小池知事肝いりの子供政策がショボすぎて泣けてきました(涙)

 この4月、小池知事は一押しの目玉政策として「子供政策連携室」を立ち上げました。名前が示すとおり、この新組織は、都庁の各部署で展開される子供関連政策を一手に束ねて「チルドレンファースト」の社会を実現することを目的としています。理念はやたら高尚ですが、はたして中身は大丈夫なのでしょうか。
 
 筆者は、YouTube動画「小池絡みの局には要注意」の中で「子供政策連携室」という組織のハリボテぶりを指摘させていただきました。  https://www.youtube.com/watch?v=uyd17Iz7GZc

 では、具体的な活動はどうなのか。
 まず、はじめに打ち出されたのは、育児休暇の呼び方を改めるため、愛称を募集するというナゾの取組みでした。育児休暇の取得がなかなか進まないのは「休暇」という名称がいけないのだ。名前を変えて意識を変えようということらしいのです。小池知事的と言うべきか、極めて表層的な問題の捉え方という言うべきか、取得が進まないのは名称の問題じゃないですよね。完全にズレています。
 他にも、こども用のホームページを作ったり、財務局は財務局で「こども向け予算書」をウェブ上で公開したり、いやはや、これが天下の東京都の子供政策なの???と拍子抜けするものばかりです。
 ことのついでに役人視点で申し上げれば、とにかく小池知事が早くやれとせっつくものだから、手っ取り早くできるものを差し出して、ハイハイやってますと役人がアリバイづくりに精を出しているに過ぎない。なにしろ、スピードを最優先する小池知事のオーダーに応えるには、中身よりクイック・レスポンスが不可欠。インスタントなパフォーマンスで充分なのです。

 そして、極めつけは、GW直前から開始された「こども記者募集」事業です。対象は小学4年5年6年生で、今月末まで募集しているそうですが、何をを今更と思わざるを得ません。この手の取組みは全国の自治体で手を変え品を変えて行われています。たとえば、子供議会みたいなことは地域ニュースで時々流れます。二番煎じもいいところです。
 そりゃ、やらないよりやったほうが良いかもしれませんよ。少しは話題になるでしょう。子供記者たちと小池知事の集合写真が目に浮かびます。だがしかし、小池知事肝いりの子供政策のひとつが「こども記者募集」なんですか? ショボすぎます。小粒すぎます。都民を小バカにしています。
 しかも、本庁の優秀な部長、課長、課長代理、一般職員たちが大真面目にこの募集作業に従事していることを想像するだに、都庁OBとして涙があふれて止まりません。マンパワーの無駄使いにもほどがあるというものです。

 「子供のために」という美名のもと、実は小池知事が功名を上げるため、メディアに露出する機会を作るために、都政が消耗し都税が浪費されていく現状を深く憂うのは筆者一人ではないと思います。

 

 

 


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