエポの先輩でもある友人クリエイターに折り入って相談。

わたくしの場合
・対応可能なコンテンツジャンル→「広告・Web・デザイン」
・解決できる課題→「コンテンツ制作を依頼したい」にしました。

「解決できる課題」が「コンテンツ制作を依頼したい」って色々おかしくない?!
文脈的にもおかしいし、そもそもわたしが依頼されたい側だよ!と思う所もありますが、他の選択肢はもっと不適当なので仕方なし。

これもまたどれを選ぼうと誰もさして気にはしないと思うので適当で大丈夫そうです。

「取り扱いブランド」に関しては入力しなくても大丈夫なんですが時々お取引先の企業様名を記載されていらっしゃる方もお見かけしましたね。

あとこんな初歩的な事はわざわざ記載する必要もないかもしれませんが、出展者サイトの編集作業は推奨環境下でないと、一部の作業ができませんのでご注意を。

・出展準備品の用意を始める

クリエポ常連の先輩方を拝見していますと皆様およそ5月頃から準備を始めていらっしゃるようでしたので、初心者のわたくしはそれよりも早く始めようと思ったのですが、3月下旬はちょうど書籍発売があり色々と忙しかったので4月から!と意気込んでおりましたが
さぁいよいよ準備に取りかかろうかという時
大誤算!4月といえば?そう。新学期。
完全に新学期を舐めていた…我が家の長男氏は今年卒業年度なのです。
通常の年度末、年度始めの支度+αで最終学年の仕事がっ!こんっなに大変とは知らず(涙)
なかなかクリエポ準備に着手できず気持ちばかりが焦る日々。
5月も中旬頃になってようやく着手できました(焦)

まず真っ先に作ったのはタペストリー
背面パネルに設置する言わば看板のようなものです。
これはポスターやパネルなど人によって様々ですが圧倒的にタペストリーが多かったように感じました。
わたくしも先輩方からお薦めされてタペストリーにしました。
ちなみにわたくしが発注したのは「No.1幕」さん

仕様は
〔サイズ〕H170×W140
〔素材〕厚手トロマット
〔加工〕上下袋縫い加工
〔オプション〕径1.5cmのパイプ 1 セット
 ¥11.027なり。
大きな制作物作るのはドキドキしますが、概ね計算通りに仕上がってホッとしました。

いつもシロツメクサ

デザインはいつものアイコンです。
若干のシワが気になりますがご覧になる方はおそらくそこまで気になさらないでしょう。

看板周辺ポップなどで飾る方も多いのですが、わたくし生粋のぶきっちょなので、ポップを付ける必要がないようにタペストリーに「植物画を承ります」と明記しました。
華やかなイラストやかわいいイラストを得意とするイラストレーターさん達はアイキャッチのよいカラフルで素敵なタペストリーをお作りになりますから、その中にいてかなり目に優しい感じのタペストリーだったと思いますが(笑)
お客様がブースを通り過ぎるのはほんの数十秒です。
そのほんの束の間に一目見て何を描いてくれるのかが伝わることが重要なのではと考えました。

次に着手したのがポートフォリオ
これが大変だった…(涙) わたくしの場合アナログ画がメインなのでスキャンから始めなければいけません。
かなり手間が掛かるのです。ですがせっかく作るのならやはり全力詰め込みたくなってしまうのですよね。
ポートフォリオにしても、ブースにしても、作りながら客観的に自分の今までの仕事やスタンスを再確認する作業でした。
ポートフォリオでわたくしが一番お伝えしたかった事は「アナログでも修正もできるし、データ納品もできるし、安心して欲しい」という事。
とにかく安心して欲しかったんです。
近年お仕事をしておりますと若い編集さんからはやはりアナログ原画への不安をお聞きする事があります。
その「アナログ怖い」を払拭したかった。
わたくしがデジタルを必死で勉強したのは一重にその為です。
このポートフォリオはそれをお伝えするチャンスだと思いました。

体力的な問題でページ数は最低限の8ページ。
贅沢だとは思いつつも見返し1ページを使用して「ご挨拶」を載せました。
それにはクリエポのみならず今まで表舞台に出てこなかった引きこもりイラストレーターからの「はじめまして」のメッセージでした。

顔以外の写真と手書きのメッセージを入れたかった

印刷は安心の「グラフィック」さん

仕様は
[納 期]9日納期
[名 称]カラーB5 (182×257mm) 中綴じ冊子
[色 数]8p・フルカラー
[用 紙]マットコート110kg
[枚 数]400冊
¥27,160なり

わたくしとしては400部でもかなり多めに発注したつもりでしたが、これが後々の大誤算になります。(出展編でご覧くださいね)
ついでにいつも使っている三つ折の簡易版も100部発注しておいたのですが、それで命拾いしました。

郵送に便利な簡易版ポートフォリオ。オススメです。

小型のB5版にしたのは案に好みのサイズ感だったことと場所を取らないとこ。
クリエポにいらした皆様沢山ポートフォリオお持ち帰りになりますのでお邪魔にならないようにと考えました。
失敗だと思ったのは紙の厚み110gはペラペラでした。
次は135gで作ろうと思います。(来年の己へ)

わたくしが発注したのが 6/9
グラフィックさんもかなり混み合っている様子でしたのでやはり5月中に仕上げるのが妥当かと思います。

その他の制作物は以下の通り
・テーブルクロス
・ポストカード
・ポップ
・貴名受(名刺入れ)…‥等

テーブルクロスは足元を隠す為、商談席の机に掛けるものでもちろん市販品でも良かったのですがせっかくなら一度生地を作ってみたかったのでトライしました。

わたくし身長153.5cmとかなり小柄です。
行き交う人波の中で埋もれてしまうのでは?と案じて踏み台を持参する事を本気で考えていたので当初はその踏み台を隠す目的でした。
結局踏み台で底上げ作戦は断念したのですがテーブルクロスは作ることにした訳です。

発注したのは「リアルファブリック」さん

納期が最長で搬入日ギリギリになる予定でしたが、ビッッックリする位早くて、仕上がりもキレイ!
スタンディングオベーションでした(拍手喝采)

図鑑に載せられるレベルの葉脈を描き込んだ葉っぱの図案

ポップは「ハレパネ」を使用し簡単に…と思っていたけどやはり四苦八苦(汗)
想像以上に固いので丸くカットするのは難しく(涙)
結局ただ張り付けただけ

よく見るとガタガタ(涙)

そして一番の問題作「貴名受」
これは離席中に訪れたお客様にお名刺を入れて頂くポストのような物なのですが、何を思ったかわたくしが手作りしたのがこちら

はいドーン!

お気づきだろうか?
「貴名受」の「名」の字が「命」になっていることに。
しかもこれを堂々とTwitterに投稿したわたくし。
皆様から愛のあるツッコミを頂戴致しました。

「入れるのに勇気がいる」
「なぜか葬式感」
「一生を託したくなる」
「貴方のお命頂戴する」
‥等
己の失態を晒してしまった訳ですが、この「貴命受」後に大活躍する事になるのですよ。

【教訓】
準備品  作って無駄に  ならざるや 

その他持っていって役立った物は
・養生テープ
・クリップ
・筆記用具
・名刺ファイル
・敷物 (新聞紙とかでも。荷物を預ける場所がないので基本床置きになります。)
・メジャー(次回出展時の製作物を作るのに実寸を計ってきました、)
・手軽に栄養補給できる物(なかなかゆっくり食事摂れないので)

あと、クリエイターさん達へのお差し入れを準備する方が多いと思ったのですが、数をいくつ用意したらいいか悩み、色んな方の出展記録を拝見し数名「100でも足りない」と仰っていたので張り切って110個位用意して行きましたが半分以上余りました(笑)
よくよく考えたら「100でも足りない」と仰っていたのは皆さんクリエポ常連の人気イラストレーターさん達。
わたくしの様な知名度の低い新参者はそんなに必要なかったのです。恥ずかしや…
ちなみにわたくしが用意したお差し入れはこちら

完全にやりすぎた

紅茶、ウェハース、ミルクキャラメル
これをラッピングして後で誰にもらったかわかりやすいようオリジナルのシールを貼りました。(←頂く側からするとこれが助かるのです。)
わたくし人様への贈り物を考えるのが大好きで、クリエポ出展準備で1番楽しかったのがこれでした。
でも明らかにやりすぎでしたね(汗)
実際、会期中は忙しくあまり挨拶回りには伺えないのとはじめましての方に差し上げると「何故?」って感じでキョトン顔の方もいらっしゃいましたので、このお差し入れを準備するかどうかはかなり人によるのだと思いました。

~最後におまけ~
誰も得しない「進行状況とわたくしの心境」を記した表を作りました。
本当に誰も得しない。ただ作りたかっただけです。

乱筆ですいません。なんとなく残しておきたかった表

さぁいつもながら長くなりましたね。
よいこの皆さんはお家へ帰るお時間ですよ。
この続きはまた次回
「告知~出展編」でお会いしましょう。
次回も長くなる。ふふふふ…



   Illustrator
     トウド  ヤヨイ (^_^)ノThanks!☆

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