見出し画像

院試日記

まえがき

このたび京都大学大学院情報学研究科情報学専攻知能情報学コースに他大学から合格したので、ちょっと役立つかもしれない話と自分語りを書いていきたいと思います。つまりタイトルにあるように日記です。試験対策に関してはとても良いブログがたくさんあるのでそちらを参考になさってください。(信号処理は傾向が変わったので過去の記事は参考にならないかもしれません)

ちょっと役立つかも

勉強の心構え

学部入試ではなく院試をパスしただけなので偉そうには語るつもりはないですが一つだけ備忘録も兼ねて。
院試勉強においては過去問ドリブンを心がけました。そのため受験を決意してからすぐに過去問を解き始めました。もちろん初めはほとんど解けませんが、問題のレベルや問われやすい分野を捉えるのが重要です。アウトプットによるフィードバックを活用することでインプットの効率化を図ることができます。真面目だけど成績が悪い人はまず教科書を1ページ目から読んで、それが終わったら演習を始めようとか思いがちなのですが、やめたほうが良いと思います。「過去問→それをもとに教科書を読み、問題集で演習」を試験本番までに3周しました。学問に取り組む姿勢としては悪いのでしょうが、試験で結果を出すためにはこれが一番だと思います。ちなみに過去問は研究室訪問でいただいた15年分をやりました。

過去問の解答は買うべきか

知能情報の受験生なら一度は覗いたことのあるであろう某サイトでは過去問の解答が販売されています。僕は本番直前になっても分からない過去問に関してのみ購入しました。値段の割に誤植が多いので、5月や6月の早い段階で買うのはもったいないと思います。

以下自分語り

~2月

自分の興味に合致する研究室が自大学にないので他大学で探してみました。近所では京大とNAISTが有名であることがわかりました。その二つに関して情報収集をしていました。TOEICは暇だった2年の夏に受けて880がとれたのでもう受けないでいいやーって感じでした。

3月

自分の能力が低いことは自覚していたので3月くらいから助走をつけていました。自大学を受けるにしてもとりあえず必要となる数学をやりました。といってもチャート式の線形代数と微分積分をパラパラ眺めて怪しいのを解くくらいですが。

4月

自大学の院試免除の権利があることが発表されました。自分のやりたいことvs院試からの解放で流石に迷いました。自分の興味分野について深く調べたり、論文を読んだりしました。5月の説明会でどうするか決めることにしました。

5月

5月の頭に説明会がありやっぱりここでやりたい研究をしたいと思い受験を決意。院試免除の権利を放棄しました。知能情報に落ちたときのために自大学も一般で受験することにしました。

このころ、某ハンバーガーチェーン店でバイトを始めてしまいました。院試勉強の時間がありすぎて手につかなかった自分を追い込むためです。朝にシフトが入るようにしたので生活リズムが整いました。

6月

毎日バイトと筋トレと勉強を繰り返しました。一例を挙げると7時起床→勉強→10時から某ハンバーガーチェーン店でバイト→14時帰宅→筋トレ→寝るまで勉強みたいな感じでした。筋トレは自己肯定感が上がり、勉強においても強くなったように錯覚するのでおすすめです。程よく疲れるので夜12時くらいに眠くなれるのも良い点です。

7月~試験直前

倍率が4.7倍と知って毎日吐きそうでした。つらいけど、院試免除の権利を放棄したのは自分だし、わざわざ外部を受験することを決めたのも自分だったので、周りに弱音を吐けませんでした。そもそも、落ちた場合に気を遣われるのが嫌なのでほとんど誰にも受験することを言ってませんでした。
プロ野球観戦が趣味ですが、贔屓球団の勝敗や選手の成績に精神状態を左右されるので観るのをやめました。ちょうど好きな選手が脇腹を骨折して離脱したのもいいきっかけでした。今は無事復帰してまた神として活躍されています。

前日

8時半集合で、実家から行くには朝が早すぎるので京都のホテルに前泊しました。人生で一番緊張して、20回くらい目が覚めました。学部入試でもこんなに緊張しませんでした。落ちたらニートの未来が現実味を帯びるからでしょう。20回すべて統計学の試験を解いて焦る夢でした。早く朝にならないかと何度も時計を見返しました。冷房25℃なのに緊張で寝汗が止まりませんでした。

当日の朝

朝起きてよく見たら暖房25℃でした。ちゃんと寝れてないけど、アドレナリンどばどばで全く眠気はありませんでした。ホテルの朝食をとり、部屋で大谷翔平の「憧れるのをやめましょう」を鬼リピしました。今思ったらちょっと音でかかったかも隣の部屋の人ごめん。時間になったのでチェックアウト。受付の人が絶対ホテルの受付けに向いてないレベルのコミュ障だったので面白くて緊張が和らぐ。

午前の部

線形代数の設問2が取り付く島もないような一次変換の問題で、微分積分にお決まりの連鎖律もベータ関数ガンマ関数もなかったので終わった気がしました。アルゴリズムも含めて全体を見渡したあと、0円スマイルで線形代数設問2にサヨナラをする。あとは頑張って解きました。

お昼休憩

他の受験生の会話を耳に入れたくなかったので、退出許可が出た瞬間部屋を出ました。適当に見つけたベンチで軽食をとりました。

午後の部

勉強してきた統計学、情報理論、信号処理に目を通す。信号処理が出ないと思ってた二次元フーリエ変換と苦手意識のあるFFTだったので即おさらば。統計学と情報理論を頑張って解きました。統計学の出題者であろうk先生のXを見て予想していた問題とは全く違ったが、最後の問題以外は解けたはず。情報理論はどれだけ基礎固めができたか問われるような問題でした。

後日

ボーダーが呼ばれるという説がある口頭試問に呼ばれなかったので、余裕受かりか余裕落ちということになる。倍率からして余裕受かりしてるはずないので非常に吐きそうだった。一応自大学の院試勉強もやりましたが、とにかくやる気が出ないのでもう院進はやめて、就活しようかと思っていました。「それなりに良い大学の電気電子出身、TOEIC880、応用情報技術者」というスペックなのでそれなりのとこには就職できるやろぼけ!おい!頼むぞほんま!って思ってました。

点数開示

英語 35.9/50
情報学基礎 56.3/100
専門科目 62.0/100
8割くらいあると思ってた専門科目低すぎるやろ。こんな点数で第一志望(多分人気な研究室)に口頭試問に呼ばれることもなく合格したってことはボーダーがかなり下がったんでしょうかね。

さいごに

まずは家族に感謝。それから、勉強も部活もハイレベルにこなす友人のお前とお前、留年してるけど天才な友人のお前にはモチベートされたので感謝。最後に、院試の情報をくれたり一緒に勉強してくれた学科の友人のお前にも感謝。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?