【遊戯王マスターデュエル向け】ウィッチクラフト研究レポート(11期-2)
11期開幕当初に書いた【ウィッチクラフト】の記事が、マスターデュエルもあって急に伸びだしたので、その続き(?)となります。
【遊戯王】マスターヴェールを使った一番強いデッキを探す(11期-1)
およそ2年ほど前に紹介した【召喚教導影依ウィッチクラフト】からカードプールの更新や規制もあり、構築も何かと変わっていたりするので、
2年間の研究成果の発表的に考えてもらえればと。
●前提
まず前提としてマスターデュエル環境のウィッチクラフトは2年前より弱くなっています。
理由としては、当時無制限で使えたウルトラパワーカード「天底の使徒」、最強に相性のよかった手札誘発「PSYフレームギアγ」このあたりの規制が大きく響いています。
【召喚ドラグマ】が環境トップだった当時は、それを基盤にすることでウィッチクラフトもパワーの高い動きが可能でしたが、マスターデュエル環境は中々苦境にあります。
規制だけ強まって新規も特にないのでそりゃそうなります。(※)
※紙の方では新規をすでにもらえており、それに伴い大きくパワーが向上しているのですがまぁあくまで今回はマスターデュエル向けということで。
とはいえそんな苦境の中でもいくつかの型はそれなりの完成度で構築可能ですので、
ウィッチクラフトの構築論をまとめした。
●構築の方向性
個人的にウィッチクラフトというテーマの抱える問題点として
①下級が召喚権を要求する上に共通効果があらゆる誘発を喰らう
②よしんば展開が通ったとしてもヴェール、ハイネの制圧力が半端で、通ったからといって勝ちにまで持っていけない
③デッキスロットがウィッチ魔法で取られる関係で誘発を積みにくい
……といったところが挙げられます。
この中で③の解決が一番難題で中々難しいのですが
①②については単純な手数不足なので、他のテーマとの混合により打破できる見込みもあります。
ウィッチクラフトというテーマの強みとして
「ヴェール」「ハイネ」が共に「魔法使い族の共通サポートである」ということです。
ヴェールは「魔法使いへの特大攻撃力上昇」ハイネは「魔法使いへの対象耐性付与」を持ちます。(そしてアルルもいわずもがな魔法使い族汎用です)
単なる制圧モンスターでなく「魔法使い族」で並べれば並べるほどパワーが上がる性能をしています。隠された効果にされがちなハイネの対象耐性ですが、後述のミドラーシュなどの隣に並べてやるとかなり効果的に機能します。
この強みを活かす形で「魔法使い族のシステムモンスター」+「ウィッチクラフト上級」を構えるプランを組むことが基本的な構築方針になります。
(かつ召喚権を食い合わない、というのも必要になってきます)
●召喚教導影依ウィッチクラフト
(サイドは適当です。ほかのレシピにもあるけど無視してOK)
これは以前紹介した型になります。
【召喚ドラグマ】をベースに、その中にウィッチクラフト要素を入れた構築になっています。
最終的な盤面としては通常の召喚ドラグマ展開に加えて、エクレシア+偽典(ミドラーシュ)+手札にアルルを目指すことが多いです。
この型は以前の記事を参考にしていただいた方が早いと思うので細かい構築は割愛します。
エルシャドール・ミドラーシュが非常に制圧力が高いシステムモンスターであり、これへの戦闘破壊をアルルへ弾くことを意識します。
【召喚ドラグマ】自体が規制でデッキスロットが空いているので、その枠として入れるという考えもあります。
使用感としてウィッチ要素がアレイスターの代わりとして機能するので、規制で召喚ドラグマが弱体化した今、あえてこの型を選ぶのもありです。
というか弱体化してなお今回紹介するウィッチクラフト構築の中でもっとも強い型です。
ランクマで握るならこれがオススメです。先手はミドラーシュの制圧力、後手はドラグマで増えた手数で乗り切りましょう。
欠点はただ一つこのデッキは【召喚ドラグマ】にウィッチクラフトを入れたデッキなので、【ウィッチクラフト】はあくまでサブプランに止まるという点です。
●名推理教導ウィッチクラフト
上記の召喚教導影依ウィッチクラフトからアレイスター要素を抜き、名推理に寄せた構築となります。
名推理により手数がさらに増えているため、召喚権(ウィッチ)+ドラグマ+名推理で妨害貫通力が伸びているのが特徴です。
このデッキのシステムモンスター枠もミドラーシュで、パーツも召喚獣型とかなり共通しているので気になったら両方作ってみるのもありですね。
個人的に今回紹介する型の中でもっともウィッチクラフトの色が濃く出ている構築です。
同時に「PSYフレームギアγ」をもっとも強く使えるデッキ構築になります。
ウィッチ共通効果(※)や名推理に対する灰流うらら、増殖するGをPSフレームギアγでカウンターし、
そこからさらに8シンクロ展開することで展開を伸ばすことが可能です。
※ウィッチクラフト共通効果はコストで自身をリリースするので、ここに誘発を打たれた場合PSYフレーム系のカードを発動することができます
この8シンクロ枠としてオススメなのがPSYフレームロード・Ω、混沌魔竜カオスルーラーの2枚です。
前者は除外したウィッチクラフトを墓地に戻すことができ、カオスルーラーは大量の墓地肥やし+ドラグマギミックへのアクセスが可能です。
いわゆる上振れに当たりますが、相手目線からすると非常に手札誘発を打ちたくなるタイミングが多いデッキなので、先攻γの発動タイミングは数あるデッキの中でも多めです。
弱点は名推理に構築を寄せたことによる誘発量の減少(γ・泡影以外の誘発は基本積めないと考えた方がいいでしょう)です。
後手捲りは冥王結界波や禁じられた一滴といったカードに頼ることになりますが、これが中々しんどい。
基本、先手に寄せた構築と割り切って使った方が良いでしょう。
そしてさらなる弱点として、PSYフレームギアγの規制があります。
マスターデュエル環境から先の未来、γがさらなる規制を受けてしまうことになり(というか準制限でもキツい)、このデッキもかなりキツい弱体化を受けることになります。
マスターデュエルがどのように今後リミットを定めていくかは未知数ですが、OCGで規制を受けたというリスクは覚えておいた方がよいでしょう。
●儀式影霊衣ウィッチクラフト
魔神儀との混合による構築になります。
このデッキにおける「魔法使いのシステムモンスター」は「ユニコールの影霊衣」です。
(魔法使いだってことを忘れがち)
ユニコール+マスターヴェールという盤面を基本的には目指します。
ユニコールの打点を上げて戦闘破壊を防ぎつつ、ユニコールではカバーできないEXモンスター以外の効果をヴェールが止める構築となります。
展開に関しては魔神儀+ウィッチクラフトでこんな感じ。
https://www.youtube.com/watch?v=6HTj7QWEVNI
この構築もそれぞれのギミックが独立しているので片方のギミックに誘発をもらったとしても、もう片方のギミックで動くことができます。
魔神儀の儀式魔法の「サーチしやすい」「墓地発動効果が強い」とウィッチクラフト下級共通の「魔法を切る」効果が噛み合っているため、かなり自然に回すことができます。
(よく読むととんでもないことが書いてある儀式魔法。ウィッチのコストにするととんでもなく強い)
このデッキ最大の強みは「後手捲り力」になります。
先攻でユニコールを置く流れと同じ展開で後攻からは「トリシューラの影霊衣」を置くことができます。
妨害をあえてウィッチギミックで受けてからトリシューラを通しに行けるので、
システムモンスターは後手だとうまく機能しないことがあるので、後手に関しては今回紹介する構築の中でも一番パワーがあります。
弱点としては魔神儀周りのリソースが有限なこと。
召喚獣やドラグマほどロングゲームが得意なテーマでないので、なるべく短期での決戦を目指しましょう。
またユニコールの影霊衣は偽典ミドラーシュほどの制圧力はないので妨害の切り方をより慎重に決める必要があります。プレイは結構難しめかも。
●まとめ
ほかにもネメシス超雷龍を採用した構築や魔導書をベースにした構築もありますが、
個人的にオススメな構築はこのあたりです。
一方で(個人的に、あくまで個人的に……!)オススメでないのは【芝刈り型】やカイザーコロシアムなどを採用した【罠ビート】型になります。
前者は「隣の芝刈り」というパワーカードが通ったところで、即座に勝ち切れないウィッチクラフトでは適性が足りず(※)、後者はそれこそインスペクトボーダーといった罠ビの劣化になりがちです。
※シャドールやインフェルノイド等、芝刈りが通る=勝ちレベルのテーマまで行かないと構築を寄せる意義が薄いと感じます
ほかにもいろいろな構築があると思いますが
基本的に「魔法使い族」系のシナジーを活かすことが【ウィッチクラフト】として強みとなるかと思います。
マスターデュエルでウィッチクラフトに興味を持った方はぜひ色々な構築を試してみてください。
しょーーーーじきな話、マスターデュエル時代のウィッチクラフトはかなり弱体化していた時代なので、
どうにもならん……と感じた方はバイスマスターの登場を待ちましょう。
(ウィッチクラフトが出た新エース。わかりにくいですが、盛り込まれた3つの効果すべてを1ターンで使用できます)
融合ハイネさんが登場すれば【勇者ウィッチクラフト】【マギストスウィッチクラフト】といった新しい型も構築できるので、そこまで待ちましょう!ただ烙印融合でバイスマスターを出すのはめちゃくちゃ弱いのでそこは期待しちゃダメです。
※ちなみに水遣いの規制ですでに勇者型は弱体化しています。理不尽
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