第１７話「大統領暗殺」１　小林昭人

　本作は２００５年に小林昭人さんがホームページにて連載していた小説で、作者の許諾を得て、飛田カオルが本サイトに再掲するものです。

前回のあらすじ

　宇宙世紀００９７年、一年戦争から十七年後の人類社会は分裂抗争の時代にあった。連邦、ジオン、第三勢力のいつ果てるとも知れない終わりなき戦い。そして、木星で活躍した我らがヒーロー、ソロモン共和国の青年士官マシュマー・セロは、共和国の明日と人類の平和を守るため、今日も戦っているのだ。
　カペラ・イオパラダリス（ぎょしゃ座・きりん座）街道では、エウーゴとティターンズとの戦いが続いている。ティターンズは新型モビルスーツＲＸ－１７８マークⅡを、エウーゴは「リック・ディアス」を投入し、街道を巡る戦いは熾烈さを増した。そんな折、ティターンズの首領ジャミトフ・ハイマンの南米訪問の情報が入り、エウーゴはジャミトフを倒すべくジャブロー攻略作戦を決定する。それは軍事的な賭博だった。第三艦隊に配属されたパフテマス・シロッコはエウーゴ艦の捜索と破壊をカミュ技術中将に命じられ、計画はすでに露見していた。
　巨大な罠が待ち受けているとも知らず、エウーゴ艦隊は打倒ジャミトフを目指し、ジャブローへの航路を進んでいる。