チャンピオンズカップ

日差しが差し込みつつも少し肌寒い、確実に冬将軍の足音が聞こえてくるような師走の週末がやってきました。ヴェラアズールが一瞬の切れ味を活かして沸かせたジャパンカップの熱狂は風と共に消え、舞台は暮れの中京に移ります。王者の余裕か、新時代を告げるニュースターの誕生か。新王者誕生が続く今年の秋開催では現王者は逆風に立たされているようにも思えますが、今週はどうなるでしょうか。

まずは前提条件の整理から
【チャンピオンズカップ】
・中京1800m
・ダート中距離決定戦
・古馬混合戦
前提として、下半期の中央開催では唯一のダートG1であることが重要です。これが意味するところとしては、基本的に中央所属の競走馬はここを目指して臨戦課程を踏みますし、その調整もここを目指したものになることが多いです。このことから、毎年多くの有力馬がひしめく好レースとなることが多いです。ただ、今年は少し毛並みが違っていて、昨年圧勝したテイオーケインズはここを目標に出走するものの、テイオーケインズと好勝負を演じたまたは買ったことのある馬はこのレースに軒並み出走してきません。そこは一点例年の傾向と違う点として留意しなければいけない点でしょう。また、中京1800mはやや前有利のトラックバイアスがあることがコース形態から読み取れます。第3コーナーから4コーナーにかけて下り坂であるため、直線入り口までにスムーズな加速ができる先行馬が直線でもスムーズな伸びが期待できます。当然これを考えて序盤に前に殺到するような展開も考えられますが、有力馬がどの位置取りをしその力関係を他の騎手がどのように考えるかを想定した予想をすることが求められるレースだと考えます。

これらのことを考えて、今回は予想の主軸となる12テイオーケインズについて考えてから狙い目の馬について検討していきたいと思います。

12テイオーケインズ(1.6倍)
言わずと知れた現日本ダート界最強の一頭。6月の帝王賞は離されての4着とふがいない内容でしたが、他馬に目標とされてのものでしたしそれでも上位3頭以外には先着していることもあり度外視でよいでしょう。前走のJBCクラシックはまさに圧巻の走りといえるものでしたし、展開が向いた2着のクラウンプライドとも決定的な差をつけています。実力から言えば現状のオッズはむしろ過小評価されているといってもよいでしょう。現状のオッズに落ち着いている要因として考えられるのは間隔を詰めて使うことの抵抗感と海外遠征の疲れが抜けきっていないことでしょうか。ただ、昨年も同じローテーションで圧勝していますし、陣営も自信をもってこのレース選択を行っているはずなので問題ないとみるべきです。遠征疲れに関しても、仮にあったとしてもJBCクラシックとさして大差ないメンバーであることを考えると問題ないでしょう。
本馬の位置取りは基本中団やや前めで、4コーナーでまくっていって自分でレースを終わらせることも直線で一気に抜け出すことも可能です。考えられうる負け筋としては、3コーナーで捨て身のまくりが発生して激流に飲み込まれて脚を失い、逆にインコースで脚を溜めていた馬に出し抜かれることですが、地力を考えればあえてそれをする馬が多いかと問われると疑問です。これほどの力の差があることは各ジョッキーも認識済みでしょうから、一応のケアはしつつテイオーケインズの絶対視は揺るがないです。

逆に2番人気の1グロリアムンディ(8.5倍)は過剰人気の感を受けます。重賞未勝利の馬ですし、他馬に囲まれて砂を被る展開はご法度の馬です。あいにくこの馬にとってはやりずらさしかない1番枠に入ってしまいましたし、そもそも実力を出し切れるかどうかが半信半疑と言わざるとえないでしょう。仮に実力を出し切れるとしたらジョッキー込みで狙い目の一頭であると言えます。前述のテイオーケインズがもしかしたらという展開で来る馬は内枠のインで溜める馬ですし、それができればまさに格好の展開でしょう。ただ、前走は宝塚記念と芝の舞台で砂をかぶって実力を発揮できるようになったことを示す材料はありませんし、4月のアンタレスステークスは斤量3キロ差あったオメガパヒュームに難なく差し切られていますし、総合的にこの馬をテイオーケインズより上位に積極的に推挙したい理由もないです。他馬との兼ね合いですが、実力的にグロリアムンディの方が優れているとは戦績や戦い方からは見えない湯お泣きがします。それに加え実力が発揮できない懸念(馬混みがダメなら出すしかないがそれだと潰れる可能性が高い)があるなら今回は様子見の方が期待値高いと思います。

それ以外の馬に関しても、実績は上だが出色の成績でない馬が多くいるほか、3歳馬は他レースとの兼ね合いから考えるとレベルが高いと結論付けるのはやや難しいところがあります。ですので、そこで人気が吸われていることを考えるとそれ以外のところに厚みを持たせた買い目がよいでしょう。

結論としては、12のテイオーケインズを軸に、2、4、7、8の内枠の人気のない馬にワイドで広く買うのが一番期待値が高いと判断しました。テイオーケインズ以外の人気上位馬は実力が未知数かつ他馬と比べてもとびぬけた実績があるとは言えない中ではそれらに手を出すよりは点数を少なくアップサイドを狙うやり方が適しているような気がします。

3連単フォーメーション
12-> 5.7.10-> 2.4.5.7.8.10
ワイド流し
12-2.4.7.8

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