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会議の工夫はいろいろ考えてやってきました。

管理者になって1番苦労したのが会議運営かもしれません。
そもそも資料をただ読む会議にしか出席した事がなく、会議ってこんなのでいいの?時間の無駄じゃないの?と不満は常に感じていましたが、だからといってじゃあどんな会議が有意義なのかはさっぱりわからなかったからです。

何かの資料で会議は物事を決めるために行う、と書いてあったのを参考にして集団での意思決定の場として会議を開くようにしてきましたが、改めて調べてみると、Wikipediaにこう書かれてました。

『会議(かいぎ)は、関係者が集まり、特定の目的(議題)に関して意見交換・審議し、合意・施策などの意思決定をすること、およびその物理的構成員の集まりを意味する。』

だいたいあってたのでほっとしましたが、もう一つ参考にしたのが、黒田官兵衛が始めたと言われる異見会です。

この記事を参考にしたかどうかまでは覚えてませんが、トップであろうとも耳の痛い意見を聞く度量が必要という事や、イエスマンばかり集めてはよくない、という事をこの異見会を調べるうちに学んで参考にしたと思います。

戦国時代や江戸時代の話ですので、今と違って身分制度がはっきりしてて上下の立場が生まれた時からあった時代です。
そして、武士の集団なので上司の機嫌を損ねたら切腹だってあったと思いますから、言いたい事を言うというのはある意味命懸けだったと思います。

そんな時代に部下に何でも言っていい会議を毎月開催していたとのことです。

会議での内容は秘密を守られて、会議の後であーだこーだ言わないというルールも徹底されていたようです。

そうでなければ、明治の時代まで黒田家でこの異見会は続かなかったでしょうし、そういうことが徹底されていたので組織として安泰だったのかもしれません。

いずれにしてもメリハリの効いた凄い仕組みだと思いましたし、これを見本にして会議運営したいと思った事を今でも覚えています。

さて、そうやって会議の場では何でも言い合って物事をきちんと決めていこう、とどの職場でもやってきましたが、言いたい事をいう職員はやっぱり限られていて、なかなか全員が思った事を言えるような雰囲気まで作れたチームは残念ながらありませんでした。

そして、会議の場以外であーだこーだ言う職員が必ず出ました。
黒田家の殿様と僕の明らかな力量の差、リーダーシップの差だとは思いますが、やはりそこを徹底できないと皆んなが言いたいことは言えないですよね。
普段の力関係がもろに出るのが悲しいところでした。

これについては僕が目を光らせている場面ではそんな事は起こらないのですが、僕がいない場でいろいろあるようなので中々に難しいです。

個人的には以下の記事の内容がひとつのうまくいかない原因かもしれないなぁと思っていますが、まだまだ工夫と挑戦の余地はあるとも思っています。

『ですが、正しい事実があったとしても、女性が多い職場だとそうはいきませんよね。

 女性にとって不透明は「得体が知れない=危険回避の対象」ですから、すべて把握し、透明化したいわけです(でもなぜかグループトップは自分のことは話さない)。

 女性同士が情報伝達・共有に優れているというのは、自分たちの家族を危険から守るという古来からの生活の知恵ともいえるでしょう。

 男性上司が気にしなくとも、女性TOPが「有休利用時に理由は述べなくていい」というルールを浸透させない限り、通常は難しいことではないでしょうか。』
(上記記事サイトから抜粋)

女性が多い集団となると、武士の時代に上手くいった事も難しいのかもしれません。

ただ、仕事をする上で上の記事にあるような女性の集団特有の同調圧力や心理はチーム力を損なうだけだと思っていますし、そういう事をちゃんと理解してチームや会社に貢献しようという女性職員はちゃんと存在するのですが、悲しいかなそうではないベテランや先輩がいると真っ先にそういう仕事をちゃんと頑張れる職員が潰されてしまうのは何度も見てきました。

たぶんですけど、それが顕著なのが訪問介護事業なんじゃないでしょうか。
若手がほとんどいなくて訪問介護員の高齢化が問題になっていて人手不足での倒産が相次いでいます。
いくつかの訪問介護事業所を見てきましたが、仕事上のルールよりも長くそこにいるヘルパーさんの意見がどうかが優先されている職場が多かったです。

僕が管理した時に数人のそういう害にしかならないベテランには辞めてもらいましたが、不思議な事にそういうベテランが抜けても中堅層から似たような職員が台頭してきてしまって職場の雰囲気や環境を綺麗に改善するのが難しかった経験はしてきました。

なので、会議でしっかり修正する内容でやるんですが、やはりうまくいかない。

ただ、そうはいっても会議でのみ物事を決めるというルールを徹底する事で、だいぶ職場やチームの雰囲気は変わりました。課題は多いですけど、まずは物事は会議で集団で決める。会議の公の場以外での発言は認めない、というルールはどの職場でも最初に示して徹底させるので、へんなトラブルはどの職場・チームでも減りましたが、これの浸透も時間がかかるもので、また会議で決めた事をちゃんと実行しないと信じてもらえないのでその辺りを管理者・リーダーとしてみんなで決めた事、会議で決めた事を実現させる、という結果で示す事を継続させないと会議で意見もなかなか出ないので、けっこう気を使います。

正直めんどうですが、大事な事なのでここは手間をかけないとだめだと思って今でも会議運営では気をつけている所ですし、叶うなら異見会のようにみんなが腹を割って言いたい事を言えて、その場が終われば後をひかないような会議ができれば、と。そこを目標に頑張っているところです。

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