引き立て役の皆さんへ

可愛いは正義だ

間違いなく

正義だ。




可愛い子と友達になりたい。仲良くなりたい。
可愛いから仲良くなりたいのか。仲良くなりたい子がたまたま可愛かったのか。

高校の入学式、隣の席の”あの子”は、自分から話しかけることも直視することもできなかったくらい可愛かった。
遠くにいてもすぐ分かるくらいオーラがあったし、15歳にしては垢抜けていた。

そんなあの子と同じ部活・委員会に入り、同じ時間を過ごし瞬く間に仲良くなった。考え方は全然違ったけれど、感じることが似ていた。だから、一緒にいて刺激的で落ち着くそんな関係性だった。

高校3年間のうち2年間同じクラスだったから、あの子なしには私の高校生活は語れないと言えるくらいには沢山の時間を共有していた。

これが私と”可愛い”親友の関係性だ。



私は親友の考え方が好きで尊敬している。だからずっと隣にいた。

入学当初から垢抜けていた親友に対して、私は一切のおしゃれが分からないスポーツ一筋スポーツ少女だった。

校則がない,メイクOK髪染めOK私服OKなんでもOKの高校だったから、学年中に可愛い子が沢山いた。そんな中でも学年中,学校中にに知れ渡るくらい可愛かったのが親友だ。廊下で一緒に歩いていたら、先輩にも後輩にも声をかけられていた。

高校生。思春期真っ只中。見た目が気になるお年頃のわたし。
「きっと周りから引き立て役って思われてるんだろうな」
そんな考えが浮かぶことがあった。


可愛くなろう。

人生で初めて本気でそう思った。

あの子の隣に自信をもって立とう。

”引き立て役”その考えが頭に浮かぶのは親友に対して失礼だ。
いつも私のことを心配してくれ、くだらない悩みの相談に乗ってくれて、尊敬してくれていた親友に対して、とても失礼だ。

可愛くないのがいけないのではない。
自分に自信がないのがいけないのだ。

だから私は自分に自信持つための一つの手段として、美容を始めた。
ファッション雑誌を買い漁り、メイク動画を観まくり、あの子よりも少し美容に詳しくなれたような気がした。

私の”可愛くなりたい”のモチベーションはいつだって、あの子の隣で劣等感を抱かないため。

3年間の高校生活で、大きな結果は出ていなかったかもしれないけれど、努力していたと思う。その努力が私は好きだ。

だから、今より少し芋な高校生の時の私を、私は愛している。


運動部のあの子は、メイクをしていなかった。
あの子がメイクをしたら最強になってしまうと思っていた。

どんなに私が可愛くなる努力をしても、あの子が少しメイクをしただけで、うんと可愛くなってしまう。

そうしてまた、劣等感を抱いてしまうのならば、お洒落になろうと思った。

お洒落に生まれもった容姿の優劣はないと思う。
お洒落を構成している要素は、堂々とした自信だ。そしてその自信を構成しているのは、自分を理解しているということだと考えた。

だから私は、自分の『好き』と『似合う』を研究した。

とにかく研究した。

おかげで、お洒落を楽しむ余裕と自信が身についた。

そして、今の自分がとても好きだ。
スポーツ一筋で学年で1番肌が焼けていた女の子が、お洒落を通して
自分を好きになれた。


高校を卒業して時間が経って、最近あの子と再会した。

大学生になったあの子はメイクをしていて、可愛いに磨きがかかっていた。
やっぱり、最強になっていた。


もうあの子の隣にはいないけど

また頑張っちゃおうかな

可愛くなるために


今日からダイエット始め


親友へ
いつも、私の「可愛くなりたい」のモチベーションを引き立ててくれてありがとう
秋服、買いに行こうね



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