幼稚園の生活

幼稚園入園からもうすぐ一ヶ月。毎日、幼稚園バスから降りてくる彼の様子を気にしながら、少しづつ幼稚園がどうだったか聞き出そうとする。たのしく遊んで過ごせたか。ちゃんとオシッコ言えたのか。お弁当は自分で袋から出せて、自分で片付けられたのか。本当に一人で完食したのか。他のお友達と仲良く遊んでいるのか。もしかして、ひとりぼっちで過ごしてるんじゃないか。話しかけてもうまく輪に入れなかったり、おもちゃをみんなで使ったりできず孤立してるのではないか。考えれば考えるほど心配事は増えてばかり。きっと彼も疲れているだろう。なるべく質問攻めにはならないよう気をつけながら、それとなーくいくつかの質問を投げかけてみる。

彼のタイミングでふと答えてくれるときは、とにかく喋り終わるまで辛抱強く耳を傾ける。途中で口をはさまないように気をつけながら。月齢的に喋り始めるのは早かったほうだが、それでも彼の話すことすべてが理解できるわけではない。おぼつかない報告をじっと耳を凝らして聞きながら、少ない言葉の真意を探る。悪いイメージと良いイメージ両方が頭をかすめる。今日も、幼稚園楽しかったかと聞くと、「たのしくなかったー」と言う。次の言葉を待っていると、「あそんでたら、しらないおともだちがかたづけしてた」。この場合は、一緒に遊んで一緒に片付けをしたのか、それとも彼が遊んでいる端から他のお友達が片付けをしてしまったという意味なのか。どうしても悪いほうのイメージばかりが頭のなかで勝手に膨らんでいく。

小さなからだで、小さなこころでひとりいろんなことを受け止めているのだろう。それがたとえ楽しい時間だったとしても。どうかどうか、小さなこころが傷つきませんように。

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