社会と家族のあいだ

今、社会の家族のあいだにいる感覚だ。自分ひとりの意識だと、ひとたび大好きな社会の世界へ飛び込める。読書をしていてもそこからイマジネーションが広がり、現実の友人や憧れの人や仄かな夢と繋げたりして心地よい。スケジュール帳をひらいても、行きたい展示会や観たい映画、会いたい人との計画を練ってわくわくする。私はどちらかといえば、やりたいことはすぐ行動にうつしたいし、好奇心に従順なタイプだ。行動に起こせば、発見も学びもあるし、新たな縁や出会いが生まれる。今までの自分は、そうやって歳を重ねてきたし、個性を育んできたように思う。

一方、オットは、どちらかと言うと、あまり行動に移さないし、着実というか堅実というか。私が意識散漫だと言えば、彼はその逆もだし、けれど私から見ると、もったいないじゃん!ということが多々ある。
私とオット、ふたりの関係で言えば、私が歳上で、私が発言権が強いほうで、そして行動力が勝る。ここではそのことが良い、悪いは別として。むしろこの点は私のコンプレックスでもあるし、ちょっとした憂いでもある。

よって私は、注意する必要がある。
自分がより自分らしく、今まで(独身時代)のようにふるまっていたら、家族をおいてきぼりにしてしまいかねない。
その時オットは何を見て何を思っているか。本当はどうしたかったか。どんなことを悩み、どんなことを望んでいたか。目の前のオットと向かい合うことを失念するなんて、決してありえないことではない。いとも簡単に大切な家族を失うきっかけを、自分でつくりだしてしまう。

これは決して辛い選択ではない。
家族で時間を重ねていくことの、新しい挑戦と冒険のはじまり。
ひとりでひらくことの出来なかった長い旅で見える景色なんだ。
大切な家族と一緒に、素晴らしい景色をさがしていきたい。

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