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【2022年】阪神タイガースまとめ

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2022年に行われたタイガースの試合について書いたnoteをまとめます。選手ひとりを取り上げることが多いです。あなたのお気に入りの選手はいるでしょうか。
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2022年9月の記事一覧

自分のために、チームのために【9/27 対ヤクルト戦○】

「選手がまだ戦ってる途中でしょうが!」 例の報道を見たとき、心の中の黒岩五郎さんが声を荒らげた。 どこからどのようにして情報が公になったのか、どうしてこのタイミングだったのか、報道から読み取れないことは多い。 ただスワローズのリーグ優勝が決まった後に発表されたのは、優勝できなかった時点で今シーズンは終わり、そんな解釈をされた気がした。 ペナントレースはあと3試合が残っている。もちろん消化試合なんかじゃなくて、Aクラス入りするために選手やチームは必死に戦っている。 矢野監督

虎メダルはふざけてなんかいない ~某評論記事を読んで~

2022年シーズン最後の「伝統の一戦」はジャイアンツの勝利で幕を閉じた。 試合が終わった後、日刊スポーツから試合の評論コラムがアップされた。評論を担当した人は複数球団で活躍し、コーチ経験も豊富な某球団のOBだ。タイガースでコーチをつとめた経験もある。 評論コラムでは試合の明暗を分けたポイントについて解説したのち、タイガースのベンチについて触れていた。佐藤輝明が先制のホームランを打ち、矢野監督が虎メダルを授与した場面だ。 「メダルをかけるパフォーマンスを喜ぶファンもいるのだろ

日本シリーズが他人事じゃなくなった瞬間【プレイバックゲーム】

両チームのファン以外は面白い日本シリーズ― いずれも試合も接戦が続く2021年の日本シリーズをこのように称する人もいる。出場していない10球団のファンは白熱した試合を見られて純粋に楽しんでいるが、スワローズ・バファローズの両ファンにとっては気の休まらない試合が続いている。心臓が持たないのも無理はないだろう。 無論僕も同じような気持ちで日本シリーズを見ていた。どっちに転ぶか全く予想がつかない試合の連続を、ひとりのプロ野球ファンとして楽しんでいた。 が、6戦目にしてそのよう

2塁ベース上の昂り【9/11 対中日戦○】

佐藤輝明がグラウンドであんなに感情を爆発させたのは、一体いつ以来だっただろう。 2塁ベースに到達したところで両手を大きく動かして4度手を叩いた。あふれる感情が抑えられず、思わず仕草に出る。それだけこの打席にかけていた。 6回のピンチをしのいで迎えた裏の攻撃。5番・原口文仁の懸命なつなぎの打席で2アウトながら満塁のチャンスとなった。打席には佐藤輝。今シーズンはほとんどの試合で4番をつとめてきたが、9月6日の試合から6番を打っている。この日みたいにチャンスで巡ってくることも少な

2人目の”おかえり”【9/3 対巨人戦●】

待ち望んでいたときが訪れた瞬間、甲子園球場は静かだった。 7回の守り、前のピッチャーが失点を重ねて点差が広がったこともあり、その名前がコールされても拍手はまばらだった。 甲子園球場に島本浩也が戻ってきた。復帰したタイミングが長期ロード中だったこともあって、1軍復帰したタイミングと甲子園のマウンドに上がるタイミングがズレた。最後に彼の名前が甲子園でコールされてから実に3年の時が経っていた。 才木浩人と島本。ふたりは側副靱帯再建術を受けた。いわゆるトミー・ジョン手術。手術が成