東南アジア旅行ふり返り#8 ラオスでスローボートに乗ってみた
タイからラオスの世界遺産のルアンパバーンまではボートで移動する方法もあるらしい、という情報を旦那さんが仕入れてきました。
時間がある旅行だし、「ボートでゆっくり移動するなんて優雅で気持ちも穏やかになりそう!」と思ったのでスローボートに乗るために、タイのチェンマイを出発して国境の町、チェンコーンに来ました。
スローボートとは?
タイからラオスのルアンパバーンに移動する方法のひとつとして「メコン川をボートで移動する」というものがあります。
道路の整備がまだあまり進んでいないラオスでは、メコン川を船に乗って移動する方法は今でもよく使われている移動手段のようです。
西洋人の旅行者に特に人気のようですが、実際に乗ってみると現地の人にとっても主要な移動手段のように感じました。
今回私たちが乗った区間は、タイとの国境の町ファイサーイから世界遺産のルアンパバーンまでです。
旅行者はほとんどこの区間を乗ると思いますが、メコン川はラオスに大きくまたがっているので、きっと他にもルートがあると思います。
また、今回乗ったのはスローボートの名のごとく、2日間かけてルアンパバーンに移動します。
スピードボートという早く目的地に着くためのボートも見かけたのですが、しがみついていないと振り落とされるんじゃないかと心配になるスピードでした。笑
まずはタイとラオスの国境越え
調べたところによると、スローボートは朝に出発するようです。
タイのチェンコーンでツアーに参加すると、朝にチェンコーンを出発してもスローボートの出発まで間に合うようです。
スローボートのチケットを直接購入するのが一番安いらしいのと、それぞれの国境の町をよく見て見たかったので、タイのチェンコーン、ラオスのファイサーイにそれぞれ一泊ずつしました。
私は陸路で国境を超えるのは初めてです。
泊まっていた宿までトゥクトゥクで来てもらい、国境に行ってもらいます。
値段を忘れてしまったのですが、チェンコーン市街地から国境までのトゥクトゥクでの移動は定額となっているようです。
思っていたより簡易的な出国が終わって、バスに乗り込みます。
ラオスとタイにまたがる友好橋はバスでの移動のみになっているようでした。
値段を忘れてしまったけど、バスの乗車料金をここでも払います。
メコン川を渡ります。
明日からこの川をボートに乗って移動するのかと何だか愛着が湧いてきます。
ラオスのイミグレーション。
日本人は入国にビザが要らないので、簡単な手続きで入国できました。
無事にラオスに入国できたら、ファイサーイの町中までトゥクトゥクで移動します。
どうやらラオスのトゥクトゥクはトラックの後ろに向かい合わせで座席を設置したものらしいです。
タイからほんの少し移動してきただけなのに、土地の雰囲気がガラリと変わりました。
何というか、時代がさかのぼったような気持ちになりました。
チェンコーンにあった最後のスーパー、ロータスが恋しくなります。
そして「人柄もこんなに変わる!?」というくらいラオス人はのんびりしています。
良くも悪くも商売っ気がありません。
国境でトゥクトゥクを探していたときも、まさかその辺でゆっくりしていたおじさん達がドライバーとは話しかけるまで分かりませんでした。
スローボートのチケットをオフィスに直接買いに行く
予約していた宿にチェックインして、スローボートのチケットを買いに行きます。
宿でも送迎つきのスローボートツアーのチケットを販売していたようですが、やはり割高でした。
町から15分ほど歩いて、船着場に行くとスローボートにチケットオフィスもありました。
イミグレーションの建物の端にチケットオフィスがあるので、少し見つけにくかったです。
無事にチケットを買えました!
やったー!!
そして、明日乗るであろうスローボートもメコン川に並んでいます。
いよいよスローボート出発!
スローボートの席は、指定席だけど自由席みたいなもので取り合いになるという話を聞いていたので、出発の1時間半も前に船着場に着きました。
ダントツで一番乗りでした。笑
早すぎたので、近くでサンドイッチを買ってゆっくり食べてから船に乗り込みました。
ここのサンドイッチ屋さんのお姉さんが、私が会ったラオス人の中で一番笑顔が素敵だったように思います。
「ルアンパバーン行きのスローボートはこっちだよ〜〜!!」という案内があるわけでもなかったので、こちらから場所を聞いて船に乗り込みます。
写真はないけど、紙の切れ端に番号の書いた紙が各席に置いてあります。
なんて簡易的・・・!
これを好きに入れ替えたりするから、自由席のようなものなんですね。
そして何よりも座席は古い車のシートを再利用したものだったので、これから2日間、乗っていられるか少し不安になります。
身体の大きい人は大変そう。
昨日ラオスに入国した瞬間からラオススタイルをひしひしと感じています。
しばらくして、続々と乗客がやってきてボートは満席になります。
ほとんどの旅行者はツアーで参加している人のような印象を受けました。
あとは現地のラオス人。
タイのチェンコーンに買い出しに行ってきた帰りのようです。
ちなみにほとんどの大きな荷物は床下に収納されました。
いよいよボートが出発しました〜!
ちなみに、ボートの中にはトイレはありました。
軽食も買えるようでしたが、食料はしっかり持っていったほうが良いと思います。
1時間くらいでメコン川に満足してしまう
ボートが走り出した頃は移り変わる景色の全てが新鮮で、特別な体験をしているような気持ちになっていましたが、割とすぐに満足してしまいました。
出発してある程度進むと、同じような景色がずっと流れていくようになりました。
携帯の電波もないであろう2日間で退屈しないようにと思って、kindleで何冊か本をダウンロードしておいて本当に良かったです。
大好きなたかのてるこさんがラオスについての本も書いていたのを思い出して、こちらを読みました。
私は絶対乗りたくないと思っている、スピードボートにてるこさんが乗った描写は一瞬だけでした。
それ以上に刺激的な経験が満載ということがよく分かります。
「たかのてるこさんのようなエネルギッシュな旅に憧れていたけど、私には出来ないかも・・・」と改めて感じました。
他の乗客達も飽きてきて席を移動したり、甲板や後ろの荷物置きスペースに行って寝そべったり、それぞれが好きに過ごしはじめていました。
1日目の中継地、パークベンに到着
8時間ほど乗って、ようやく中継地のパークベンに到着しました。
ファイサーイ〜ルアンパバーン間のスローボートに乗ったら、1日目の夜はパークベンという町に停泊することになっているようです。
パークベンでの宿泊先は各自で手配をします。
船パークベンの着場に着いたら、宿の送迎車がズラリと並んでいました。
パークベンはスローボートの旅行者のための村という印象を受けました。
一番良かったことは、メコン川沿いに住む人たちの暮らしが垣間見れたこと
スローボートでメコン川を進んでいると、ときどき集落のようなものが見えます。
または、そこに住む人たちの暮らしぶりが垣間見れました。
やはり今でも、大きな川沿いに人々の暮らしが根付いているんだと感じられました。
ボートに乗っているラオス人を降ろすために、時々停泊します。
そうすると、現地の子供達が興味を持って寄ってきます。
また、停泊する集落によっては手作りミサンガを売ってくる子供達もいましたが、これは少し複雑な気持ちになりました。
メコン川沿いに住んでいる人たちの暮らしぶりは、今の日本とはあまりにもかけ離れていて、私にとってはかなりのカルチャーショックでした。
発展途上国と呼ばれる国にはいくつか行ったことがあるけど、ここまで暮らしぶりの違う人たちの様子を直接見たのは初めてでした。
誰かの旅行記やブロブでは何度も読んだことがあったので、よく知っているつもりになっていました。
「地球上には自分たちとはまるで違う暮らしをしている人たちがいる」ということを直接見てひしひしと実感しました。
今回私はスローボートから眺めた光景が情報の全てです。
知らないことで溢れているので、もし言葉が通じたらメコン川沿いに住む人たちに話を聞いて見たいです。
2日目も8時間ほど乗船してルアンパバーンに到着
2日目は、昨日乗ってきたボートと違うボートに乗りました。
これも特に案内がなかったので、間違って乗ったら大変です!!
そして2日目のボートには座席番号がなくて、完全な自由席になっていました。笑
私たちだけではなく、みんなもうメコン川には満足してきている様子です。
ボート旅の中で友達をつくって楽しく過ごしている人たちもいましたが、私たちは英語も堪能ではないし、根明なタイプではないので静かに過ごしていました。
kindleでダウンロードしておいた本、楽しみに持ってきたおやつがとっても心強い旅のお供になりました。
ルアンパバーンが近づくにつれて、建設中、工事中の場所をちらほらと見かけました。
中国資本が入り込んできているようです。
こちらは中国から繋がっているらしい新幹線の線路です。
今では中国から電車一本でラオスに旅行に来ることができるようです。
そういえば、出発地点のファイサーイにも町の大きさに不釣り合いな大きなカジノの建物がありました。
旅の途中で立ち寄っただけの私がこんなことを考えるのも勝手ですが、今のラオスの風景が失われていくのは少し寂しいなと思ってしまいました。
こうして中国資本がラオス国内にも入ることで、現地に暮らす人たちにも恩恵があることを願います。
そんな風景を見ているうちについにルアンパバーンに到着しました。
やっと待ちわびたルアンパバーンに到着です・・・!!
心の底から嬉しい!!!
船着場からルアンパバーンの中心地までは距離があるので、トゥクトゥクに乗合をして中心地まで向かいます。
全員が乗れるように十分な台数が用意されているようでした。
ルアンパバーンの中心地にもメコン川が流れているのから、「そこまでボートで行ったらどうかな?」とついつい考えてしまったのですが、何か事情があるのでしょうか。
5分くらいトゥクトゥクに乗ってついに本当のルアンパバーンに到着です!
ようやく解放された気分になりました。
2日間のスローボートはとても貴重な時間でしたが、「1回乗ったらもう次は良いかな〜。」と思ってしまいました。
もしまた同じルートを通ることがあれば、次回は今回の豪華バージョン(食事付き、ミニツアー付き、乗客少ない)のものがあるらしいので、それに乗ってみたいです。
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