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JLPT対策の依頼があったらやること

みなさん、こんにちは!
日本語パートナーのモモコです。

急にオンラインレッスンでJLPT対策をしたいという人が二人現れました!
それぞれ12月にN2とN4。
さて~、どう攻略していくか。久しぶり過ぎて、もう一度進め方を考えていかねば!まとめたので、JLPT対策を頼まれた先生、参考にしてください。


まず、試験の概要を知りましょう。

試験概要を把握する

試験日や場所、料金などは公式サイトを見てみましょうね。

レベルを確認する

続いて、試験のレベルです。
N1(難しい)~N5(やさしい)まであるのは皆さん知っていますよね。
公式の「認定の目安」はこちらにあります。

私の体感。主観でごめんなさい。
N5:みんなの日本語 初級Ⅰが終了レベル
N4:みんなの日本語 初級Ⅱが終了レベル
↓ここからざっくりの目安です↓
N3:中級の本 1冊 終了レベル
N2:けっこう日本語を知っているレベル 
N1:漢字や語彙もよく知っていて、読解にも抵抗がないレベル

Candoリストも公開されています。「認定の目安」より詳しいです。https://www.jlpt.jp/about/pdf/cdslist_all_2020.pdf
生徒さんを想像してみて、これができるかな?って考えてみてください。
ちなみにN4を目指しているなら、N5のところができているかを考えます。
前の段階ができていれば、次が目指せるはずです。
先生から見ても、行けるなと思ったら、前のレベルの問題例を解いてもらいましょう。

前のレベルが8割できたなら、安心して、次のレベルを目指しましょう!
先生も問題を見たことがないなら、やってみてくださいね。

試験科目を把握する

・漢字(N5はひらがな・カタカナ)
・語彙
・文法
・読解
・聴解
以上の項目があります。

https://www.jlpt.jp/guideline/testsections.html

それぞれ「大問のねらい」というのがあったので、こちらも把握しておきましょう。
N1:https://www.jlpt.jp/guideline/pdf/n1.pdf
N2:https://www.jlpt.jp/guideline/pdf/n2.pdf
N3:https://www.jlpt.jp/guideline/pdf/n3.pdf
N4:https://www.jlpt.jp/guideline/pdf/n4.pdf
N5:https://www.jlpt.jp/guideline/pdf/n5.pdf

勉強方法

試験の科目に合わせて行っていきます。
N5・N4
まず基本的な日本語を知る必要があるため、基本はメインテキスト(みんなの日本語やできる日本語など)を使い、実力をつけていく。漢字や語彙は自分で学ぶかレッスンで毎回10分程度扱う。しかし、覚える作業は自学する必要あり。
聴解や読解の練習も必要です。
ただ、読解は文章が短いので、普段の日本語レッスンに読解文を取り入れる方法もあります。みん日の課末にある読解問題をやるとか。

N3~N1
日本語総合学習用のテキストでは効率が悪くなります。
JLPT対策用の本で学んでいきましょう。
文法をレッスンで主に取り扱い、語彙や漢字、聴解、読解は自習と言う形がスムーズだと思います。
ただ、読解は問題を解くのは一人でやったほうが時間短縮になりますが、内容を理解するのは大変なので、答え合わせはレッスンでやったほうがいいでしょう。また、読解の「情報検索」はテクニックが必要で、時間もそんなにかからないので、レッスン内で行うのがおすすめです。
聴解は学習者によってくるので、自分でやってみてどうかというのを確認しましょう。

私がずっと使っていたのは「日本語総まとめ」シリーズです。

各国語訳があるし、値段も安いし、進めやすいし、おすすめです。
最近は「TRY!」のシリーズが人気かもしれません。私も使ってみたいです。

全レベル共通
そのほかに、テストは何でも問題慣れする必要があるので、とくにこちらの問題は練習したほうがいいです。
・文の組み立て
・文章の文法
・情報検索
・即時応答

模擬試験に挑戦する

1か月ぐらい前になったら、模擬試験をやってみましょう。
JLPTの公式問題集でもいいし、市販の模擬試験でもいいです。
公式問題集は意欲的な学習者の場合、自分で購入してやったことがある可能性もあるので、一応確認しておきましょう。
公式問題集という名前ですが、一般的な問題集ではなく、模擬試験の形をしています。
1回分しか掲載されていないので、コスパを考えて複数掲載されている本を選んでもいいかと思います。

レッスン依頼から実施までの流れ(まとめ)

まとめてみると、JLPT対策レッスンをしてほしいと言われたら、こんな流れで進めていきましょう。
1.レベル確認:学習者のレベルと目標レベルを明確にする。狙える範囲か?
2.教材選定:どのテキストを持っているか、どれを買うか決める。
3.レッスン方法を決める:トップダウン式かボトムアップ式か。
  トップダウン例→問題を全部自分でやって答え合わせと解説をレッスンで行う
  ボトムアップ例→文法を1つずつ教えていって、課などのまとまりごとに問題をやる
4.レッスンと自習の振り分け:レッスンや宿題で何をして、自分で何をするのかを明確にする。(すべての科目について先生が把握しなくていいです。語彙は100%生徒に任せるのもOK)
5.スケジュール作成:レッスンでメインに扱うテキストを決めたら、いつどの課をやるか、スケジューリングする。(目次を活用)
また、模擬試験をする日を決める。

授業の準備をする

JLPT対策というと大変そうというイメージがあります。
でも、このように分解していくと、先生がやることは文法を教える、問題のテクニックを教えるのが主です。
文法説明の予習が大変かもしれませんが、先生の実力もついていくので、ここは妥協せず頑張りましょう!
スライドとか作らずに、テキストの通り進めていき、テキストの内容を把握し、しっかり教えられるようにすることに全集中してくださいね!

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