ただの一般人が負動産と揶揄されるリゾマンを購入した経緯

[背景]

自分の自宅すら猫の額ほどの家をなんとか持っているに過ぎないのに、別荘なんて考えられない・・・
とずっと思ってきた、ただの一般人が別荘を持つことになりました。
コロナ禍もあり、二拠点生活を考えている方や人混みイヤという方は増えてきていると思います。
その方々に多少なり参考になればと思い、なぜ購入したのか、購入してどうだったのかをまとめました。
なおお金持ちで、バーンと4桁万円の別荘を気軽に買えるような方には、参考なりませんので!

[経緯]

スキーを家族でやるにあたって、毎度宿に泊まってというのは安らげないし、荷物を狭い家に置くのも邪魔になるという問題も発生。
宿だとまず朝一番についても当然部屋には入れない。チェックインに並んで、食事もわちゃわちゃしてるところで取ってと・・・
安らげないし、アフターコロナにあっていない。
※ もちろん、そういうのも旅の楽しみだというのもわかりますけどね。
あとは狭い家にスキーグッズを置くのは、かなり邪魔になる!車に積むのも面倒。
それなら別荘買って、そこを物置&宿代わりにすれば最高じゃん!という短絡的発想から探すことに・・・

[エリア選定]

以下を基準として、まずはエリアを選別しました。
・スキー場が近い
当然大事。

・食事を取れる場所がある
近隣にあったり、シーズンは駅までバスが出ていたり。子供もいるので、利便性はある程度ないと困りますので。

・マンション
維持管理の大変さを考えると、マンションかなと。

・高速からそんなに遠くない
雪道の下道はリスクあり&疲れるので、総移動時間よりも高速から遠くないのが大事。

=> これらを満たすのは越後湯沢地区だけだな、という結論に。
そう負動産とも揶揄されるwバブルの残滓とも言えるリゾートマンションの巣窟に!

[物件選定]

エリア選定と条件は重なりますが、そこから更に付け加わったものとして以下がありました。

・年間維持費が40万円程度まで
出せる範囲ということと、このくらいまでなら「年間20泊もすればホテルに泊まったと思ったら、めちゃくちゃ安いよね」と言えるので。

・現状でも、そこそこの値段がついている
これは手放すときに手放せるかという点での考えです。
現時点でただ同然になっているところは、今後はただで出しても買い手がつかない可能性があります。そうなると所持している限り管理費等がかかるガチ負動産になります。
いま、多少なり資産価値があるものは、暫くたっても多少の価値が残る = 他の部屋より安く売れば売れるだろうという判断です。
バブル期のリゾマン購入に関しては、この点は十分に注意をした方が良いかと思います。
またほぼタダいうことは、なにか問題があるはずです。それを理解して、売りづらくなる可能性も加味した上での選択ならば良いのでしょうが、自分はトータルで判断した結果、ある程度値がついているところの方が良いと判断しました。

最終的に購入したところは、それ以外にもファシリティの面で値下がりしづらいだろうと思われる大きな要素があったのも後押しとなりました。

・管理組合、管理会社がしっかりしている
まぁ、大概のところはしっかりしているとは思いますが。
ネット上の情報は確認しておいて損は無いと思います。
有名どころでは、 https://links-all.com/embezzlement-resort-mansion/ こんなこともありました。
ここは今はしっかりされているそうですが、それでもちょっとなぁ・・・と個人的には思いました。

・スキーロッカーがある
多分、越後湯沢エリアは、どこもあります。

[不動産屋]

検索かけるとわかりますが、越後湯沢地区のリゾートマンションの仲介は実質A社(ローマ字ならE社)が取り仕切っています。Y社もやってはいるようですが、そこまでリゾマン販売に力を入れている感じではありません。
一社でほぼ独占となると、ポテンシャルカスタマーは総取り近くになるわけなので、初めの対応は塩です。不動産屋史上Maxに塩でした。もしくは私が冷やかしだと思われたかww
メールで問い合わせでは多分無視が基本なのではないでしょうかね。放置されますw 電話でどないなっとんねんとPushしたり、訪問しないとダメかなと。
不動産とはいえ、売っている金額が安いので、手数料両取りでも大したことないから、あまり面倒な営業はできない、という意思もあるのかなぁと。それは気持ちわかるにはわかりますけどね・・・冷やかし対応なんかしてられないから、塩さを乗り越えてきたヤツだけ対応しているのかも。

そういう感じだったので、高望みはせずに、こっちで物件選んで、内見と仲介だけやってくれればそれ以上は求めない、という気持ちでした。その観点では問題は特になかったです。まぁ、担当が決まってからは、その担当の方自体はちゃんとしてました。
またA社は東京にもあるので、契約を東京でできるのも利点です。当日の担当者は東京の方になりますが、その場になって現地のことを聞くこともないでしょうし、特段問題ないと思います。

なお現地担当の方とお話する感じでは、実質的にA社がリゾマンの販売価格のバランスを取っているのではないかなと思われました。
確かにそうしないと、一気に値崩れを起こして誰もがアンハッピーになりかねないので、正しいことだと思います、個人的には。

[契約/受け渡し]

当然ですが、普通の不動産売買と変わらずです。宅建士の方からの説明と、司法書士の先生のセットで。支払は現金でも良いということでしたが、持っていくのはリスクはあるので、先にA社に振込んでいました。
売主さんの契約手続きは事前に行われていたので、その場で鍵などをもらいました。

[入居準備]

・リフォーム
室内清掃と畳の貼り替えを実施
A社でもやっていますが初めは塩対応だったこともあり、アーキファクトリーさんに依頼。対応も早く丁寧でした。

・荷物運び込み
車で運ぶのも面倒ですし1往復では運びきれない量だったので、日通の単身パックで送りました。
「引っ越しじゃなくて別荘への荷物なので、積めるだけ積む。積めないのは車で運ぶので。」という雑な依頼も快くうけてもらえ、TVもウェブサイトに書いてある上限よりも大きいものも運んでもらえました。

・大掃除
前住人のゴミ出しは、管理人にお聞きするとかなり安い値段で処分してくれると判明。
布団、ソファなどなど6立方メートルくらいあったでしょうか。
下まで持っていく手間はあったけど、助かった。ここは管理会社次第かなと。
※ 本当は引っ越し業者にいくらか渡して下まで運んでもらおうと思ってたのですが、搬入に来たのはお爺ちゃんばかりで、こりゃ自分たちの方が運ぶ力あるな、となり自力で頑張りました。

[購入後]

・最高
期待していたことが全て満たせているので最高です。
大それたものではなくても、別の拠点があるということが精神的にもリフレッシュできると気付きました。別荘って良いものですね。
ちなみに部屋は、窓の外の景色も最高。検討初期は景色はどうでも良いやと思ってましたが、内見した結果として景色がよりよい部屋にして良かったですね。もちろんその分、金額高いのですけど。。

・いつでも到着できる、帰れる
宿だと午後3時くらいにチェックイン、午前10時くらいにチェックアウトという制約がありますが、自分のマンションなら24時間いつでも出入りOK。
特に有難いのは金曜日の仕事後にでて夜中つく、ということができることですね。これ宿前提だと車中泊になって、とても身体も情熱も持たない・・・
あとは関越が混む時間帯を避けて夕飯食べて風呂も入ってから出るという技も使えます。これもホテルには出来ない芸当。

・イオンネットスーパーが使える
1回しかつかってないですが、冬でも配達してくれます。大感謝。

・管理組合が「リゾートマンション」であろうという意識がとても高くて感謝
平たく言えば「変なやつ」が所有者で出ることに対して、とても敏感に反応されています。
変なというのは反社とかそういう当たり前にNGなレベルに対してはもちろん、周りを不快にするとか、大人としての当たり前の振る舞いができないとか、そういうレベルまで気を遣われています。
例えば、粗大ゴミを勝手に捨てたとか、職員に悪態をついたとか、そういうことにも即対応です。
もしかしたら過剰に見えるかもしれませんが、そうやっていくことによって古くなっても、私のようにw必ずしもお金に余裕があるような上品な方以外が所持できるようになっても、リゾートマンションであるという気品を保っているのではないかと感じています。

[マイナス点]

・雪質
スキーやる方には釈迦に説法ですが、越後湯沢地区は天然雪は降るのですが標高が高くないので、春スキーは直ぐに終わります。そこからは、かぐらに何度か通いました。
雪質も当然緩みやすく、標高が高いところよりは劣りますよね。
けど下手くそが遊んでいる分には、全く気になりませんw

・税金
個人での購入でしたので、住居用の減税措置は基準(50平米 共用部を割った分も込み)を満たせば受けられます。問い合わせたところ、県税(不動産取得税)は、購入後数ヶ月したら手紙がいくので、それに居住用という旨の記載をして返信すればOK、湯沢町(固定資産税)はリゾマンは申告なくても居住用扱いとしているとのことでした。固定資産税は土地に対しての減税なので、ほぼないに等しいですけどね。
あ、あとは所得税の均等割、年5,000円があります。

・毎月のコスト
そりゃ、我々一般人にしてみると、相応にかかります。購入時に簡単な家具等も入れて総額450万円強、年間維持費が税金、電気代もいれていくと50万円くらいですね。自分はこれだけ利用価値があるなら、全然ありだという判断です。

・他のところに行かなくなる
贅沢な悩みですが、暇だとリゾマン行くか、という選択肢になるので、今までより行く先のバリエーションは減りました。
スキーに関しては、わざわざ長野に行こうという気持ちにはならなくなりました。なので長野で好きだったスキー場には、もう行かなくなっちゃいましたね。。。
スキーシーズン以外も、ちょっと探して甲信越のどこかいこうか!というノリが無くなり、それならマンション行くかってなります。
貧乏根性出さないで、それでもマンション行かないと思えば良いだけですが・・・

・当然、投資にはならない
自分はそういう気持ちはなかったのでマイナスではないですが、不動産投資の観点では・・・どうゲタを履かせてもダメでしょうw
ちゃんとしたリゾマンは多少古くても「負動産」は言い過ぎだと思いますが、かといって今更値上がることもないです。
そんな気持ちが1ミリでもあるようでしたら、居住用の不動産や株式投資に回しましょうww
あくまで戻って来ないお金くらいに思った方が良いかと思います。
あ、あと民泊はほとんど全てのリゾマンでNGになっていますので、そちらでの回収も無理です。それが出来たら回収ワンチャンありますけどね。けど、人の質が落ちるので、難しいと思います。いまのマンションも個人所有者よりも、会社の保養所としての利用者の方が、変までいかなくても微妙だな、ってのがいますし、やっぱり多くの人間は自分の持ち物じゃないと恥はかきすてばりに横柄になりやすいと思います。越後湯沢地区も1つだけOKのところありますが、そこはA社がちゃんと取り仕切る前提でやっているようですね。

[まとめ]

私個人としては、リゾマン購入はとてもオススメできます!
拠点がもう1つできるだけでも、気分転換になります。
スキーの観点になると、スキーロッカーあって、スキー場が徒歩〜車ですぐにいくつもあって、大浴場あってと文句無しです。

ただ、これからリゾマンや別荘の購入を検討される方は、ちゃんと購入後のシミュレーションは必要かと思います。
まずは、そもそも行くのかどうかですね。
自分はスキーという絶対的なものがありましたが、これがもう少し漫然とした目的(例えば 海を見る)になると、私の性格ならば行くモチベーションが削がれて、行かなくなるのでは、と思います。その観点で、近場の千葉の海沿いが注目されているのは、理解できます。漫然とした目的であっても距離がそこまで遠くないので、足が向きやすいですよね。他にはご自身の生活や家族の変化を見越すと、本当に利用するかというのも考慮ポイントです。
次には、なんといってもお金です。管理費等で毎月必要なお金があるので、使わなくても削られていきます。戸建てですと目に見えてはかかりませんが、修繕や管理を自分で行わなければいけませんので、その労力やコストがかかります。それが許容できるものなのか、またホテル泊まった方が安いんじゃないか、という客観的判断は必要ですね。
最後にはお金に絡むのですが、手放す時の手放しやすさは、想定しておいた方が良いと思います。0円でも買ってくれないとなると、毎月数万円を削られることになりますので。

それでは皆さん、負動産wで楽しみましょう!!
ご質問あればお気軽に。

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