詩の感想について

きっかけは、1月9日(月)に放送されたEテレの番組『100de名著-中原中也詩集-』にてコメンテーターの伊集院光さんが「詩に関する感想は間違いはない」という言葉だった。
そうだよなぁと思った。
学生の頃、私は文学研究部に入っており、本が一冊完成するごとに合評会を行っていた。部員から先に感想を聞いて、最後に作者が経緯を話したり質問などに答える。そのときの話。

自分の詩は、自分が意図していない感想がたくさんあった。そんな見方があるのかと思った。そういった感想をくれるのがうれしかった。「こういう経緯で書きました」と説明してから自分の書いた詩を読むと、その通りに読めてしまうから、今思うと「こういう経緯で書きました」は言わない方が自分の詩をもっと楽しめたんじゃないかと思う。

その感想の中でも、一番面白かったのは『味噌』という題名の詩を書いたとき。私の中では「〇〇が味噌なんだ」という「肝心」の意味でつけたものだった。
後輩からの感想は、後輩の地元の話だった。女性たちが集まって味噌を作る習わしがあるらしく、そこでみんな味噌を作りながらお話をするそうだ。その光景が思い浮かんだという。
題名一つとっても、その人の思い出や習慣によって感じ方が違う。
いいことだ。こんなきっかけがなければ、後輩の地元の話など聞けなかった。

感じ方が違うのは詩だけでなく
聞きなれた音楽も同じ。
見なれた絵も同じ。
触りなれた携帯も同じ。
感じ方が違うのは同じ。
その感じたことを大事にとって欲しい。

#詩の感想について #思ったこと

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