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生成AIと空回りするギバー 〜コンテンツ供給過多時代の新たな課題〜

爆発的に増えるコンテンツ供給量

ChatGPTやClaude 3.5といった生成AIの登場により、コンテンツの供給量が爆発的に増えています。この傾向は今後さらに加速していくでしょう。

実際、昨日私はClaude 3.5を使ってわずか10分ほどで簡単な野球ゲームを作りました。エンジニアでもない私がこんなことができてしまう時代なのです。

「ギブの精神」の効果が薄れる?

しかし、ここで問題が浮上します。「ギブの精神」がこれまでほど効果を発揮しなくなるのではないか、ということです。

理由は主に2つあります:

  1. コンテンツの供給量が増える

  2. 受け手側がAIによるコンテンツにあまり重みを感じなくなる

実際、AIでコンテンツを作ると達成感をあまり感じません。ボイシーのような自分で話す配信では終わった後に達成感がありますが、AI作成のコンテンツにはそれがないのです。

さらに重要なのは受け手側の印象です。AIで作られたと分かると「手間暇かけずに作られたもの」という印象を持たれがちです。

※3時間程度で書いた「相良まも」本 、、と聞くと、どうでしょう?笑

返報性の法則と生成AI時代の課題

ここで、「返報性の法則」について考えてみましょう。人は何かをもらったら返したくなる心理があります。

社会心理学者のロバート・B・チャルディーニは著書『影響力の武器』でこの法則を詳しく解説しています。彼によれば、返報性の法則は影響力の武器の中で最も強力だそうです。

チャルディーニは、ハレー・クリシュナ運動の例を挙げてこの法則の威力を説明しています。信者たちが通行人に花を押し付け、受け取らせた後で寄付を求める戦略で莫大な経済的利益を得たそうです。

このエピソードから学べる重要なポイントは2つあります:

  1. 物自体はどうでもいい

  2. しっかり相手に握らせることが大切

しかし、AIによるコンテンツ大量生産の時代、この返報性の法則が機能しにくくなる可能性があります。こちらが「与えた」と思っても、相手はそこまで重く受け取っていないかもしれません。

どうすれば良いのか?

この変化を理解せずに、ただ「ギブの精神」でコンテンツを出し続けると消耗するだけかもしれません。

では、どうすればいいのでしょうか?

ひとつのヒントは、リアルな場での交流です。
デジタルよりも実際に会って何かを届ける方が、返報性の法則が働きやすいのです。

7月4日、京都で行われるIVSのサイドイベントにスピーカー登壇予定です。グッズ販売やステッカー無料配布を通じて、より強い繋がりを作れるか試してみます。


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