交渉しよう

お魚を買いに道に出た。人通りの多い小道だな。しばらくは食いたいものだけ食うと決め、初日はメザシにした。家の前を商店街にするという目標を目指した親父の一軒の店、友達を誘ったがとうとう三件止まりで商店街には至らなかった。でも人気の店だ。
「親父さん、メザシを一山おくれ」

「はいよ七百円ね」

「いかん、五百円しか持ち合わせがない、というか今月はこれで生き延びなければならないのに」

「なんだい!舐めるんじゃない!下調べは必須だよ」
ここの親父は基本気が短いのです。

「知りませんでした、今日越してきたばかりで。どうかどうか」
嘘をついてみた。初の試み。

「おい、一本だけくれてやる」

「ありがとな」

「うむありがとうな」
無事飯にありついた。

あとがき
取り残された主人公の家族は泣いてるみたいですよ、意外と涙脆いんです。よし。投稿っと。

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