土地神

貧乏な病人 / 小説現代 2014年11月号 ショートショート・コンテスト「長生き」掲…

土地神

貧乏な病人 / 小説現代 2014年11月号 ショートショート・コンテスト「長生き」掲載 / 小説現代 2015年8月号 ショートショート・コンテスト「豆腐くん空をとぶ」掲載 / 小説現代 2016年6月号 ショートショート・コンテスト「芸事の先輩」掲載

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  • 今週のショートショート

    毎週日曜日にショートショートを一つアップします。

最近の記事

note村からの戦略的撤退

noteはSNSの側面が強すぎてみじめな思いをすることが多く創作の場にはふさわしくないためはてなブログに移動します。さようなら。自己紹介にスキをつけてくるコンサル崩れどもよ、スキをつけたからフォローするだろう、そんなしょっぱい手に引っかかる私ではないのだーワハハハハ。

    • 自己紹介

      誰が読むんだという気はしますが……。 ペンネーム「土地神」です。なんだか偉そうだなとかアレのアレなんじゃないのと思う方もいるかもしれませんが違います。 この名前はインターネットが普及する前から使っていて、ずいぶん長い間「土地神」でググってもヒットするのは私のブログだけでした。いつの間にかいろんな土地神が増えてしまいむしろ困惑しております。 なお、元ネタは西遊記で各地の妖怪にボコボコにされている情けない神様です。ボコボコにされてるので姿もルンペン状態で偉くありません。孫悟空の

      • コンテスト用落語台本の作り方

        落語台本は作り方がはっきりせず、コンテストでは審査員の落語家さんたちが毎回出来がひどい出来がひどい出来がひどいギャーッもう帰りたい帯状疱疹出ると地獄の労苦を味わっています。 そこで私の作り方を誰も見に来ないこのネットの辺境で伝授しますので参考にするなり煮るなり焼くなり好きにしろ!(情緒不安定) なお私は全く入選してはおりません。参考にならねえ! 体裁: ・脚本原稿では作法となっている登場人物一覧はいりません。つけるとこいつ分かってねぇと不興を買います。 ・まくらもつけてはい

        • ショートショート【洗えばいいんだろ、洗えば】

          「コインランドリーに『お金を洗うのはやめてください』って注意書きが貼ってあるんだけど、あれはどういうことなんだろう?」 「ああそれはね、資金洗浄の意味が分かってないアホな反社が来てるんだよ」〈終〉

        note村からの戦略的撤退

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        • 今週のショートショート
          2本

        記事

          ショートショート【日本人すごい】

           私は日本人のタクシードライバーで、外国人から「すごい」とよく言われる。今日も客の白人男が、私が日本人だと知るとこう言って目を丸くしていた。 「あんた日本人なのか。あんな滅亡した国の生き残りがまだいたなんて、すごいなぁ……」〈終〉 ----- 解説: いずれこうなります。

          ショートショート【日本人すごい】

          新作落語台本「ストロング奈良漬け」

           これはとある道の駅の、漬け物売り場でのお話でございます。 店長「(奈良漬けを載せた皿を右手に持ちながら)田中君、田中君はいるかい?」 田中「はいはい、ここにおります。お疲れ様です店長、なにか御用ですか?」 店長「おお田中君お疲れ様、君この前『この店ならではの、名物になるような新商品があればいいですね』って言ってたよね?」 田中「あー言いましたね。名物があればテレビで取材されるんじゃないかなぁと思って」 店長「できたよ、ほら(皿を見せる)」 田中「えっ!? あれ言ったの一昨日

          新作落語台本「ストロング奈良漬け」

          新作落語台本「西暦2020年のマスコットキャラ」

           いつなんどきなにが起こるか分からない西暦2020年。安倍総理の突然の辞任で、オリンピック・パラリンピックのマスコットキャラクターたちも思わぬ窮地に立たされておりました。 ミライトワ(以下、ミラ)「まいったねぇソメイティ。ただでさえ開催できるのか微妙だったのに」 ソメイティ(以下、ソメ)「よわったねぇミライトワ。どう考えても開催ないよこれ」 ミラ「ないね、もう絶対ない。なんたってレガシーだかヒガシーだか息巻いて一番やりたがってた人がいなくなっちゃったんだから」 ソメ「

          新作落語台本「西暦2020年のマスコットキャラ」

          小噺「辞めるけど辞めない人」

          A「アレ首相がやっと辞めたねぇ」 B「株屋と官僚以外には地獄の日々だったね」 A「でも不思議なんだよね、病気で首相辞めるのに議員は辞めないって」 B「なんだ国会中継見たことないの? 首相は一日中おっかない蓮舟方とかの質問を受けて立ったり歩いたりイライラしたり叫んだり怒ったりしないといけないだろ?」 A「うんうん」 B「でも一議員なら、朝来てどっかと座ったらあとは寝てりゃいいんだから。治療には最適なんだよ。病院は感染が怖いからね、安心安全な国会で寝てりゃなんでも治る」

          小噺「辞めるけど辞めない人」

          小噺「牧羊犬の原理」

          A「ゲホゲホ! ゲホゲホ!」 B「なんだあいつマスクせずに咳こんでるぞ。絶対ヤバイ奴だ。近寄って来ないで欲しいなぁ」 A「ゲホゲホ! ゲホゲホゲホゲホ!」 B「えっ?! こっち来るぞ?! どうして?! 怖い怖い!! 離れて!! ディスタンス!! ディスタンス!! だめだどんどん寄ってくる!! とりあえずこの店に逃げこもう!!」 A「ゲホゲ……はいお一人様ご案内〜!」

          小噺「牧羊犬の原理」

          新作落語台本「相方は人工知能」

           スマートスピーカーという道具をご存じでしょうか。一言でいえば声で操作するコンピューターであります。例えば〝今日の天気は?〟と声でたずねれば〝晴れ時々曇りです〟と声で答えてくれる。大きさは茶筒くらいで、その中で今流行りの人工知能が人間みたいにずっと考えておりまして、全くSF映画に出てきそうな機械なんでございますが、今やテレビでCMをしているくらい、持っている人は持っている、そういう物でございます。  さて、あるアパートに一人の青年がおりまして、友人が遊びに来ております。どうや

          新作落語台本「相方は人工知能」

          相対性ずれ理論 〜「面白さ」の正体〜

          いきなり結論: ・ショートショートの作り方(星新一氏 江坂遊氏 田丸雅智氏) ・お笑い芸人や落語家の、謎かけ/ダジャレ/フリートーク/漫才/コント/小咄/落語etc ・植田まさし氏の作り方 ・これまでの人生で触れた全ての「物語」 ・小説現代ショートショートコンテストでの、自分の入選作 これらを総合して研究した結果、タイトルの通り、人間が面白さを感じる原因を解明でき、そして「面白さ」は以下と定義することができました。 共通項を持つ二つの事象に適度なずれがあるとき、人

          相対性ずれ理論 〜「面白さ」の正体〜

          新作落語「ドラゴン、選挙に行く」

           おんぼろアパートの一室に、一人の中年男が訪ねてまいります。 仁志「えーごめんなさいよ、俺だ、仁志《ひとし》だ。誰かいるかい?」 火炎竜「(どことなく間の抜けた調子で)あ、仁志伯父《おじ》さん。こんにちはー」 仁志「おお、火炎竜《ファイアードラゴン》か。相変わらずぬぼーっとしてやがんなぁ。今日はパパやママはいねぇのかい?」 火炎竜「パパとママはどっか遊びに行っちゃったー」 仁志「ああーそうかいそうかい、いやなに、べつに用事があって来たわけじゃねぇんだけどな、今日選挙があるだろ

          新作落語「ドラゴン、選挙に行く」