アーリーリフレクションの仕事の仕方 STYLES②アウトプットの出し方

アーリーリフレクションでは、業務をすすめるベースとなる考え方として、ワークスタイル「STYLES」を共有しています。

STYLESには、仕事の姿勢、アウトプットの出し方、チームコミュニケーションのカテゴリーがありますが、本記事ではこのSTYLES「アウトプットの出し方」を紹介します。


アウトプットの出し方

とりくみのすべてを、プロジェクトと捉える。
クロージングやゴールのイメージを持つ。

なんとなく仕事を行わず、ゴール認識をすべての取り組みにもちましょう。
取り組みが発生したら「プロジェクト」として考えます。ゴール、課題(イシュー)、クロージングのイメージを決めてから取り掛かるということです。
たとえば「XXXを調査する」というタスクがあったとします。「XXXを調査する」のは、なぜなのか、どういうアウトプットが望ましいのか、クロージングやゴールをイメージを持ちます。これがないと、個々のタスクをこなしているが、実は正しい目的に近づいていない、あるいは間違ったゴールを達成してしまっているということがおきてしまいます。

「プロジェクト」というと大げさに感じますが、小さい取り組みでゴールやクロージングイメージが明示されてなくても、ゴールやイシューについて仮説をもってプロジェクト風に考えて進めるようにしましょう。

とりくみについて、ゴール/現在地/道筋を意識しよう。


前項のように、プロジェクトとして捉える=クロージングやゴールイメージを持つことができたら(①)、現在地を確認(②)し、現在地からゴールまでの道筋を考えて進め(③)ていきます。

① ゴールを決める
② 現在地を把握する
③ 現在地からゴールまでの道筋を考え、実際に進める。

このあとは①〜③をぐるぐるまわしていきます。現在地の把握、再度ゴールまでの道筋をチューニングしていきます。
なお、その際、なるべく定量化(例:10枚書くうちの3枚が終了、2時間かかった)して、時間や量の見込みを出せるとよりよいと思います。


ツールやフレームワークはあくまで課題解決の手段にすぎない。支配されない、ひきずられないこと。


フレームワークや、ツールは便利ですが、意識的に利用しましょう。
何のために?なにをするか?どうすべきか?から、ツールの利用に進むこと。
何をすべきか?というイシュー、課題、ゴールの理解の無いところでは、ツールは効果が無くむしろ有害なときもあります。

もちろんツールによってはじめて理解できることや、ワークフローの最適化がなされることもあります。しかしそれはすべて課題やゴール、何をすべきかを理解をした上でのこと。主従逆転しないようにしよう。


短く、早く、試行錯誤前提でアウトプット。
レビューFeedbackループを回すことで業務を進める。

ゴールが依頼者とずれていたり、イメージが違ったまま、作業を続けてしまったらどうでしょう。それまでが無駄な作業になってしまうかもしれません。
それを避けるには、アウトプットはなるべく完成度の低い状況で、関係者に確認をすることです。短かく早ければ早いほど、確認をしやすくなります。早くレビューをもらうことで、関係者の考えていることを先に知ることで、作業の無駄が削減できます。膨大な作業を無駄にしてしまう前に、短く早く確認して、手戻りをなるべくなくす努力をしましょう。


サンクコストにとらわれない。

私達は、「もったいないバイアス」、「サンクコストバイアス」をもっています。「サンクコストバイアス」とは、過去の投資に引きずられてしまい、未来の投資が損失につながるにもかかわらず、投資を継続しようとする心理効果のことです。
変更したほうが明らかに良い結果が出るにも関わらず、過去に引きずられてしまうようなことは経験あるのではないでしょうか。過去つくった資料を、無理に再利用しようとしてまい、わかりにくいキメラ資料になってしまうこともあります。
再利用は効率があがるときもあるのですが、新たに全体像を捉え直して、すっきりと、やりなおした方が却って時間もかからず、整合的な良いものができることも多いのです。


考えても仕方が無いことは考えこまないでアウトプットをだす。一方深く考えたことは尊重される。バランスを意識すること。

考えても仕方がないことや、考えても結果のインパクトに差が大きくないことについては考えるリソースを割かないのが一番です。そのまま考えずに、どんどん浮かんだことを即時にアウトプットして整理すれば十分です。深く考えてもあまり結果や価値はほとんど変わりません。

一方で、深く問題意識と情報を持ち、最も多く考えた人の発言には説得力があります。自分の取り組みに対しては、自分がもっともよくわかっている人となるべきです。


結び

以上、STYLESのアウトプットの出し方でした。
少し長くなりましたが、知的労働においては、アウトプットを意識しないと、時間も労力も無限に使ってしまいます。大量に時間をかけて疲弊しながら、目標に近づいていないということになりかねません。
あえて、アウトプットを多めにして、思考の外部化をしていくべきだと考えています。

STYLESには、仕事の姿勢、アウトプットの出し方、チームコミュニケーションのカテゴリーがあります。


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