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【第二回】なぜ、今(10月に)業績欄を書いてみるのかpart4


大変長らくお待たせいたしました。お待たせしてしまった原因については蛇足のへび子さんで取り上げたいと思います。

さて、【第二回】もいよいよ終わりに近づいています。
これまでに、

part1:業績欄を書く意義
part2:業績欄を書くメリット
part3:審査基準の変更と業績の活用方法
part3.5:学振について&参考になるサイト

と、記事にしてきました。今回のpart4では、実際に中山の申請書で用いた業績の活用方法について紹介したいと思います。
これまで、どうにも中山の連載記事は具体性がないなぁ…説得力がないなぁと感じていた方もいらっしゃると思います。その視点と意見は間違っていません。中山も読者ならそう思っていました。
(批判的思考ってすごく大事ですよね、今の世代の人たちに足りないものの1つだと思います。という話はいつか蛇足のへび子さんにでも書きたいと思います。)

では、実際に中山がどのような形で業績欄以外で業績とそれに付随する研究者としての資質や研究遂行能力をアピールしたのか、いくつかご紹介したいと思います。※1


【例1】
「研究成果は、Applied Physics Express誌に発表済みである(業績(1)-1)。また、国際会議Ultrafast Phenomena XXIの査読審査を通過し、2018年7月にドイツにて発表予定である。さらに、つくば医工連携フォーラム2018では、研究の独創性と将来性が高く評価され、研究奨励賞を受賞した。」
【例2】
「研究成果も、既にApplied Physics Express誌に投稿し受理済みである(業績(1)-2)。」

【例1】【例2】の二つは研究成果についての言及です。このように、国際誌(日本のjournalなのは許してください…)や国際学会の査読を既に通過しているということは、これまで取り組んできた研究が学術界にとって幾分かは還元されるものであった事の"確かな"証明になります※2。もちろん、学振申請者の中に意味の無い研究をやってきた人なんていないと思います。でも、それがどれほどの学術的価値があるのか、妥当性があるのかといった点に関して、第三者(journalのeditorやreferee、学会のcommettee)の視点で審査されたものである、と言うことは、非常に説得力を持って自身の価値を主張できる材料になると思います。
また、以前の記事でも紹介したように、ただでさえ記載できる文量に限界のある申請書なので、こうした業績があると上に述べたようなことを詳細に記載しなくても良くなるというのも大きなメリットだと思います※3。
私ごとですが、【例2】の研究内容については申請書の本文中で5行くらいしか言及していません。5行で書けることなんてものすごく限られています。たった5行分、研究について書いたところで伝わりませんから、通常、書くことすら躊躇われます。それならメインの研究をもう5行書いたほうがまだアピールできることがあるでしょう。しかし、論文として発表さえできていれば、申請書1つ分くらいの研究内容のものを止む無く5行に圧縮し記載しましたと言うことまで審査員に伝えることができます。これも業績を出しておく大きなメリットではないでしょうか。

さて、例は6まであるんですが、1500字になってしまいそうなので、今日はこのくらいにしようと思います。なるべく早い時期に【例6】まで公開できればと思っています。楽しみにしていてください。

また、質問やコメントも随時募集中です。下記のアドレスまでご連絡いただければ質問・相談内容によっては記事で紹介します(もちろん、個別にも対応します)。
s1930096@s.tsukuba.ac.jp
(@マークが全角なのでこれを半角に直して入力してください。)

それでは、今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。引き続き、執筆に精進します。

「注意事項とモチベーション」という記事がありますので、こちらにも目を通してください。よろしくお願いします。

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※1:申請書の公開は禁じられているため、どの部分にどのように挿入された文面であるかは記載できません。ご理解ください…
もし、どうしても知りたい、という方がいらっしゃいましたら個別にご連絡いただければ出来る限り対応しようとは思っております。

※2:これについてもどこかで書いたかもしれませんが、確かな証明を提示する、確かなメリットがあります。いつか記事にできればいいな…と思っています。

※3:もちろん、書くべきことは書かないといけません。同じような研究成果がないこと(新規性)などを論文としてパブリッシュされていることで証明できる、と考えてください。

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今日は蛇足のへび子さんはお休みです。

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