怒涛の決算シーズン|投資記録(39週目)

こんにちは、たぬきです。今週(8月3日〜7日)は怒涛の一週間でした。月曜日と火曜日はLVGOを中心に大きく上昇し、約+5%上昇したものの、その後の決算発表や木曜日と金曜日の下落を受け、今週は先週比で-4.66%となりました。

保有銘柄

水曜日の夜にLivongoとTeladocとの合併が発表されたことを受けて、Livongoを売却し、その売却資金で新しい銘柄を買い付けました。また、少量しか保有していなかったOKTA・QQQは売却したため、先週のポートフォリオから大きく構成が変わっています。

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以下、私自身の備忘録として今週行った売買の内容をまとめていきます。

Livongoは売却・Teladocは新規買付

今週一の出来事と言えば、水曜日の夜にLivongoとTeladocとの合併が発表されたことでしょう。まさに寝耳に水とはこのことで、Livongoのホルダーは騒然。私もそのひとりであり、ポートフォリオの40%弱を占める主力銘柄が他社に買収されてしまうという予想だにしない出来事に驚きました。

合併の発表に対して、両社にとって有益な合併である、Livongoの成長性を希薄化させてしまうなど反応は人によって様々でした。私自身はLivongoの3桁成長と、顧客企業・メンバー・保険会社などステークホルダーがみなに恩恵のあるビジネス、予防医療という社会的な意義などを評価して投資していました。しかし、今回の合併はそれらの投資理由の前提が変わってしまうと考え、全株売却を判断しました。

市場がオープン後に成行で売却し、最終的な売却価格は$138.04となりました。平均購入価格が$49.16でしたので、+180.79%のリターンです。2〜3年後には10バガーを達成してくれるのではないかと期待していたからこそ、今回の合併は残念で仕方がありませんが、わずか4ヶ月間でのリターンとしては上出来と思います。

一方で、今回Teladocを調べるうちに、LivongoとTeladocが合併した新会社の未来も面白そうだと思うようになりました。決算マンさんによる下記の記事はこの点を分かりやすく解説してくれています。どちらも予防から診療まで包括的なプラットフォームの構築を目指しており、両者の強みで相互補完できる関係です。そこで、浴時にTeladocを新規で買い付けました。遠隔診療は新型コロナ後の減速が懸念されており、米国における感染者数が減少が続けば、短期的には株価も下落していくかもしれませんが、両者の相乗効果が出てくるのはしばらく先と思われるため、気長に保有していこうと考えています。

Datadogは買い増し

Datadogは売上成長率が+87.4%から+68.2%と鈍化したことを受けて、決算後に大きく売られました。先週比では-19.80%と下落。3月の下落からPSRが50以上まで急上昇していたため、今回の決算内容は市場の高い期待に応えきれなかったのでしょう。

成長が鈍化した理由として、新型コロナの影響により、既存顧客がクラウド関係の支出を削減し利用が減少したこと、また大口の顧客純増数が鈍化したことを挙げています。7月から徐々に利用は回復傾向にあるとのことですが、次期のガイダンスは保守的に設定されています。

しかし、風向きが厳しい環境の中で着実に顧客を伸ばしており、大口顧客の利用も回復傾向にあること、事業そのものの優位性が失われたわけではないことを考え、決算後の下落で少し買い増しをしました。依然として高いバリエーションは懸念であり、短期的にはさらに下落する可能性は否めないですが、しばらくはホールドしようと考えています。

Rokuも買い増し

売上高は昨対比+42%の$356.1M(市場予想$311M)、アクティブユーザーは320万人増で計4,300万人、ストリーミング時間は2.3億時間増、ARPUは昨対比+18%増で$24.92という良い決算を出しました。新型コロナの影響により企業の広告費が削減される中で、力強い成長を見せてくれました。また、退任が決まっていたCFOのSteve Loudenが残留することも発表されました。

良い決算を出しても売られるのはいつもどおりのことですので、決算前後で買い増しを行いました。保有銘柄の中では最も長く保有しているにも関わらず、これまでジタバタと売買を行ってしまったために利益が乗っていない銘柄ではあります…。

決算で売られる理由として、投資家のベースが弱い(株価が低い頃から保有している人が少ない)という意見を見ました。なるほどで、確かに11月から下向きの力に弱いんです。今後も冴えない値動きを続ける可能性もありますが、引き続き強い成長を期待し、今度こそがっちりとホールドしていきたいと思います。

CrowdStrikeはホールド

今週はSaaS銘柄の下落にともないCrowdStrikeも先週比で-10.11%と下落しました。9月2日の決算までは特に何もする予定はありません。

Squareは買い増し、StoneCoは新規買付

Squareは決算が事前にリークされたことにより、1日繰り上げて発表されました。売上高は+64%増、CashAppの売上高は+140%増の$325Mと予想を上回る成長を見せました。しかし、Bitcoin取引による売上が大きく、それを除くと成長率は0%となり、新型コロナの影響によりGPVは-15%減と、どのように決算を捉えればよいか悩ましい結果でした。私はCashAppの成長に期待し、決算前後に買い増しを行いました。

一方で、Bitcoin関連売上は予想がたてにくく、グロスマージンがわずか2%のみというビジネスであることを考えると、将来の成長性には少し疑問が残るため、ポジションを大きくしずらい状況です。そんなこともあり、以前からSquare以外のフィンテック分野でのグロース銘柄を探していました。以前保有していたPaypalは企業規模を鑑みて候補外、第一候補であるSeaは証券会社での取扱がないため、やむを得ず候補から外しました。

そうして、次の候補に上がってきたのがブラジルのSMB向け決済プラットフォーム企業であるStoneCo。1月から3月中旬までの間にTPVは前年比+52%と成長、3月後半から新型コロナの影響によりマイナス成長となったものの、5月には昨年比+22%まで回復し、Q1の成長率は+42.1%となりました。売上高はR$716.8Mで前四半期から+33.8%、顧客数は5,050万人で昨年比+73.9%とめちゃくちゃ強い成長を見せています。Q1にはMLabs(ソーシャルメディアプラットフォーム)、Delivery Much(フードデリバリー)、Vitta(オンライン診療)、MVarandas(飲食店向けERP・POSソフトウェア)に投資と積極的に展開しています。新型コロナの影響も徐々に回復傾向にあり、株価も上場価格まで戻してたことを受けて新規買付を行いました。Squareから徐々に入れ替えていくかもしれません。

FastlyとAgoraも新規買付

Datadogと同じく市場の高い期待に応えられず、決算後に大きく下げていたFSLYを新規買付しました。ちょうどTiktok騒動もあり、買付け後からさらに下げていますが、2021年以降のCompute@Edgeの本格稼働を見るまでは保有してみようと思います。

新型コロナの恩恵を大きく受けているビデオ通話分野でAgoraを新規購入しました。ただ、売上の大部分を中国での売上に依存しており、購入した翌日には米国政府が中国関連ソフトウェアへの規制強化を宣言したこともあり、懸念が残る銘柄ではあります。また、上場したばかりでロックアップを迎えていないため、しばらくはずるずる下げる可能性があります。8月17日のQ2決算発表で上昇しない場合はいったん手放すかと思います。

Oktaは売却

Oktaは上場から一度も決算を取りこぼしたことのない銘柄であり、Q2の決算もしっかり乗り越えてくれるものと考えています。ただ、銘柄数が増えすぎてしまったこと、もともとポジションが小さく、これから買い増ししにくいバリエーションであることから売却しました。購入単価は$124.88で、$213.14で売却したため、+70.68%のリターンでした。

いま考えていること

今週はハイテク銘柄が大きく下げたことを受けて、利確をしたり、ポジションを減らしたりする人も増えてきました。3月からの急上昇は普通ではなく、今回の決算シーズンをきっかけとしてや、11月の大統領選に向けて大きな調整が来るかもしれないという危機感はあります。

一方で、ハイテク銘柄の大きな下落は、6月にも7月にも、2019年10月にもありました。毎回「ああ、もう危ないかもしれない。売ってしまうか」と思うわけです。”これまでの下落”では、下落後に再び上昇し、高値を更新してきました。次の下落では再び上昇は来ず、長期の下落トレンドに入っていくかもしれません。つまりどうなっていくかは予想できないわけです。

結局のところ、大きなボラティリティを伴いながらも、良い業績を出し続ける企業は中長期的に上昇していくだろうということを信じられるかどうかのような気がします。次の数年どんな分野が新しい仕事を生み出し、価値を想像し、人々の暮らしを豊かにしていくのでしょうか。私はその未来を創造していく中心的存在は、やはり現在資金が集まっているハイテク銘柄であると考えています。

短期的には現在の非常に高い水準にあるハイテク銘柄のバリエーションは調整されていくでしょうが、それでもやはり中長期的には報われるのではないかと思うのです。と・・素人なりに考えていることを残しておきます。

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