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外付けHDDの取り扱いについて

今やテレビ番組の録画で使ってない人はいないんじゃないかと言うぐらい普及している外付けHDD(ハードディスクドライブ)。
TOC(東京オフラインセンター)はそんな外付けHDDやSSDも多数レンタルしています。
一般の方から言わせるとHDDなんてレンタルするの!?と思われる方もいるかと思います。かく言う私も未だにHDDはレンタルなんかしないで自前で用意したら?と思ってしまうのですが、映像編集だとHDDも1台2台じゃ到底足りないので、レンタル屋さんとして、借りたいという需要があるから、貸しているわけでありますが。

HDD/SSDの取り扱いについて

さて、そこで今回は、そんなHDDやSSDの取り扱いについて、ちょっとは為になるかな?豆知識ではないけども、注意点とかお伝えできればと思います。

まずは前回、といっても求人告知を挟んでるから前々回の記事

でざっくりと書いちゃったけど、データの書き込み速度の早さに関して、とにかくSSDが早くてオススメだよってことなんだけど。

動画編集とかカメラマンの方とか、映像関係の人なら多分?、きっと?、まず間違いなく?使っているであろう外付けHDD。
なんでPCの内蔵HDD(SSD)ではなく、外付けにデータを入れるのか?そら、動画や映像を扱う場合、とにかく容量が大きなファイルを扱うことになるから。
そんなデータ(HDDやSSD)の取り扱い方。
理想を言うとね、

お願い

動画のデータしかり、写真のデータしかり、原稿しかり、グラフィックのデータしかり、ありとあらゆる編集で使うか使わないかわからない素材も含めて、闇鍋のごとく全部外付けHDDの中にぶち込んじゃってください。
そんでもって、そのHDDの中身を丸々もう1台のHDDにコピーしてください。
これをバックアップと言いますw

ただでさえ容量の大きなファイルを扱うのに、2台もデータ持ってらんね〜よ。
というそこのあなた。別に良いですよ。ちゃーんとHDDの取り扱いや素材の管理ができて、1度もデータを飛ばすミスなど犯さないという実績や自信の持ち主であれば。

なんやかんやでHDDも生き物とは言いませんが、寿命もあるし、不具合だって起こります。そんな時にバックアップを持っておくことで、なんとか最悪の事態は免れます。みんなiPhoneのバックアップをiColudに作っておいて、機種変の時にそこからデータ移行するでしょ?映像編集も同じですよ。ちゃーんとバックアップを取っておいて、次に使う時のためにきちんと残しておく。→これ鉄則です。

きちんと1台バックアップを作った上で、もう1台を編集作業用として使ってください。

PCとのつなぎ方

「はぁ?単にUSBとかケーブルで繋げるだけじゃん?」と思うかもしれないですが、この"PCとの繋げ方"が結構重要だったりします。
よくあるのが編集中にHDDの認識が外れて、

不正な取り出し

HDD外れ

上図のような状態になる。映像編集しているみんなのあるあるだと思いますが、これがなんで起きるのか?
→ポートの電力不足によることが非常に多いです。
また、この症状が多発することによるリスクがあるので、要注意です。
これまでに弊社でサポートやトラブルなど対応してきた実績から、

"HDDやSSDを繋げる時にこれだけは守ってね"

という注意事項をお伝えしたいと思います。

①PCにHDDやSSDを繋げる場合は必ず1ポートに1台。

②HDDやSSDを接続中はPCをスリープにしたり、ラップトップの場合画面を閉じて電源を落としてはいけません。

③使用中(PCにマウントしている間)はHDDやSSD、PCを動かさない。

④USBハブなど複数の機器を接続できる機器を間に挟まない。

⑤実はAppleの純正のMultiportアダプタも外付けのHDDやSSDを繋げる場合、供給電力が足りずアンマウントされる(外れてしまう)ことが多々あります。

⑥唯一PCと繋げる際に使っても良いのは、《Apple純正のUSB-C - USBアダプタ》だけ

6項目も書きましたが、④〜⑥は①で伝えたことの補足です。
①、もうねこれに限る!!最初に書いたようにマウントが外れる原因がポートの電力不足によるものが多いので、これを守るだけでもだいぶ変わります。
特に最近のHDDはバスパワー(PCから電源をもらう)タイプの物が多いですが、AC駆動(電源をコンセントから取る)タイプの場合でも、1つのポートに2台以上繋げる(デイジーチェーンやUSBハブなどを使用して複数台のHDDを繋げること)はオススメしません。

②、意外とこれ私もよくやってしまうんですが、ことHDDにおいては危険です!(SSDも同様に危険だからね。)HDDの構造の話になるんですが、簡単に言うとHDDの中身はレコードみたいな感じになっているんです。→データを記録するプラッターと呼ばれるCDやDVDみたいなディスクが回っていて、そこを磁気ヘッドと呼ばれる部分で読み込むことでデータを書き込んだり読み込んだりしているんです。

HDD構造


だからどうして?PCをスリープさせたり、ラップトップ(ノートPC)の画面閉じちゃいけないのか?
HDDへの電力供給が止まるからです。
基本的には問題は起きません。流石にデータコピー中や編集作業中にいきなり電源落としたり、PC閉じたりはしないですよね?ただ、私は過去に2度ほどやらかしています。HDD繋げて作業中に電話対応なんかでノートPCを閉じてしまうことがあるんですが、、、これが非常に危険です。
車の走行中にエンジンを切ることはできませんよね?バスパワーのHDDの場合PCからの電力でモータを回転させています。その電源を突然落とすというのは走行中の車のエンジン止めるほどでは無いにしろ、同様の行為だという意識は持ってほしいかな。
危険だよってこと。

③、これもほとんど意識することないと思いますが、本当に気をつけてほしい。HDDの構造を見てもらうとよくわかると思うけど、高速で回転しているディスク(プラッター)を磁気ヘッドが触れるか触れないかのスレスレのところで、データを読み書きしています。回転数は1分間に5000〜7200回転と、かなり高速です。
これが回転してる最中にディスク面に接触したらどうなるか?想像できますよね?はい。当然ながらディスクに傷がつきます。傷がつくということは、そこに書き込まれたデータが壊れるということです。
仮に電源が入っていない時でも、これだけディスクにスレスレところに磁気ヘッドがあるということは、持ち運ぶときに大きな振動なんかで傷を付けてしまうこともあります。そうなると、その部分のデータの読み書きは正常に行えなくなるということです。
ちょっと大げさに説明しましたが、傷が付いたから全くデータが読み書きできなくなるかと言えばそうではないのですが、積もり積もってデータが読み書きできなくなるので、それ相応に注意していただきたいのです。

④〜⑥ですが、とりあえずHDDを繋げる時は、1対1の変換アダプタ(下図)を使ってね。ってこと。あとはHDDもつなげて、HDMIで出力もしたい時は、当然ながら別のポートから出力してね。

USB変換


HDDやSSDをレンタルするメリット

これね。最初に書いた通り、HDDやSSDなんて自社で購入してきちんとデータの管理しなさいよっ!と思いますが、なんで買わずにレンタルするのか?
先にも書いたように映像編集でデータのバックアップを取っておくのは重要ですが、映像制作をしていると、案件を次から次にこなしていく時に、データはどんどんどんどん貯まる一方です。その都度HDDを買っていたらキリがないし、どのデータをいつまで残すのか?そもそも残しておく必用性があるのか?

案件ごとにHDDを分けて管理ができればよいですが、1台のHDDの中にA案件のデータB案件C案件と複数のデータを共有させてプロジェクトを進行した時に、プロジェクトが動いている間はそれで良いですが、プロジェクトが終了した後が問題になります。A案件が終了して1年後、A''案件のプロジェクトが立ち上がった時に、どこのHDDにA案件のデータを入れていたかきちんと管理体系ができていれば良いですが、そうした管理をしていない場合どうします?そもそもHDDなりデータを保管(アーカイブ)して残していますか?

当社の営業として、ぜひデータを残すことをオススメします!
ま、当然の話ですよね。サービス利用してもらってなんぼですから。

で、なんでHDDなんかをレンタルするのか?に戻りますね。
まず、複数のプロジェクトが同次進行する場合、HDDを分けて管理するに越したことはないのはお分かりいただけるかと思いますが、その時にHDDを2台も3台買いますか?それに一番最初にお伝えしたように、映像制作においてデータのバックアップは非常に重要です。そうなるとプロジェクトが3つ同時に進行している場合、HDDは最低でも6台必要になります。その後も次々と案件を取っていかなくていけないとなるとHDDはねずみ算式に必要になってきます。

そんな時に案件(プロジェクト)ごとにHDDをレンタルします!
プロジェクトが終わったらHDDを返却して、また次のプロジェクトのデータを入れるHDDをレンタルする。こうすることで、余計なHDDは手元に残らず、必要以上にHDDを管理する必要が無くなります。
リスクマネジメントの面でも違うプロジェクトのデータを一つのHDD入れておくのは危険ですからね。

さらに、プロジェクトが終わってデータを残す(アーカイブ化する)場合でも、レンタルしたHDDの返却ついでに、TOC(東京オフラインセンター)にアーカイブを依頼してくれれば、中身のデータをまるっとそのままアーカイブ用のODC(オプティカルディスクカートリッジ)という光ディスクに移行します。そのODCに日付やらプロジェクト名のテプラを貼って保管しておけば、あら簡単。過去の映像素材が必要になった時にいつでも取り出せます!
大きな会社になるとこのディスク自体も結構な枚数になると思いますが、そんな管理もTOCにおまか、、、せされても困るんです。そこは自社で管理してねという中途半端なサービスだから営業が仕事取れねーんだよ。と受注が取れない営業のやっかみですね。
でも、あったら便利ですよね?過去のプロジェクトや映像素材の管理。
「○年○月にやった案件の映像がほしい」とか「〇〇のプロジェクトのデータがほしい」とTOCに依頼すれば、その素材が取り出せる。
ちなみにキー局各局にはすでにこうしたシステムを構築しています。
あとは今の時代、データの保存管理(アーカイブ)もクラウド化が進んでいます。ただ、クラウドもメリット・デメリットがあるんですが、その辺の説明は今回割愛しますね。
TOCも今後の企業努力でそうしたサービスまで提供できるようになればと思いつつ、映像素材のアーカイブ化を考えているお客様がいらしたら、是非営業までご相談くださいね。





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