EF ^^/ 後裔記 第2集 第20回
EF ^^/ 後裔記 第2集 第20回
一、想夏 …… 立命期、最後の一年 (10)
観念したかのように、エセラは畳の上に尻をついた。
肝臓机と姿見を交互に見据えていた視線が、部屋全体を巡りはじめた。
依然、どんなに目を凝らしても、部屋の様子がはっきりとは掴めない。
すべてが暗闇色ということもあったが、それより何より、浮かび上がるものすべてが、エセラが生まれてこのかた初めて見る異質な物ばかりで、イメージ記憶をどんなに探っても、一致するものが微塵も見つからな