『アクワイア』攻略① ~アナログゲームマガジン~
こんにちは、とどちゃまです。
さて、前回はドラフトという仕組みとそれの対応についての内容でしたが、今回からは違う話題のお話となります。アナログゲームマガジン、私の2つ目のお題目は「アクワイア攻略」です。
またも狭ーいところにターゲットしたお題ですね。
めっちゃくちゃ需要はないでしょうけど気にせずいきます。
『アクワイア』とは?
『アクワイア』は1962年に、シド・サクソンによってデザインされ3Mという会社から発売されたボードゲームです。めっちゃくっちゃ古いですね。シド・サクソンはボードゲーム界隈では超有名人。『キャント・ストップ』『ハグル』といったゲームの開発者でもあります。『アクワイア』自体は、その後アバロンヒル、ハズブロと権利が移っていっています。作られてからの時間が長いので、そういった権利の移動なんかも起きちゃってるって事ですね。
ゲームのルールはとてもシンプル。持っているタイルを置いて、ホテルを建設・合併を繰り返しながら、株価格の上昇と配当でお金を稼ぐ、というシンプルなもの。その他詳細なルールとかはWikiとか見てください。
僕はこのゲームがめちゃくちゃ好きで、一時期はかなりやりましたが最近はちょっとやれてません。そして、近年は多くの種類のボードゲームが発売されているため、この『アクワイア』がゲーム会などで遊ばれているかっていうと、そうでもないなって感じています。
「とてももったいない」と思う反面、昨今のゲームのような万人に受けようとするための緩さがないゲームなので、やりこもうとすると抵抗感がでる人が現れちゃうのかなっとも思っています。
古いゲームにありがちな「1手ミスると取り返しのつかない勝率の変動発生。それも自分の勝率が下がるだけでなく、誰かの勝率大幅にあげる、いわゆるキングメイクに近いもの」がよく起きます。そして、ほとんどのゲームにおいて、負けてるのを認識しながら、ギリギリ勝てる可能性を残すために1手もミスれないというゲームのため、マジでガチゲー。
そのため、どういった行動がプラスもしくはマイナスの行動なのか。誰が一番得をしているのか、という、行動に対する勝率変動感みたいなものを会得する必要があります。
そういうわけで今回お話していくのは、そのガチで『アクワイア』をやっていく際に覚えておくセオリーやプレイです。オープニングで狭いターゲットだったものをさらに狭くしてますが、僕の話はどんどんと本題に入って行きたいと思います。念のため、お断りしておくとこれからお話する内容は『どんな時でも1位を目指す』もしくは『順位が1つでも上が正義』、最低でもどちらかの思考をもったガチプレイをする事が前提となります。
『アクワイア』の勝率変動の傾向
細かいセオリーを覚える前に、ゲームの進行にともなった勝率の変動イメージを見てもらいたいと思います。この勝率の数字は計測したものではなく、僕がおおまかに思ってる数字です。ゲーム展開と勝率変動の傾向を感じて欲しいものなので、数字の具体性に関してはスルーしてください。
ゲームのチェックポイントとして、
「ゲーム開始時」
「初期金使い切り&7軒建ちきり直後」
「最初の合併直後」
を設定します。それぞれの時点での勝率のイメージは以下のようなものになります。
イメージはこんな感じです。負けてるプレイヤー側は、結構簡単に0%に近づいていく事をイメージしてください。
ほとんどのゲームにおいて、ホテルの1回目の合併が入った時点で、配当を受け取った1位と2位のどちらかが勝利します。残った2人は、ターンが進むたびに0%に近づいていきます。後から合併したとしても、株券の優位性を失っている事が多いので、最初に合併した人と同じような勝率に戻ることはほとんどありえません。
つまり大事なのは、2回に1回は負け側でのゲームを強いられるという事であり、勝ち側の時にしっかりと勝ちきる事、負けてる時に勝率を0%にしないで勝ち筋を残す事、もしくは順位を上げる道筋を用意しておく事、こういったところが大事なポイントになります。
明確に勝ち組、負け組が別れるゲームですので、負け組の時にゲームを投げ出さないですむよう、しっかりとやるべきことをやれるようになる必要があるのです。
では、実践のゲームプレイの項目に入っていきましょう。
今回の解説は4人ゲームのものとします。
序盤 最初のチェックポイント「初期金6000を使い切る&7つのホテルチェーンが立ちきるまで」
最初のチェックポイントは「初期金6000を使い切る&7つのホテルチェーンが立ちきるまで」です。ゲーム開始からここまでを、この記事では『序盤』と定義します。
序盤における、タイルの設置基準は以下のようなものになります。
プラスの行動
1.自分が単独1位のホテルを合併する
序盤におけるベストなアクションです。この段階で、このプレイがマイナスになる事はありません。他プレイヤーの残金が残り僅かなときは、1~2ターン合併を遅らせることで、この合併の配当を利用し相手の株券枚数を抜きやすくするというプレイもありますが、そういう手抜き(悪い意味合いの『手抜き』ではないです。戦略的な手番ずらしの事。将棋とか囲碁でよく使う用語)をしたことで、自ホテルにタイルをつけられて合併できなくなる、というリスクがあるためほとんど手抜きません。
2.自分が1,2位に絡めるホテルを建てる
新規に建てることのできるホテルがある場合、これを建てることはとても優位にたちます。設立ボーナスの1枚の株券を取得することで、4枚の株券を確保し1位の権利を得ることができます。ホテルの位置関係や金額によっては、2位で済ませる事もあります。しかし、3位になる事は一部の例外を除いて決してしてはいけません。また、この新規ホテルの株を買う事で、他ののホテルの株券枚数が2位から脱落するのであれば、そちらの株券購入を優先するため、この建設を見送ることがあります。
3.遠隔地にホテルを建て捨てる
自分はそのホテルの株券を買わないが、ホテルを建て建設ボーナスだけもらう行為。いわゆる建て捨て。まず、建設ボーナスをもらう事で点数的なボーナスが入ります。そして、他プレイヤーにとって有効な位置、もしくは有効な種類のホテルをロックするという意味で、戦略的なプラスがあります。具体例をあげると、僻地に建て捨てることで他プレイヤーが今後株券を買うであろうホテルを中心から遠ざけて、序盤の換金可能性を減じることができます。種類ロックの例としては、タワー、ルクソール、コンチネンタルとホテルが存在する序盤にインペリアルを建てる事で、他プレイヤーがホテルを建設した際の種類の選択肢を奪うことができます。
そしてここからは、早々にプラスの行動か怪しい行動になってきます。
プラスマイナス0くらいの行動
4.次の手番まで含めて2連続で並びでおけるタイルをおく
いわゆるトイツ置き。2つ連続するタイルを2手番にわたって連続で置くことで、ホテルの建設を目指します。ここにホテルが建たず次の手番が回ってきたときのリターンはかなり大きなものになります。自分の1つ前のプレイヤーが建ててくれたなら、2位にはなれるのでそれも十分です。しかし、直後のプレーヤーなどに建設されてしまった場合は2位にも入れないため、大損になります。ハイリスクハイリターン。
マイナスの行動
5.序盤で合併に絡めそうもない僻地にタイルを置く
ホテルの合併、建設ができずトイツを置きもできないときには、他プレイヤーにキャッチされてもあまり影響がないような場所に、タイルを置くことが大事です。これはすでにプラスの効用は少なく、キャッチした相手のホテル配置の位置関係が悪くなりがち、という程度の効果になります。個人的には4番より5番のほうが上なんじゃないかと思っているのですが、一般的には4番のほうが上とされます。これはよく選択することになるアクションです。
6.即座に合併してしまう位置関係にならないようなタイルをおく
僻地にすらタイルが置けないときには、一列ずつ内側の検討し、キャッチされても安全なところにタイルを置いていきます。配置する事で活発化してしまう場所は避けるということです。具体的には、すでに建設済みホテルの周辺は避けるということです。もし、そこにホテルが建ったときに合併がすぐ起きえる、というような位置の場合は、優先順位が下がる事になります。
7.即座に合併が起きえる位置関係になるタイルをおく
関係ないところにすらタイルが置けないときには、仕方なくいずれかのホテルに近接した場所にタイルを置くことになります。その場合は、自分の株券の所持するホテルに近いところに置くことを優先します。もし、それができなければ、相手のホテルの周辺になるのですが、これを置かなくてはいけない時点で詰みは近いです。序盤終了前にこのフェイズまできてしまった時は、とても苦しい状況と言えます。
ここからはマイナスの上にやらない方がいいアクションです。
X.近接した相手のホテルに対して、合併しないようにタイルをつける
さて、ここが序盤のタイルの置き方の大事なポイントです。この手は直観的には「悪くない」と感じるプレイヤーが多く、人によっては良いとまで評価してる方もいるでしょう。ですが、これは悪い側の手だと認識をしたほうがよいです。少なくとも、手が詰まるまで置きたくないタイルです。
理由は以下のとおりです。
序盤で合併が起きる状況において、可能であればすぐに合併が起きるため、1周の間株券1位の手によって合併タイルが置かれなければ、その合併タイルをその人は持っていないでしょう。もし、株券の1位争いをしてる最中なら、決着してから1周した際の話になります。
そして、その合併に関わるタイルは概ね2マスのため、1個のタイル補充でそのポイントのタイルを引く可能性は約2%です。ケアするためには、この段階でこの確率では手番損と感じるレベルです。そして、相手のホテルにタイルをつけるという事は、相手の株券の価値を高めるという事です。序盤の場合、6軒以下のホテルですから、この1タイルは確実にホテルの価値を高めます。
また、合併が起きないという事は持久戦となるパターンが多く、どのホテルが最初の合併になるかはその配置によって確率が決まってきます。この段階で合併できなかったホテルはすべからく2%の確率チャレンジをしてるということであり、これをすぐに引くのは難しく、思った以上にみんなが合併にたどりつきません。
それとともに、序盤終了時よりホテルがにょきにょきと育っていって、序盤終了時では想定していなかったホテルとホテルが合併する、という事も十分にありえます。この相手のホテルにタイルをつけるという行為は、この成長に協力することでもあり、その時の配当の金額を高めてしまう行為でもあります。200点のホテルが合併となり、2000点+株一部売却600点くらいの配当であれば、ホテルを1つだけ1位になる程度で済みますが、このときにもし4000点の配当を与えてしまうと、1つで1位になった上に別のホテルでも2位に加わる、くらいの事ができます。
もし相手のホテルが合併となった際の被害を抑えていくためにも、相手のホテルへのタイル配置はこの段階では避けておきたいのです。
つまりは「合併になる可能性が低いので手を入れるな&膠着するとどのホテルが合併されるかはわからないので価値を高めるな」という事です。
X.合併に関係しなさそうな相手のホテルにタイルをつける
さて、そういうわけで相手のホテルの価値を高める行為は、思った以上に損だということです。もうちょっと補足すると、6000点の初期点数はゲーム終了時にだいたい30000~40000くらいの点数になります。
序盤はホテルを合併させて資金を調達するのがメインとなりますので、ここでの件数増加は、そのホテルが合併した際の配当が大きくなってしまい、この最終点数に大きな影響を与えます。ざっと5倍から7倍になるわけですから、もしここで株券8枚の価値がそれぞれ100あがった場合、ゲーム終了時には4~5000程度の価値に変わるという事です。
そういうわけで、序盤に相手のホテルにタイルをつける行為は基本的に悪だという事になります。
X.自分のホテルにタイルをつける
かといって、自分のホテルにつけてしまうと早期収益化のメドは立たなくなります。また、自分のホテルにつけることができるタイルは、このあとの中盤において、自分のホテルを合併させるキータイルになる事も多いので、温存しておく事をおすすめします。
例外.2位のホテルを合併する
この段階で、株所持数2位のホテルを合併するためのタイルを置くということは、ほとんど場合において成立しません。最初の合併は3,4位の人たちとの勝率差は相当開きますが1位との差も開くので、この段階で2位合併をしてしまうと、勝ちからは遠くなることがほとんどです。中盤においては限定的ですが2位合併が成立しますので、それは中盤の時にでも話します。ともあれ、序盤で2位合併となるタイルを置くことはありません。
このように、アクワイアにおける序盤のタイルの置き方において考える要素はかなり多いです。そして、これ以外にも相手の持っているタイルが想像ついたりする場面では、それにともない置き方もすこしづつ変わってきたりするのですが、そこは細かすぎるので割愛します。今までに記載したものを理解できるだけで、各段に勝ちに近づくことができると思います。
それでは次に、『アクワイア』における株券の所持枚数の意味と、序盤の株券の買い方について話をしていきましょう。
アクワイアにおける株券の所持枚数の意味
アクワイアというゲームでは、7種類のホテルに各25枚の株券が用意されています。まずは、この株券の所持枚数の意味というのを知る必要があります。
25枚の株券を2人で争った場合、13枚所持することで1位が確定します。このゲームは3枚ずつ株券を購入できるわけですから、建設ボーナス1枚→4→7→10→13というように、ホテルを建てた人はあきらめなければ、4手で必ず1位になる権利があります。あとから買う人は3枚→6→9→12→13なので、手数的には絶対に追いつきません。そしてこれはお互いの購入順番を考えればすぐにわかる事ですが、4枚所持しているプレイヤーは1回手抜いても13枚に先着できます。
建設したプレイヤーの枚数変遷 4→他→7→10→13
後追いのプレイヤーの枚数変遷 3→6→9→12
つまり、4枚所持したプレイヤーに対して先に6枚になったからといって、6枚の人に最終的な1位の権利があるかと言われると、そんな事はありません。一時的に枚数を抜いただけでしかないのです。先に4枚のラインに乗っている人は、まだ7枚に先着できるので、1位の権利を内包しているわけです。これをわかってない人がとても多く、無駄な争いをふっかけて序盤に無駄なお金と手番を消費してしまい、他の2人が実質的な得をするという、疑似的なキングメイクが発生していうことがとても多いです。
では次に2位の話をしましょう。13枚で1位が確定するので、残りの株券枚数は12枚です。という事は、7枚買えば2位が確定するのかと思いきや、一概にそうはなりません。
13枚すでに買ってる人がいる状態で追いかけるのであれば7枚で確定するのですが、往々にして13枚到達前の場合が多く、みんなが購入途中で3人目が干渉してきてしまうと、9-8-8や10-8-7といった枚数配分がありえるのです。そのため、2位確定は8枚となります。
さて、という事は8のラインも重要です。1位を狙う人は4-7-10ー13というラインでしたが、2位になるためには2-5-8というラインもあるという事がわかったからです。
では、後から追いかける人はまず2枚だけ買えばいいかというと、そういうわけにもいかず、ゲーム的にはホテルの選択肢が序盤だとなく3枚買う形から入ることも多いですよね。そこからどう購入枚数を変化させていくのかというところが大事になります。
何も考えずに一直線で購入すると、3ー6-9という枚数で購入していくことになります。ところが、1位を目指すのに大事なのは4-7、2位を目指すのに大事なのは5-8ということですので、3-6-9と買わずに3-5-8と買っても1位2位どちらを目指すにしろ最短の購入枚数だということに気づくでしょうか。
3枚購入から1位を目指すには、「3枚」「4のラインに乗せる」「7のラインに乗せる」「10のラインに乗せる」「13枚」と5手かかるのですが、これが3-6-9-12-13でなく、3-5-8-10-13でも5手だということです。次に3枚購入から2位を目指すには、「3枚」「5のラインに乗せる」「8枚」という3手かかるのですが、3-6-9でなく3-5-8の3手で問題ないという事です。
このように道中の購入枚数を1枚余裕をもたせることができるというポイントに気が付くと、ほかのホテルの株券補強に1/3手ずつまわすことができるようになっていくのです。
さてここでちょっと余談。
3人目が追いかけた時のお話を見てみましょう。この場合全員が一直線に購入したとすると、
4→7→10
3→6→8
3→6
というような株券の枚数推移になります。これは、自分が金額と2手を損しただけでなく、1位の人が1手得してることに気が付くでしょうか。3人目が介入したことにより、株券の総枚数が25枚より疑似的に少なくなり(この場合は19枚扱い)、10枚で1位が確定してしまいました。
2位の人の手数はかわらず。つまり3人目で乗り込んだ人が2手と6枚分の点数損、1位が1手と3枚分の点数得をしました。つまり3人目で追いかける行為は基本的にただのマイナス行為であり、やってはいけないプレイだという事がわかります。
ではついに、序盤の株券の買い方を見ていきましょう。
最初の6000点の使い方、大事ですよ!
序盤 株券の買い方
さて、『アクワイア』の4人ゲームにおいて、7種類のホテル、2位まで配当というゲームなので有効な枠は14枠。つまり1人あたり3.5ホテル担当するのが普通なわけです。
値上がりを考慮しないで6000点の配分を考えるとすると、
200*8 = 1600
300*8 = 2400
400*5 = 2000
こんな形や、
200*13= 2600
300*5 = 1500
300*5 = 1500
もしくは、
200*8 = 1600
300*8 = 2400
400*5 = 2000
こんな形が想定されます。
自分がホテルを建てているなら、1枚株券が多かったりして4種類目に手が出てたりするのではないでしょうか。5,8,13という枚数については、先ほどの項目で説明した通りです。
そして当たり前ですが、すべての購入した株券は2位以内に入っている必要があります。この段階で3位以下になる株券を買った場合は基本的に負けです。もちろん、建て捨てなどでボーナスで得た分はその限りではありません。
買う株券の選択
基本的には、2位までに入れる株券購入ができるときは、自身の株券の種類が3種類目までなら参加していきたいわけです。とくにホテルの種類がなかなか増えないときに空いている枠が回ってきたら、飛びついてしまうことでしょう。しかし、無条件で飛びついているようでは、勝てないのです。
大事なのは、他プレイヤーとの株券種類の兼ね合いと盤面でのホテルの位置取りです。
他プレイヤーとの株券種類の兼ね合い
例えば、自分の先番のプレイヤーがホテルを3種類建てて、その次の自分が全部2位に入っていたとしましょう。
この場合、株券の持ち方が完全下位互換となるので、ゲーム中常にそのプレイヤーの下に立つことになってしまいます。おそらくゲーム終了時までに、1つだけ1位を奪うことができますが、残り2つのホテルは2位のままゲームが終了することでしょう。これでは敗北することが目に見えています。もし、序盤で購入する3~4種類すべてを同じ構成で持つのであれば、全部で2位になるわけにはいかないのです。
この状況を打開するのに一番簡単な方法は、購入を見送って1~2種類ずらしておくことです。
そして、この考えを一歩踏み込むと、全プレイヤーと少しづつ株の種類が被っている状況を作れれば、誰がホテルを合併させてもボーナスが入るようにできます。違う種類のホテルを用意するからこそ勝ち目を残せる、被らせてもっているからボーナスがとりやすくなる、というように、所持する株券の種類をコントロールすることも、アクワイアで勝つためには必要な行為なのです。
盤面のホテルの位置取り
序盤においては、概ね3種類のホテルを所持するわけです。序盤の合併でボーナスを得る場合も、その3つのうち2つが合併する事が望ましいわけです。ですので、自身が持つ株券のホテルが、盤面上どのような位置関係になっているかというのは、とても大事な要素です。
一番望ましいのは、3つのうち1つが盤面の真ん中に近しいところにあり、最終的に資産となるポテンシャルがある事。そして残り2つがゲーム道中の収入となり、最終的に資産となる中央のホテルに合併吸収されるという形です。
そのためには、この3つのうち1つは先にいった通り真ん中に位置している必要があります。そして、残り2つは他のホテルと近しい、ベストはお互いに接近していて初動で合併する事です。その場合、この3つのホテルは資産となる面積を確保した形の、三角形をしている事がベストです。
よくないとされるのは端っこに存在し、序盤の資金にならないホテルや、自分のホテル2種類が別の他人のホテルで分断されてる位置取り。遠すぎて最大のゲームプランである、自身のホテル同士の合併が難しい位置取り、といったような形です。
こういった状況の悪いホテルの購入は、回避することも選択肢としておくのが重要です。
では、序盤のプレイの締めとして、自身のホテルが合併される最大のコツをお教えします。
1人でやるな、2人でやれ
ホテルの合併タイルを持っている事はなかなか稀で、序盤中にホテルが合併する事はなかなかありません。全員が6000点を使い切り、7種類のホテルが建つと、そこから誰がホテルの合併タイルを引くのか、という勝負になります。
先述の通り、2位でホテルを合併する事はかなり難しく、1位のホテルしか合併できない前提だと、毎ターン2%、2種類で株券1位だったとしても4%程度のチャレンジをしていく事になります。これではなかなか自身のホテルが合併することは難しいです。
そこで合併に向けて良い作戦があります。
序盤で1,2位の決着をつけずに、協力して合併タイルを引きに行く
という作戦です。
どういうことかというと、お互いに株券を同数所持して、同点1位を狙うということです。その際の合併配当は、1,2位のボーナスを合計して半分となります。単独1位の時より得られる点数は少なくなりますが、お互いに同枚数の株券を所持しておくことで同点1位とし、どちらのプレイヤーからも合併タイルがおけるように準備しておくのです。こうすることで、そのタイルをどちらかが引けばよいので、合併の確率は倍になります。
その後、先ほどの株の所持種類をずらしておいた事を利用して、そのズレている部分にお互い投資をしていくのです。
これを実行するには、株券の購入による相手の意思表示を感じ取る必要があります。
例えば、「4枚から7枚目の株券を買わずに5枚で止めた」プレイヤーに対して、「3枚買ったプレイヤーが5枚で追いついたあと、どちらのプレイヤーも7枚目の主張をしない」といった動きを見せる事です。
このパターンにおいて、まず4枚のプレイヤーが7枚を買わないところに違和感を感じてください。そこに、
関連タイルを持っていないので1位をどうぞ
という主張を感じ取ることができます。もし、合併タイルを持っているのであれば、1位を譲る必要はありません。それをうけて3枚のプレイヤーは、
私も関連タイルを持っていないので二人で引きに行きましょう
という意味の、5枚ストップをします。もしここで合併タイルを持っているのであれば、やはり気にせず6枚、8枚と買っていって1位を主張すればよいのです。
同枚数で共同ドローをするほうが、合併確率があがり勝率があがるため、これだけでもその選択をしたほうが有利になるのですが、タイルの引く確率以外にも、共同をしたほうが良い理由があります。
本来ここで1位を目指すと、8枚ないしは13枚の株券を主張する事が必要です。ところがここで5枚ほどの株券枚数で同数コンセンサスを取っておくと、お互いに3~8枚分の点数をほかのホテルの株券に回すことができます。この初期投資の低価格化が、もう一つの同点作戦の効用なのです。
この効果は絶大で、4種類目のホテルの購入や、インペリアルなどの高額ホテルの買い増しなど、序盤の作戦に大きく影響してきます。
この記事の最後に
さて、ここまで『アクワイア』の序盤のお話をしてきました。そうです、まだ序盤なんです。ここから中盤、そして終盤と話は進んでいくのですが、最初の資金使い切り&7種類建ちきりで序盤、そして最初の合併以降が中盤です。つまり、このゲームはほとんどが序盤のゲームプランを組み立てるゲームなんですね。終盤は詰将棋をきちんとできるか、みたいなゲームになります。
とても、おすすめしているような記事には見えませんが、これを読んで「楽しそう!」って思った人は、一緒に『アクワイア』しましょう!!
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