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舞台 夕凪の街桜の国 を観た

@onefiveのKANOちゃんが出演するということで、初日と8月6日の夜公演そして東京千穐楽を、それぞれ劇場・配信・劇場にて観劇しました。

原作はこうの史代『夕凪の街 桜の国』

恥ずかしながら僕は原作を知りませんでした。
あえて原作未読のまま初日を観れたことはある意味良かったのかなと思います。


いやホントKANOちゃん素晴らしかったー。

8月14日・15日には近鉄アート館で大阪公演があります。
また、配信も行われた8月8日の東京最終日の昼夜2公演は8月22日(日) 23:59 まで配信アーカイブが購入・視聴できます。
少しでもご興味がありましたら是非観ていただきたい作品です。


以下思いっきりネタバレ含む








KANOちゃんとキャストの皆さんの感想をつらつらと…

KANOちゃん演じる京花。

初登場は黒枠を手に穏やかな表情でセンターに立ちます。
「母の遺影の前で………」あぁ、なるほど…、と今回の役どころを理解します…。

倒れて娘の七波に声をかけるところは胸が苦しく締め付けられました。

お姉ちゃんと慕う皆実とお別れのシーンでは、悲しみ涙を流す演技が本当に素晴らしかった…。

幼い頃は無邪気に演じ分け、旭をからかう姿は後で原作を読んだら京花そのままで驚きました。
暗転したあとにスキップで舞台からはけるの可愛すぎか!!!!!!!!
のし梅を多い方持って行っちゃうのや、大地さんイジりとか、旭を真似っ子するところとかとか面白かったよ。

成長した京花は明るさを残しながらも落ち着いてきて、プロポーズされる時はもうドキドキでした。お幸せにーーーー!!

妊娠したら母の顔で…。幸せそうな二人がとても良かったです。

この作品の中で一番幅広い年齢を演じ分けていたのでは?
これも初回と東京千穐楽とを比べると、しっかりとした成長を感じられたと思います。

最後のソロがある歌パートでは、優しい表情と綺麗に伸びる歌声が皆実役の國森さんと合わさって、旭と七波を包み込んでいくのが本当に素敵な光景でした。

ダンスはやはりキレキレで楽しそうに踊っていてKANOちゃんだなぁと思ったし、若い旭役の山本さんととても楽しそうに踊ってた。

歌やダンスはKANOちゃんの持ち味がしっかり出ていて良かったし、何より演技が素晴らしかった

伝説のインプロの授業を思い出す人が多いと思うけど、それから学院祭等の寸劇やFRESHのお芝居コーナーなど成長してるのを見てきていたし、2019年度の林間学校での朗読劇がとても良かった記憶があるので今回はとても楽しみにしていたんだけど、予想を遥かに超えてきた素晴らしい演技でした。

回を重ねる毎に力も抜けて、より表現力豊かに、楽しそうに演技しているKANOちゃんがとても良かった。

KANOちゃんは舞台がとっても合ってるね。これからも舞台に出演する機会が沢山あるといいね。
個人的には今度は殺陣とかも見てみたいな。


主演の七波役の北原里英さん。

原作とは違い、七波と共に観客である僕らは皆実や旭と京花の人生を辿っていくことになります。

勢いよくハキハキと、時に笑い時に真剣に過去と向き合い、テンポよく進む七波のおかげで暗くなりすぎず、一つ一つの大切なことを飲み込んで進んでいけたと思います。
七波の父の旭役のダイノジ大地さんとのコミカルなやり取りも楽しかった。
幼い七波も、現代の七波を幼くしたらこうなるだろうなという所がとても良く表現されていました。

七波と一緒にこのお話を辿ることができて良かったです。助かりました。ありがとう。


もう一人の主演の皆実役の國森桜さん。

皆実は原爆直後の地獄をその目で見た人です。

「死ねばいい」と誰かに思われたということ

深く心に刻まれたその傷は事ある毎に皆実を地獄へと引き戻す…。
打越さんに心の傷を打ち明けて希望が見えてきた矢先の悲劇はもう辛くて辛くて…。

そんな辛く重い役を丁寧に演じられていたと思います。

國森さんのセリフ一つ一つに想いがこもっていて、皆実の人生はしっかりと伝えていかなければならないんだなと何度も思わされました。
忘れてはいけない大切な事、戦後の明るく前向きに見える日常の中に確かにあった深い傷、生きるということ、生きても良いということ、たくさんたくさん考えされられました。

作品への感想みたいになっちゃったけど、それだけこの作品の重要な役でした。國森さん演じる皆実に出会えて良かったと思います。


父・旭役のダイノジ大地さん。

想像以上に素晴らしい演技をされていて驚きました。
すごいたくさんの台詞やアドリブも面白かったです。

東京千穐楽では、まさかのBABYMETALの『PA PA YA!!』ネタを入れてきたのはびっくりした。KANOちゃん喜んでただろうなぁ。
息子の凪生からのアドリブ無茶振り頑張って欲しかったな…(笑)


そして目に止まったキャストさんとして、

Bチーム翠役の姥山莉音さん。中学2年生で今回最年少だそうです。

可愛らしい子だなと思ってたら素晴らしい歌声でびっくりしました。
東京千穐楽のスイカ喜びの舞は特に可愛かったw
KANOちゃんと仲良く腕組んでる所は微笑ましかったですね。


また、皆実の心の傷を振り返るモノローグの部分では、原作漫画だと地獄のような光景と共に辛い文章で淡々と読んでいたけれど、
舞台では複数人が叫ぶように語っていた事で、悲惨な光景や皆実の痛いほどの心情が刺さるように伝わってきました。
このシーンは忘れられないほど強烈に印象に残ってます。


他にも素敵なキャストさんばかりで書ききれないのですが、いらないキャストさんなんて全くいないし、誰一人欠けることなく東京千穐楽を終えたことは奇跡だったと思います。
全てのキャストさんや関係者様がこの舞台の為に頑張ってきた成果ですね。
8月14日と8月15日終戦の日、大阪での大千穐楽まで駆け抜けていって欲しいです。​

KANOちゃんがこの時期にこの大切な事を伝える舞台に出演できたこと、それを観ることができたことに本当に感謝しています。


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