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どこで判断? 放射性物質のリスク

 原発事故以来、放射性物質や食品の既存リスクを掘り下げる空気が生まれました。原子炉は炉が壊れた状態ですが、依然反応しておりその意味ではリスクはなくなったとは言えないため、安全に配慮する人達の間では放射性物質と食べ物の話題は現在進行形のまま続いています。

 しかし国や政府の発表では除線が進み、線量、と呼ばれる放射線のエネルギーは低下して、農産物からも検出されなくなってきている(微量なので安全)とされています。そのため一般的には放射線の被害は沈静化した、日常生活への影響は考えなくてよい、といった認識の方が多いと思います。

 事故直後から、この認識のずれはありました。いわば安全派と危険派、という二つの認識の対立が際立っていた時期が次第に落ち着いてきたと言えますが根本的な所で解消されたわけではないようです。対立が表面化しなくなってきたという方が正しいでしょう。これは災害がもたらした「分断」の一つですが、共同生活や組織行動・社会生活に不都合が生じますので危険と感じる側の人が住み分け的な思考で安全派に合わせてきた結果と言えます。

 ダイバーシティ(価値観の多様化)を行政が訴える社会でこのような認識の差を吸収できないというのもおかしな話ですが、例えばよく持ち出される例では学校生活の一つである給食にもこの価値観の相違は顕著に生じます。

 ではなぜこの「分断(認識の相違)」が発生したのでしょうか。

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