more Voice!

ラジオから、広島が生んだMr.DJ、レジェントと呼ばれるディスクジョッキーの威勢のいい声が聴こえる。現在74歳だというその声は、リスナーのリクエストにこたえながら、次々と懐かしい洋楽ナンバーを紹介していく。すると、空気がいっきに変わる。いつもの変わらない部屋、変わらない家族との午前なのに、どこか知らない街、昔の時代にタイムスリップしたような感覚になる。

ラジオはすごい。まるで地下室の小さな箱のようなスタジオから、広島の街じゅういっぱいに声が届いている。顔を見た事ない人と人が、ラジオを通じて繋がってゆく。知らない人の悩みを知らない人と共有する。声が誰かを勇気づけたり、励ましたりする。そして、それらのことは決して目に見えることではなく、あくまでイメージとして伝わってくるのだ。それが、イメージだけだから余計に強い実感として残るのかもしれない。

「大切なものは目に見えないんだ」たしか星の王子様ででてきた言葉。ラジオはまさに、目に見えないけれど、大切な何かが詰まっている。

今日は、ひさしぶりに地元のラジオを聴いてわくわくした。音楽に浸った。声の力をいっぱい吸い込んだ。

more Voice!やっぱり、more Voice!ラジオの力は変わらない。

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