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笹塚居候日記
これは、先輩と私の8ヶ月間の話です。そして、私が見てきた私の物語です。
この日記は、確かに私が笹塚で暮らしていたことを残したくて綴り始めました。
どんな書類にも残らない、笹塚で暮らした証をこの日記に託しました。
映画『街の上で』のような温度感にしたつもりです。
先輩についても実はちょくちょくツイートしていました。
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あんまり書くとネタバレになってしまいそうだから、自分の好きな一節を紹介します!!
6月が始まるのとほとんど同時に、梅雨入りをした。雨の匂いが好きだ。
雨の音も好きだと感じた。今までそんなこと、感じたことなかったはずなのに。
ずっと前から雨の音が好きだったと思った。枕元の窓を開けて、雨の音を聴くのが好きだと思った。隣に、人の温もりがあるということを感じながら聴く雨の音は、特別良く感じたらしい。嫌いだった梅雨を悪くないなと思った。
特番の「はじめてのおつかい」に出てくる子供たちはみな、お母さん特製のお守りを持っているけれど、はじめてのおつかいをとうの昔に終わらせてしまった私たちのお守りは、本とぬいぐるみなのだと思う。本とぬいぐるみがあれば、どんなに遠くでも、呆気ないほど近くでも、おつかいという名の人生の旅に出ることができる。
私は、遠くも近くもない笹塚というまちに、本とぬいぐるみを持って旅に出てみた。
人と暮らすこと、人とご飯を食べること、「おはよう」で一日が始まり、「おやすみ」で一日が終わる。そんな当たり前のことのあたたかさを私は初めて身に染みて感じた。
この日記を読んでくれた人たちが、自分の住むまちとそこでの生活を愛おしくなってもらえたら、そんな日記になっていたらいいな
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