0週目(受傷日)

まだ朝方は肌寒いある春の日のこと。
バドミントンシングルス大会に参加し、予選リーグを通過、決勝トーナメントであと2回勝てば決勝、の2ゲーム目。
この日すでに3試合目で、ストレッチ不足や準備体操不足などではなかった。

相手は大学生で、予選トーナメントでも当たった相手。
けして楽にはラリーを終わらせてもらえない苦しい試合だったが、とても身体がよく動いていて本当に楽しい試合だった。

あの瞬間までは…!

バン!

バック側のクリアをジャンプして打った後、左足で着地して床を蹴ろうとした瞬間だった。
背後の線審の椅子にぶつかった??

きょろきょろと背後を確認する。
しかしぶつかってなどいなかった。

痛みはないが、立とうとすると立てない。
応急処置をしてもらった時に言われる。


触ってもアキレス腱がないです、と。


これが世にいう、アキレス腱断裂…。


全治1年の歩みの始まりである。