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獲る 食べる 生きる

一気に読み終えた。黒田未来雄さんの著書「獲る食べる生きる」。著者がカナダ先住民の生き方に魅了され、猟師になるまでを綴った本。活字を追っていくうちに、著者と一緒に森の中を歩き、呼吸し、自分も野生動物たちと対峙している感覚になっていく。これまで全く知らなかった世界を体験し、深く感動し、また考えさせられた。

著者はカナダ先住民のキース(のちに著者の師匠となる)から放たれた二つの言葉を生涯忘れない。

Hey, Life is once. Yeah, you gotta do, what you wanna do.
人生は一度きり。だからやりたいことをやれ。

Part of the land, part of the water.
(人間は)大地の一部、水の一部

Epilogueに、勤めていた会社を辞める際の心情が書かれていた。

50代を迎え、自分に残された時間を現実的にカウントするようになった。光陰矢の如し。体力と気力が充溢しているうちに動かねかねば。僕は身軽になる必要があった。そのためにこれまで背負い込んできた色々なものを下ろしてゆこう。まず僕は、職業というものから手放してみることにした。

職業を手放す。なんと自由で軽やかなる表現か。そこには清々しさすら感じられる。

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