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耳鳴りとワクワクと

微かに耳鳴りがする。体調不良ではなく、今日というか昨日はバンドのスタジオ練習だった。この耳鳴りは爆音で練習をした後の余韻のような物なのだ。

今年の三月から「fow-sui」というバンドを組んでいる。メンバーはエレキギター&ボーカルの僕とドラムの戸渡ジョニーさん、そしてベースのZONOさんのスリーピースバンドだ。大学の頃からロックバンドを組んで活動していたが、ここ十年ほどはもっぱらソロの弾き語りミュージシャンとして活動している。長い弾き語り生活で縁遠くなってしまったバンドアンサンブルの技術が、ひとつひとつ思い起こされる過程はなかなかワクワクする。

そう、バンドはワクワクする。

多くの少年がそうであったように、僕は幼い頃からテレビゲームやプラモデルが好きだった。現在部分的ではあるものの仕事として音楽をさせて頂いている身ではあるが、テレビゲームやプラモデルでワクワクした気持ちを再体験している節があるのだ。

良い曲が出来た時、それはロールプレイングゲームで強い武器を手に入れた時の高鳴りに似ている。

エフェクターの配列やライブの曲順を考える時、ミニ四駆がいかに速く走れるかを考えた、「あの」感覚が蘇ってくる。

つい先日、10数年ぶりにエレキギターを買ってしまった。新しいゲームソフトを買ったあの日のように、嬉しくてニヤニヤしている。

ワクワクと心が動いている。こんな瞬間こそ、また曲に出来そうな気がするのだ。

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