「暴太郎戦隊ドンブラザーズVSゼンカイジャー」ネタバレあり感想

はじめに

 「暴太郎戦隊ドンブラザーズVSゼンカイジャー」先行上映を見に行ってきましたので、感想を書きたいと思います。

ネタバレなし感想

 ゴールデンウィーク中だったためか、家族連れとかお子さんが多かった印象があります。映画が始まるまではお子さんの声が聞こえてきて、特撮ヒーロー映画見てる感覚だよなあと思いました。
 席は残念ながらうちの劇場では思ったほど埋まってませんでした。初回ではなく3回目の上映でしたし、他の作品がスーパーマリオとか強い作品ばかりというのもありますが・・・
 全体的な感想として、ドンブラザーズとゼンカイジャーという白倉P担当戦隊作品の集大成って感じがしました。蓋を開けてみたら意外とアクが強かったキングオージャーが放送中なのでどちらの作風もかなり忘れかけてましたが、ああドンブラもゼンカイもこんな感じだったなあと懐かしくなりました。
 あと入場者特典のカレンダーはいただきましたが、パンフレット買うのをすっかり忘れてました。
 それとカシワモチの逆襲ということで、カシワモチはしっかりいただきました。(ちなみに昨年は上映後に焼肉を食べに行きました。)

カシワモチカシワモチカシワモチカシワモチカシワモチカシワモチ

ネタバレあり感想

 さてネタバレあり感想をば。
<ゼンカイジャーパート>
 いつものゼンカイジャーながら、ゼンカイジャーVSゾックス、ステイシーザーVSハカイザーという夢の(悪夢の?)対決を交えており見ごたえありました。
 味方になったステイシーが頼もしくてかっこいいったらありゃしない。勇者シリーズのゲームであるブレイブサーガ2でのシリアス・ワルザックを思い出すレベルでした。あとポットデウスもサプライズ登場していて、いい味出してました。
 闇柏餅でゾックス・ハカイザー・カシワモチワルド連合をおびき出すあたり、ゼンカイジャーの「知恵を絞った作戦で敵を追い詰める」というファイブマンの系譜っぽさが出ていてゼンカイジャー見てるよなあって感じしました。
 あと前作の戦隊のセットって番組終了時に取り壊されることが多いですが、喫茶カラフルとクロコダイオーのセットが撮影されていて、この時のためにセットを保存していたのか再現したのかわかりませんがよく撮影できたなあと思いました。
 エピローグではカシワモチ中毒をこじらせて海賊行為に至ったゾックスがしっかり謝っており、これまたゼンカイジャーのノリだなあと思い好感持てました。

<ドンブラザーズパート>
 タロウが不在の間にジロウが大富豪の遺産を受け取って調子ぶっこいたため、お供が嫌々ながら戦いつつもモチベーションが下がっていくという話は、TV版最終回の後日譚ながらいつものドンブラって感じがしました。
 それにしても王様鬼5体に勝ったタロウでも勝てなかった機界鬼やたら強くないか?って思いましたが、タロウも記憶が戻ったばかり、かつお供がドンブラをやめた直後で、本調子じゃなかったんじゃないかと思います。あとドンブラやめたときにキビポイント使った反動でタロウが弱体化したという説もあるかもです(とはいえマスターはお供にグラサンを持ってきた時点でキビポイントを使ってない説はあるかもしれませんが)。
 あとジロウに負けてドンブラを追われつつもおでん屋を営んでいるソノイがめちゃくちゃ幸せそうに見えました。この幸せ描写が後のフラグになろうとは・・・
 それと今回はソノザがほんといい味出していたと思います。TV本編序盤は得体のしれないキャラとして登場していましたが、終盤になるにつれて指数関数的に情の厚いキャラであることが判明していき、その延長線上として今回お供たちがドンブラザーズをやめることを止めようとする描写が印象的でした。カラオケボックスを後にするはるか先生の代わりにカラオケを歌う姿も楽しいです。

<VSパート>
 カシワモチワルドに対してドンブラザーズがファイブマン以来のアバターチェンジをしてダイナマンになり、ニュースーパーダイナマイトでトジルギアを粉砕してて見応えありました。そういやダイナマンは今年で40周年。ちゃんとアニバーサリー戦隊を祝うあたり白倉P作品の律義さを感じました。
 その後、カシワモチワルドと機界鬼が腕を換装してパワーアップするあたり、同じく白倉Pが担当なさった五星戦隊ダイレンジャーのゴーマ5怪人が合体したオジャル大王の令和版って感じがしました。思えばダイレンジャーも今年で30周年。律義だなあと思いました。
 で、ドンブラザーズとゼンカイジャーの共闘パート。ドンブラとゼンカイの絡みはここだけなので本当に貴重でした。タロウ復活でテンションが戻ったお供達が印象的でした(特に猿原の俳句)。
 ステイシーザーとハカイザーも久々に共闘しますが、ステイシーくんに後ろめたさがまったくなかったためか本当にすがすがしかったです。

<で、ソノイについて>
 今回、タロウが機界鬼に負けたためソノイがタロウ汁をタロウへ返すことでタロウを蘇生したわけですが、その代償としてソノイがおでん屋で固まっているところをソノザが発見して・・・という話に。
 生死はあえて明言していません(し、ドンブラFLTが本作の続編でソノイが生きているという説もあります)が、ここではソノイが死んだと仮定して話を進めます。
 案の定、本編以外で主要人物が死んだ「仮面ライダーオーズ 復活のコアメダル(通称復コア)」を連想して拒絶反応を起こす人をネット上で見かけました。もちろん復コアと本作は違うという意見の方もいました。
 しかし、よく考えてみるとドンブラってBPOにも視聴者にも媚びない尖った作風だということを思い出しました。雉野はいろいろやらかすわ説明不足で何やってるかわからないわ・・・
 そして今回は主要人物を本編以外で(仮想的にでも)死なせることが、白倉Pと井上先生から視聴者への挑戦状のように思えました。アンチによる「〇×やってるような作品は駄作」というレッテルに対する挑戦状という。だから個人的にはこういう作品なんだと割り切って見られました。ソノイの行動原理にも無理がありませんでしたし。

 とはいえ復コアアンチノイローゼとリバイス反転アンチノイローゼの併合症を持つ私としてはアンチのことが頭をよぎって心配になりましたが・・・上映直後にお子さんの
 「また見に行く」
という声を聴いて、心配が払拭されました。
 お子さん一人だけでなくもう一人も「また見に行く」とおっしゃっていて、このドンブラゼンカイリアタイ世代のお二人の感想にはアンチが何百人束になっても勝てないよなあと思いました。
 確かにお子さんの映画代という財布を握っているのはアンチを含めた大人世代ですし、少子化でお子さん人気だけでは特撮ヒーロー作品が回らないという話はありますが、自分が嫌だからといって子どもの無害な楽しみを奪うのは大人のエゴだよなあと思います。そういう人に限って「表現規制反対!エログロ解禁しろ!」と叫んでいて、ダブスタにも程があると思います。(ちなみに私は表現規制賛成派ですが、まず真っ先にネット上のエログロ広告や煽りサムネ、犯罪動画を規制してほしいと思っている派です。公共ポスターの萌え絵や今の地上波におけるちょっとしたエログロは問題視していません。閑話休題。)
 無理して見ろとまでは言いませんし言えませんが、駄作という烙印を押すことで子どもから玩具を取り上げるのはやめていただきたいと思っています。訴求力は低くなりますが、せめて「自分は苦手」という個人の感想にとどめておいていただきたいです。

終わりに

 まあとやかく語りましたが、本作はソノイの件も含めて一癖も二癖もある作品だとは思いますが、私は結構気に入っている作品です。
 できればキングオージャーVSドンブラザーズも見たいです。世界観どうするんだという話はありますが・・・

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?