他人への迷惑

不登校だった中学時代だが、少しは学校に行っていた時期もある。

中学一年の春の話し。僕の通っていた中学校では給食当番の係を週替わりで回していて、一ヶ月に一回くらい給食当番の役割が回ってきていた。当番になると2時間目の授業が終わった後に教室の前に並んで待機し、当番全員が揃うと一回の給食室まで降りて給食をとりに行く。

ある日僕は自分が給食当番であることをすっかり忘れて友達としゃべりながらのんびりトイレに行ってしまった。トイレから帰ってくるといきなり担任から頭を叩かれた。あまりに突然の衝撃に頭がぐらついたのを覚えている。みんなを待たせてるだろうがと怒鳴られた。

他人に迷惑をかけることは確かによくないことだけど、誰でも失敗すれば迷惑をかけるし、迷惑をかけちゃいけないと萎縮して生きづらさを感じるくらいなら、迷惑はかけるものだと開き直ってもいいと思う。

なぜこんな話しをしているのかというと、他人に厳しい人がとても多いなと思うからである。他人に厳しい人の多くはきっと自分にも厳しくしすぎて生きづらくなってるんじゃないかなと勝手に想像している。
例えば、以前ネットで見たダウン症の子供の出産に関わる記事では、社会に迷惑をかけるな、出生前診断後の出産は自己責任だから社会は面倒をみなくていいといったコメントで溢れていた。

僕も社会や他人に迷惑をかけてはいけないという思いが自分の行動を制限しているなと思うことが少なからずある。暮らしやすい社会のためにはそういう規範みたいなものも大事だけど、苦しすぎるならもう少し規範を緩めてもいいんじゃないかなと思う。

そしてそんな縛りの強い規範を刷り込んだのは僕の場合は学校だった気がする。

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