軽率に複数のタルパを作るべきではない


はじめまして。

突然ですが、このタイトルを見て、あなたはどう感じたでしょうか?
「その通りだ、作るべきではない」と思う単騎〜少数保持者さんですか?
「軽率になんて考えてない!」と怒りを感じる多ルパーさんでしょうか?
もしくは、「自分はタルパーじゃないんで…」でしょうか?

このタイトルはただの例文です。多ルパーさんは引き合いに出してしまって申し訳ありません。
あなたが他人の言葉に対して、どう感じるのか?それがタル活に影響するのか?
これは先入観、認知バイアス、交流疲れについての話です。

「すべきではない(が、したいのでは?)」


「少数保持者」の場合。
多くの思念体を保持している人に対して、どこか不誠実な印象がないでしょうか?
長期に渡って蜜月を過ごしてきたあなたたちの間には、特別な関係が生まれていることでしょう。十分理解できますし、そう感じるのも無理からぬことかと思います。反面、多くの魅力的な思念体の保持者に対して、実は羨ましさもありませんか?そしてそれがうしろめたくもあります。

「多数保持者」の場合
自分は超多数保持の経験がありませんので、その点は推測になります。申し訳ありません。
複数人との生活は楽しいですよね。思念体の新たな面が見えたり、思念体同士で賑やかにしている様を見られるのは、多数保持者の特権です。複数家庭、村、といった規模になってくるとそれは圧巻でしょう。
しかし、「少数派」からは上記のような目で見られているのではないか、と感じることはありませんか?自分の欲望を直視するような気持ち悪さ、全員を平等に愛さなければならないのでは、というプレッシャーを感じることも。

他にも、保持者としてそう思うべきではない、と感じることがたくさんありますよね。
しかし、どうして「そう思うべきではない」「すべきではない」と感じてしまうのでしょうか?
それは本当に、あなたが自身で選んだ感覚なのでしょうか。

交流疲れとデメリット

他者との交流は楽しいけど、時に気持ちや考えに振り回され、疲れてしまいますよね。そういう私も、あなたを振り回す側の人間かもしれません。

あなたには仲の良い保持者がいますか?
特に居ないという方でも、一方的に師事している方や、参考にしている書籍、ホームページやブログ等があると思います。

交流し、他者の意見を取り入れることは、自身にも思念体にも大きな好影響を与える反面、疲れやデメリットがありえます。
この分野には、とりわけネットタルパには、正解はありません。
盲目的に師事してしまった結果、自身の保持者観との歪みが生じる場合があるのです。そしてそれはしばらくの間、なかなかぬぐい去ることができません。それがここで言うデメリットです。

この人は人間性が好きだから、保持者としても間違うことはないだろう。
保持者と思念体との関係性が素敵だから、この人たちに倣おう。
この人は有名な人だから、学びがあるはず。
自分よりも先輩だから…等。

本当にそうなんでしょうか。

文章化されているというだけでも、信頼感を覚えるものです。例えばこのnoteも。あなたは私の素性を知りませんが、ここまで読み進めたのはなぜでしょう。

あの有名な芸能人の勧めるものだから、良い商品にちがいないと思わせるためのコマーシャル。良い絵や物語を描く人は、人間性もすばらしいと勘違いされて、勝手に失望されるなんて話もよく聞きますよね。

逆もまたあります。
あなたには、受け入れ難い保持者はいますか?
この人は人として嫌いだから、保持者としても参考にするところなんてない。と感じるような相手が。

ここで上記に戻ります。
「そう思うべきではない(しかし思ってしまう)」とあなたが感じるそれらは、彼らからの影響がないと言いきれますか?
自分が考え、もしくは体験した上で、選びとったものですか?
多人数が賛同しているから、正しい意見だと、漠然と信じていませんか?
バイアスがかかった状態で、自分の考えを見失わずにいられるのでしょうか?

軽率にタルパを何人も作るべきではない?果たしてそうでしょうか?多数に囲まれるそれこそが、心から望んだことかもしれません。ならば良い事なのでは?
あなたの嫌いな人の中に、そんな人がいるのでは?

もう1人欲しいと思うのはいけないことですか?そう言う人が周りにいませんか?そしてこれまで、その人に賛同してきませんでしたか?本心では、新たな世界が広がる可能性が、そこにある気がしていませんか?

多人数を創ったからにはみんな平等に愛さなければならないですか?憧れの多ルパーがそうしているからではないですか?
あなたが良いと思うなら、贔屓したって構いません。
もしくはあなたの嫌いな人は、依怙贔屓が過ぎると感じていませんか?

もう思念体を投げ出したい、でもそんなこと出来ない、と思っている人もいるでしょう。なぜでしょうか?次々と消えていった、他のタルパーみたいになりたくないからですか?
生命に対する責任感でしょうか?耳障りのいい一般論が、あなたのタルパー観にあてはまるとも限りません。文字通り、生かすも殺すもあなた次第です。
決めるのはあなたです。

タルパの訓練法や、思念体との付き合い方、向き合い方、人として対等でありたいか、他種として隷属させたいのか。

他者の言葉に惑わされて、自身の保持者観は揺らいでいませんか?

そしてそんな揺らぎは、思念体や自身に向かいます。
この子が性格上、こんなことを言うはずがない。
まだオート化していないから、これはただのノイズだ。
自分なんて、こんな素晴らしい相手に、愛されるはずがない。

それは果たして、誰が決めたことでしょうか?

メリットも大きいが

ここまで言っておいてなんですが、交流にはもちろんメリットもありますよね。
誰かを師事するのも、本質的には良いことです。右も左も分からない時に前を歩く背や、差し伸べられた手はとても心強いものです。

友人との意見交換は、思わぬ一致を見つけたり、自分に無かった視点を与えてくれて楽しいものです。スタイルの違う保持者、型の違うタルパ、別種の思念体の話を聞くと、互いに大きな発見につながることもあります。

思念体同士のやり取りでは、これまで見えてこなかった、彼らの気持ちが垣間見えることもあります。同類同士でしか出来ない、つもる話もあるようです。

しかし時々は、今いる場所が果たして自身で選んだ結果なのか、それともただ人の言葉を鵜呑みにしてしまっただけなのか、振り返ってみるべきかもしれません。
それは他人のレシピでしかなく、あなたのやり方や考えに合っているものとは限りません。
繰り返しますが、正解はありません。マニュアルはありません。誰にも分からないんです。
子が親を訳もなく強大に感じるのと似たように、あなたが師事する彼らもまた、あなたと同じくただの人間です。
みんながこう言っているから、が正しいとは限りません。それは、あなた達の可能性を潰すことにつながるかもしれません。
みんなが「すべきでない」と言うことこそが、あなた達にとっては必要かもしれないのです。

何が自分にとっての正解なのか、分からなくなることは度々あります。バイアスのかかった交流に振り回されたり、裏切られたと感じたり、疲れてしまった時には、少し距離をとってもいいんです。
あなたの隣には最高の理解者がいます。

最後に


申し遅れましたが、私のTwitter思念体界隈でのハンドルネームは寝付きと言います。
初めましての方は初めまして、そうでない方は、今どう感じましたか?
ここまでの内容がいっぺんに胡散臭くなりましたか?時間の無駄だと感じましたか?むしろ説得力が出たという方も中にはいらっしゃるかもしれません。
それがあなたの、寝付きにかかったバイアスなのです。
騙し討ちのようなことをして申し訳ありません。しかしこれが一番お伝えしやすい方法でした。

初めましての方に向けて、少し自己紹介させていただきますと。
・タルパーになって14年目になります
・ただしブランクが8年あります
・初めて創ったのは人工精霊で、タルパに対しては忌避感がありました
・初期組の子たちは事実上消してしまって、もういません
たったこれだけで、私に対するイメージが行ったり来たりしませんでしたか?
その感覚が、今回私が残しておきたかったことです。

というか正直、自分への問答だったんだと思います。
これは私自身が、周囲を巻き込んだタル活において、最も困難としていることです。
自分を見失わずに、フラットな視点を持てるようになりたいものですが、私にはとても難しい。

冗長になるので省略しましたが、時には「すべきではない」と自分を縛ることも、必要なのは確かです。それはまた別の話です。

最後に、この文章全てにも、私のバイアスがかかっていることを忘れないでください。
つまり ※個人の感想です。

ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。

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