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【執筆者募集!】わたしたちの暮らしにある人生会議

 2020年12月、「わたしたちの暮らしにある人生会議」というテーマで、皆さんが経験された「物語」を募集します。
 正確には、11月30日「人生会議の日」から、公募をスタートします。
 ぜひ最後までお読みいただき、執筆にご協力を頂ければ幸いです。多くの方のご参加をお待ちしております。

どうしてこの企画を行うの?

 医療者は、現場において意識不明で搬送されてきた方に出会った時、その人がどのようなことを大事にしていて、また何を望んでいたのかを知るすべがありません。
 では家族に聞けばわかるのでしょうか。ところが家族もまた、「こういう状況になった時に本人がどうしてほしいか」について話し合ったことはない、という場合がほとんどです。結局、誰も本人の気持ちを確認することも推し量ることもできず、医師が考える最善の治療や、家族が望む治療が行われてしまうことが多いのです。

 それに対し、本人と家族が医療者や介護提供者などと一緒に、
①病気や老化などで体力・気力が低下する場合に備えて、終末期を含めた今後の医療や介護について話し合うこと
②そして自ら意思決定が出来なくなったときに備えて、本人に代わって意思決定をする人を決めておく
③これら話し合いのプロセスを通じて、本人の人生観・価値観などを周囲の人間とシェアしていく
 そういった対話のプロセスが大切ではないか、と言われてきています。プロセスなので何度でも話し合っていい、いくらでも内容を変更してもいい、といったニュアンスが含まれています。
 その対話のプロセスは「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」と呼ばれ、日本では「人生会議」という愛称もつけられました。

 しかし日本においてはなまじ「会議」なんて名前が付けられてしまったからか、「死についての話をする仰々しい時間」や「ビジネス会議のように司会がいて、何らかの結論を導き出す会合」のように受け止められています。無機質な会議室で医者と向き合って「最後は自宅で過ごしたい?Yes or No?」といった、質問項目にひとつひとつチェックしていくようなものと誤解されていたり。そして、「そもそも、そんな言葉知らない」という人がほとんどなのです。

 でも、人の価値観は、会議室でチェックリストを埋めていけばわかるものなのでしょうか?むしろ、本人の価値観や希望を知る手掛かりは日常会話の中にこそあるのではないかと私たちは考えます。
「来年の今頃は・・・」
「私がそのうち齢をとったらさあ・・・」
「もし私が、うちの親のような病気になったら・・・」
などの、日常のやり取りの中に埋もれてしまいそうな、はかない言葉を拾い上げて、本人の価値観を紡いでいくことこそが大切なんじゃないかなと思うのです。
 そういった言葉たちを集めていった物語が、いざというときに「あの時さ、おじいちゃんこんなこと話していたよね」「あの人だったら、こんな時きっとこう言ったと思うよ」という形で、本人の尊厳を守ることにつながるのではないでしょうか。

 私たちはいま、そんな日常の「物語」を集めたいと考えています。
 日常そのものが人生会議。
 その会話の糸口になる言葉はどこにあるんだろう、その扉を開けた先にどんなストーリーが広がっているんだろう。その物語を集めていくことで、その人の言葉や物語をどうやって周囲の人たちとシェアしていけば、終末期において本人が望む生き方ができるんだろう、ということへのヒントになるかもしれません。
 みなさんの暮らしの中にあるそんな物語を、語ってくれませんか?

募集要項

●テーマ: みなさんの身近にあった「人生会議」の物語
●応募資格 投稿者はプロ・アマ不問です(医療資格の有無も問いません)
●文字数 4000字前後(短すぎるもの・長すぎるものは採用されないことがあります)
●応募規定  ブログ投稿サービス「note」にて、ハッシュタグ  #わたしたちの人生会議  をつけ、下記投稿期間中に投稿してください(自身のnoteアカウントでページを作成してください)。応募の際は「無料公開」で公開してください。
●投稿期間 2020年11月30日~2021年1月30日23:59まで
●発表 2021年3月に同じくnote上 (https://note.com/tnishi1)にて受賞作品を公表します。

●選考委員 
西智弘(一般社団法人プラスケア代表理事)
紅谷浩之(オレンジホームケアクリニック)
遠藤志保(コミュニティナース)
武貞恵美子(コミュニティナース)
●主催 一般社団法人プラスケア 〒211-0035川崎市中原区井田1-32-3内田マンション2階 info@kosugipluscare.com
●後援・協力 金芳堂、SNS医療のカタチ、ヘルスケアSHIP、発信する医師団
→スペシャルゲスト&コラボレーションについては、また順次発表していきます!

●賞 特賞3万円(1名)、優秀賞1万円(3名)、佳作5千円(8名)

●出版・諸権利 
・受賞作品は金芳堂より刊行予定の医書(仮題『わたしたちの暮らしにある人生会議』)に収載されます(原稿買取となります)。
・受賞作品の著作権は、受賞者に留保されますが、金芳堂が独占的に出版・電子出版することを許諾していただくものとします。
・テレビドラマ化、映画・ビデオ化等の映像化権、その他二次的に利用される場合、その利用に関する処理を金芳堂に委任します。
・出版における、送り仮名の変更、てにをは等の変更、仮名遣いの変更、改行位置の変更等軽微なものについては主催者に一任するものとします。大きな改変などについては受賞者と相談のうえで決定します。

*過去の投稿作品などと重複して投稿した作品は失格といたします。
*投稿作品が第三者の著作権、肖像権、その他いかなる権利をも侵害していないものとします。個人情報の保護にもご留意いただき、登場人物の設定や背景については適宜ご変更ください。
*ご応募は1人1作品に限らせていただきます。
*応募原稿や審査に関するお問い合わせには応じられません。
*ご応募いただきました書類等の個人情報は、他の目的には使用いたしません。

※人生会議に関する物語を書くということは、多くの方に対して自らの大切にしている人の物語を提供することでもあります。それは時に痛みを伴うことでもあり、投稿をしてくれた方へは、それだけでもう感謝しかありません。その意味で、ご応募いただいた物語に優劣は無いのですが、書籍に収載する関係上、文章構成や企画意図に合っているかなどで、12作品を選出させていただくこと、ご了承ください。この企画は、多くの方に対して「人生会議の意味と大切さ」を伝えていきたいという思いから始まっています。そのためにご貢献いただきました、皆様の物語について、ひとつひとつ大切に取り扱っていきます。ご協力のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

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