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[moviereview] はじまりへの旅

ヴィゴ・モーテンセンが出演ということも知らず、Amazonプライムで見かけて適当にウォッチリストに入れていた作品。
夫と何かアマプラで映画を見ようという話になり、「ウォッチリストから適当に選んでおいて!」と頼んで出てきたのがコレ。

結論から言うと、とてもいい映画だった。

最初は、えっなにこれ、カルト一家の話?大丈夫?と思ったけど、
教育とは? 常識とは? 社会とは?
知識だけ豊富でも世間知らずではいけない。
家族とは? 親はどこまで教育の名の下に子どもをしばりつけてよいのか?
子育て世代真っ最中なので、ビシビシ心に響いてくる内容だった。

父親は「興味深い」を禁句にし、「具体的に」「自分の言葉できちんと説明しなさい」と言う。
やばい、これ自分自身にも言える。だいたいの感想を「おもしろかった」で済ませてばかりではないか。もっと具体的に何がどうだったのか、考える癖をつけたほうがよいなと感じた。

***
この映画には「悪役」というのがいない。
父親も、祖父母も、叔父さん叔母さんも、みんなそれぞれの正義があり、みんなそれぞれに子どもたちのことを大事に考えている。
最終的に今後の身の振り方を決めたのが周囲の大人ではなく子どもたち自身で、子どもたちが自分で選んだ結果が森で過ごしながら学校に通うというラスト。
すごくニッコリできてよかった。

この顔は俺のもの
この手も俺のもの
この口も俺のもの
でも、この俺は君のものだ

この奥さんの火葬時のセリフにしびれた。自分が死ぬとき言われてみたい言葉ナンバーワン。

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